SAYA、USB/ヘッドフォンアンプ搭載の24bit/192kHz DAC

-光デジタル入力も追加した「DSA192UT」


DSA192UT

 SAYAは、USB/光デジタル入力とヘッドフォンアンプを備えたDAC「DSA192UT」を発売した。価格は63,000円。

 「DSA192U」の後継モデルで、DAC部は左右独立の2パラレル構成としたほか、光デジタル入力も追加した。さらに、電源部の絶縁とシールドも変更。定数の見直しによる性能向上も図っている。入力切替スイッチや、FSイルミネーターも変更している。

 アナログ・デバイセズのDACチップ「AD1955」を左右それぞれに1個搭載した2パラレル差動バランス型。DACからヘッドフォンアンプの全段を電流帰還/上下対称コンプリメンタリプッシュプルアンプ化している。

 USB 3.0対応の入力と、光デジタル入力を各1系統備え、いずれも24bit/192kHzに対応。出力はRCAと標準ジャックのヘッドフォンを各1系統備える。

 USB部は、44.1kHz系をサポートするクロックジェネレータと48KHz/96KHz/192KHz系をサポートするクロックジェネレーターを独立装備。高精度/低ジッタのアシンクロナス転送を実現するという。

 アナログ回路は、全段電流帰還/上下対称コンプリメンタリプッシュプルアンプ。電流帰還アンプの出力段は、ダーリントンA級プッシュプル出力で、負荷駆動力が高いという。また、電流帰還アンプDACへのスムージングフィルタなどへの応用も独自の方法で可能にしたという。I/VコンバータのL/Rchにはローカル電源ノイズフィルタを導入。DACのバックエンドには「AD812ARZ」を使用する。

 ヘッドフォンアンプは「TPA6120A2」を搭載し、DCサーボも採用。全段直結のDCアンプとし、カップリングコンデンサは使用しない。JFET入力オペアンプ「AD8512」によるDCサーボで、ヘッドフォン出力の残留DC電圧を1.8mV以下に抑え、ヘッドフォンへのストレスを最小にするという。

 内部はワイヤー配線を使用しない構造。4レイヤー両面実装基板により配線を最短とし、高速デジタル回路からの輻射ノイズを最小に抑えるという。そのほかのパーツとして薄膜抵抗、フィルムコンデンサ、リードリレー、105度高寿命低ESR電解コンデンサなどを使用している。ヘッドフォン出力の高調波歪み率は0.00017%(1kHz-3dB)。SN比はヘッドフォン出力が112.5dB、ラインアウトが112.1dB。

 電源はACアダプタを使用し、内部のDC/DCコンバーターで電源を再生成することで、ACアダプタの性能に依存しない電源設計とした。外形寸法は111.2×120×32.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は435g。消費電力は3.4W。

内部背面


(2012年 5月 30日)

[AV Watch編集部 中林暁]