Samsung、IFAに合わせ新GALAXYシリーズを発表

-「GALAXY Note IIで紙は不要に」。Androidカメラも


SAMSUNG UN PACKED 2012はIFA 2012オープン前の8月29日に開催された

 韓国サムスン電子は現地時間の8月29日、報道関係者などを対象とした「SAMSUNG UN PACKED 2012」を、独ベルリン市内で開催。スマートフォン「GALAXY Note II」や、ネットワーク機能を搭載したコンパクトデジタルカメラ「GALAXY Camera」などを発表した。

 これは、GALAXY製品などを担当する、同社IT&モバイルコミュニケーションズ部門が主催したもので、約2,000人が来場。31日からメッセ・ベルリンで開催されるIFA 2012への出展を前に戦略的製品を発表した格好だ。


会場はオープン前からにぎやかな雰囲気開演前から多くの報道関係者が駆けつけた

 



■GALAXY Note II

GALAXY Note II

 GALAXY Note IIは、現行GALAXY Noteの後継機種で、2012年10月から、260のパートナーを通じて、128カ国で販売されることになる。

 具体的な国名までは言及しなったが、日本への市場投入に関しては、「NTTドコモが決定することであり、サムスン電子ジャパンから回答できるものではない」としている。

 韓国サムスン電子 IT&モバイルコミュニケーションズ部門のJK Shinプレジデントは、「新たなカテゴリーを創造したのがGALAXY Note。この動きをさらに加速させることになる。GALAXY Noteの成功を上回るものになるだろう」と、GALAXY Note IIが、発売から9カ月で1,000万台の出荷実績を持つGALAXY Noteを上回る出荷規模になるとの見方を強調してみせた。

 また、「GALAXY Note IIは、プロダクティビティ、クリエイティビティ、ラーニングケーパビリティ、パフォーマンスの4つを強化。人々のクリエイティビティをさらに強化し、コミュニケーション、情報共有を支援するものになる」などとした。


まずは映画監督のWim Wenders氏が登場し、クリエイティビティの重要性を強調。GALAXY Note IIのコンセプトと連動させていたShinプレジデントがGALAXY Note IIを発表会場で大写しになったGALAXY Note II

 Super HD AMOLEDと呼ぶ720×1,280ドットの5.5型ディスプレイを搭載したGALAXY Note IIは、従来のGALAXY Noteの5.3型よりもディスプレイサイズを大きくしたのにも関わらず、9.4mmの薄さ(従来モデルは約9.7mmで、最厚部は約9.9mm)で、重量も180gと軽量化。筐体サイズは151.1×80.5×9.4mm(縦×横×厚さ)としている。

 CPUには、1.6GHzのクアッドコアを搭載。ストレージメモリは16GB、32GB、64GBをラインナップ。さらに2GBのRAMを搭載。OSには、Android 4.1(Jelly Bean)を採用する。

 背面には800万画素のカメラを内蔵。前面には190万画素のカメラを内蔵している。

主なスペック詳細なスペック5.5型のHDAMOLEDを搭載する

 スタイラスペンのS Penの進化により、感圧を1,024段階へと拡張。「Air View」と呼ばれる機能を採用しており、それを他の操作で利用する際にも、スタイラスペンを画面に触れずに近づけるだけで操作ができるようになる。

 サムスン電子ヨーロッパテレコムコミュニケーションオペレーティング担当副社長のJean-Daniel Ayme氏は、「これは最もパワフルなスマートフォンになる。Perfect Viewing Experienceを実現するスマートフォンであり、映画のコンテンツを視聴することもできる。また、簡単にマルチタスキングが可能とあり、電話をしながら手書きでメモを取ることも可能になる。もはや紙は不要になる」などと語った。

S Penを使用して各種の操作が可能電話をしながらメモをとる機能も追加したスケジューラも手書きで管理する
GALAXY Note IIの説明を行なうサムスン電子ヨーロッパテレコムコミュニケーションオペレーティング担当副社長のJean-Daniel Ayme氏対応したフリックカバーなどの各種アクセサリも用意するケースも紹介された
各種Dockも用意されるS Penも進化した

 



■GALAXY Camera

ShinプレジデントがGALAXY Cameraを発表

 発表会は、これで一度終わりそうな雰囲気をみせたが、実はここからの数多くの製品を発表することになった。

 まずは、通信機能を搭載したコンパクトデジタルカメラの「GALAXY Camera」である。

 JK Shinプレジデントは、「ビジュアルコミュニケーション時代の新たなカテゴリの製品を投入する。スマートフォンを利用する人たちの多くは、カメラとWebを利用しているという調査結果がある。スマートフォンを使う人にとっては、カメラは重要であり、その際にハイクオリティな画像を求めている。そして、簡単にシェアできるようになる。カメラが新しく生まれ変わる」と紹介した。


Galaxy Cameraを紹介するサムスンブランド欧州担当のStephen Taylor副社長

 GALAXY Cameraは、有効1,630万画素の、1/2.3型の裏面照射型CMOSを搭載。21倍の光学ズームを採用したコンパクトカメラで、Android 4.1を搭載し、8GBのメモリを内蔵。microSD/SDHC/SDXCに対応している。

 また、1.4GHzのクアッドコアプロセッサを搭載。ネットワークは、4Gおよび3G(HSPA+21Mbps)、850/900/1900/2100MHzに対応。プロのように写真が撮影できるという「SMART PRO MODE」も搭載。「WATERFALL TRACE」、「ACTION FREEZE TRACE」、「LIGHT TRACE」、「BLUE SKY」といったシーンごとに最適な設定で撮影できる。

 また、音声コントロールの機能も搭載。SMART CONTENTS MANAGERにより、直感的にコンテンツを管理できるほか、クラウドを通じたバックアップ機能も搭載している。


展示されていたGALAXY Cameraプロのように写真が撮影できるSMART PRO MODEを搭載音声コントロールの機能も搭載する

 GALAXY Cameraを紹介するサムスンブランド欧州担当のStephen Taylor副社長は、「ビジュアルコミュニケーションの先駆けとなる製品。4.8型のSUPER HD CLEAR LCDを採用しており、撮影し、編集し、シェアができるようになる」と語った。

 さらに、同社では、Windows 8を搭載したスレートPCの「ATIV Tab」、スレートPCとノートPCのハイブリッド利用を可能とする「ATIV Smart PC」、4.8型ディスプレイを搭載したWindows Phone 8搭載の「ATIV S」。そして、Ultrabookの「Series 9」にもWindows 8を搭載することを発表した。

 サムスン電子ヨーロッパのDamian Cusickゼネラルマネージャーは、「これが最後の製品になるが、重要な発表になる。Windows 8搭載の製品を発表する」と前置きし、「シンプル、パワフル、ビューティルを実現するのがサムスンのWindows 8搭載PC」などとアピールした。

 GALAXY Note IIだけでなく、こうした数々の新たな製品群を発表して、約1時間40分に渡るSAMSUNG UN PACKED 2012は閉会した。

Windwos 8を搭載したスレートPC「ATIV Tab」を手に発表するサムスン電子ヨーロッパのDamian Cusickゼネラルマネージャー4種類のWindows 8搭載製品を発表した
今回発表したWindows 8搭載製品講演でデモストレーションに使用されたATIV Tab

(2012年 9月 1日)

[ Reported by 大河原 克行]