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JASRAC、アフィリエイト広告収入目的の違法音楽配信対策で事業者と合意

 JASRACと日本アフィリエイト協議会は、アフィリエイト広告サービス提供事業者(ASP事業者)と連携し、アフィリエイト広告収入を目的とする違法音楽配信による著作権侵害の解消と発生防止を目的とした、著作権侵害対策を実施することで合意した。

 対策の内容は以下のとおり

  • 両者間で、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)を掲載している違法配信サイトに関する情報共有
  • 違法音楽配信サイトの運営者に対する警告
  • 違法音楽配信サイトのアフィリエイト広告の掲載禁止
  • 違法音楽配信サイトの運営者に対する広告料の支払停止

 近年、広告収入目的での違法音楽配信サイトが後を絶たず、著作権侵害の温床となっていることから、今回の対策を策定。これまでもJASRACは、プロバイダ責任制限法に基づき違法ファイルの送信防止措置要請を継続して行なってきたが、違法ファイルがアップロードされてからの事後的な対応となるほか、要請を継続的に実施することが権利者に大きな負担となっていたという。一方、ASP事業者にとっても、違法音楽配信サイトへの広告掲載は違法な事業を事実上支援することとなり、アフィリエイト広告事業全体に悪影響を与えかねない状況であることから、対策について検討してきたという。

 JASRACでは、今回の対策を「サイト運営者にとってインセンティブとなっている広告収入に対する直接的な対策。適法な利用を促進し違法音楽配信根絶に向けた大きな前進になる」としている。

(臼田勤哉)