【IFA 2012】音声認識によるVOD作品検索へ取り組むRovi
-Nuanceと協力。欧州動画配信サービスとの協業も拡大
映画などデジタルコンテンツのデータベースやテレビ番組表、ビデオ配信プラットフォームといった事業をグローバルで展開しているRovi。同社は「IFA 2012」の会場にブースを構え、現在取り組んでいるサービスなどを紹介していた。
VOD関連では、タブレットなどのモバイル機器を使ったマルチスクリーンの新しい連携機能「SNAP」を紹介。手元の端末で探したVODのコンテンツを、無線LAN経由で他の端末へシェアできるというもの。これを使って、外出先で観ていた映画の続きを、家のテレビで観られるほか、観ていたビデオを友人へ簡単にシェアするといったことが可能になるという。Androidのほか、iOS端末や、テレビ、PCなど幅広い機種で連携可能だという。
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SNAP機能を用いて、左の端末から右の端末へビデオをシェアするデモ | SNAP先を選択 | 受けた側の端末でも再生できた |
そのほか、音声認識技術を持つ米Nuanceとの協力によりテレビ向けのユーザーインターフェースを開発中。リモコンを使わずタブレットなどでチャンネル操作ができるほか、Roviが持つメタデータを使った番組検索も行なえ、ジャンルによる絞込みなども可能。見つけた番組のお気に入り登録、関連するおすすめ番組表示機能を搭載。こうした技術の採用を、テレビメーカーなどに向けて呼びかけている。
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タブレットから音声入力するアプリを開発中 | IFA会場は他社ブースの騒音も大きかったため、タブレットのマイク部に近づけているが、静かな部屋であればその必要もなく、高い認識能力を持つという | 「action movie」で絞り込んだところ |
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HTML5を用いたTotalGuideの新UI |
テレビ番組やVODコンテンツなどへ横断的にアクセスして関連情報を表示できる「TotalGuide」は、テレビメーカーでは、パナソニックが欧州で、東芝が欧州と北米で春から発売するモデルに採用している。また、同じ技術をクラウドベースで展開する「Rovi Cloud Service」のプラットフォームを使って、ソニーやSamsungらが広告などを提供している。
このTotalGuideは、昨年まではテレビなどへのエンベデッド型だったが、新バージョンはHTML5を採用。広告の表示位置などのレイアウトをサービス提供者が組み換えやすくなった。また、テレビなどに組み込む必要が無いため、製品発売のタイミングに合わせやすくなっている。
■ 「DivX Plus」などを使ったVODプラットフォームが欧州リテーラーにも拡大
欧州におけるRoviの最近の展開として、欧州最大の家電量販店である独Media Markt(メディアマルクト)が新たに立ち上げたSTB向けのビデオ配信「Media Markt Videodownloadshop」にRoviのプラットフォームを採用したことも発表。
既にテレビやスマートフォン、タブレット向け配信にも使われているRoviの「DivX Plus Streaming」により、ユーザーの回線速度に応じた画質で視聴できる。映画などの多くには本編の前に配給会社などのロゴが表示されるが、こうした冒頭部分はあえて低い画質にすることで、再生開始までのストレスを軽減するという配慮がなされている。
再生中に、字幕や音声を変更することも可能。トリックプレイも2~32倍速まで対応する。ストリーミング配信ながらチャプタも打たれている。このチャプタのポイントは、スタジオから指定された位置にRoviが打っているという。
Roviは、Media Markt以外にも、英国小売のCurrysとPC Worldを傘下に持つDixons Retailに、iPhone/Android対応のビデオ配信ソリューションを提供したことを8月31日に発表。さらに、英国のスーパーマーケットチェーンであるSainsbury'sにおいて、2012年後半に開始予定の映像配信に協力することでライセンス契約を結んでいる。このように、共通化したプラットフォームを世界中のリテーラーに提供することで採用する側のコストも抑え、より幅広い層へのVODサービス浸透に貢献するという。
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再生しながら音声の変更も可能 | チャプタが既に打たれており、サムネイルも表示 | 説明いただいたRoviのスタッフ。中央は、大沢幸弘シニアバイスプレジデント(日本 韓国 CE統括) |
(2012年 9月 5日)
[AV Watch編集部 中林暁]