ニコン、高速処理/大型グリップの一眼「Nikon 1 V2」

フルHD動画撮影中に静止画撮影。ボディ実売9万円


ブラック(標準ズームキット)

 ニコンは、レンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1」Vシリーズの新モデル「Nikon 1 V2」を11月に発売する。価格はオープンプライスで、ボディのみの店頭予想価格は9万円前後。カラーはブラックとホワイトの2色。

 レンズキットも用意し、標準ズームキット(1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6付き)が10万円前後、ダブルレンズキット(1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6と、1 NIKKOR 18.5mm f/1.8付き)が12万円前後、ハイパーダブルズームキット(NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6と、1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM付き)が15万円前後。

 V2の新機能として、シャッターボタン半押しで画像取り込みをスタートし、撮影したシーンをスローで表示し、再生する動画を見ながら1枚の静止画を切り出せる「スロービュー」を搭載。フルHD動画撮影も可能で、新開発の画像処理エンジン「EXPEED 3A」により、フルHD動画撮影中の静止画撮影などの処理能力を高めている。

 本体には大型グリップを採用。Nikon 1シリーズの「ミニマルデザイン」を継承し、EVFやフラッシュを内蔵したレンズ交換式デジタルカメラで世界最小/最軽量ボディとしている。そのほか、オプションのワイヤレスモバイルアダプタ「WU-1b」を装着することで、「Nikon 1 V2」で撮影した画像をスマートフォンなどに転送できることも特徴。

ホワイト(標準ズームキット)

 13.2×8.8mmの撮像素子「ニコンCXフォーマット」と、Nikon 1マウントを採用。有効画素数は1,425万画素で、高速AF、73点の撮像面位相差AFと135点のコントラストAFを備えた新開発の「スーパーハイスピードAF CMOSセンサー」を搭載し、高速性/高精度なAFを実現している。

 シャッターボタンを押すだけで、静止画とその前後のわずかな時間を高解像度のスローモーション動画として記録する「モーションスナップショット」も搭載。保存ファイル形式は、スローモーション動画と静止画を別々のファイルで保存するNMS形式と、動画ファイルに全てをまとめるMOV形式から選べる。

 そのほか、シャッターボタンを全押しする前後の20枚を高速連続撮影し、カメラが自動的に“ベストショット”を選ぶ「スマートフォトセレクター」も搭載。選ばれた1枚だけを保存するか、ベストショット候補の5枚を保存するかを設定できる。

 動画のファイル形式はMOVで、圧縮方式はMPEG-4 AVC/H.264。動画の記録モードは、1,920×1,080ドット(60iまたは30p)、1,280×720ドット(60pまたは30p)が選択できる。スローモーション動画も撮影可能で、640×240ドット(400fps記録/30p再生)、320×120ドット(1,200fps記録/30p再生)に対応する。音声は内蔵ステレオマイクまたは別売ステレオマイク「ME-1」で記録できる。マイク感度も設定可能。静止画記録はRAW 12bitとJPEGで、同時記録も可能。感度はISO 160~6400。

 3型/92万画素の液晶モニタと、0.47型/144万画素のEVFを装備。操作部は、本体右上に撮影モードダイヤルやコマンドダイヤル、フィーチャーボタンを備える。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。

 別売のワイヤレスモバイルアダプタ「WU-1b」により、ワイヤレス接続したスマートフォンなどから写真をブログやSNSにアップロード可能。同アダプタを使うには、Google PlayとApp Storeで配信される無償アプリをスマートフォンなどにダウンロードする必要がある。

 バッテリはEN-EL21を使用する。外形寸法は約107.8×45.9×81.6mm(幅×奥行き×高さ)、ボディ部の厚さは33.2mm。バッテリやメモリーカードを含む重量は約337g、本体は約278g。

 外付けのスピードライト「SB-N7」も2013年1月下旬より発売。ガイドナンバー18(ISO 100/m 20度)で、上方20度までのバウンスも可能。価格は17,850円。カラーはブラックとホワイトの2色。

液晶モニタ側別売ワイヤレスモバイルアダプタ「WU-1b」装着時オプションのスピードライト「SB-N7」


(2012年 10月 24日)

[AV Watch編集部 中林暁]