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NHK、裸眼3D立体視用カメラの画質を向上

撮像素子とレンズアレーを一体化。サイズを1/10に

撮像素子とレンズアレーを一体化してカメラを小型化

 NHKは、メガネなしで3D立体視を実現する「インテグラル立体テレビ」用のカメラについて、画質を向上し、カメラサイズを小型化する技術を開発した。

 インテグラル立体テレビは、微小レンズ群からなるレンズアレーを撮影、表示の双方に用いて立体像を再現するテレビ。NHK技研公開などでその成果を紹介している。

 これまでのインテグラル立体テレビでは、撮像素子より大きなレンズアレーを用いていたため、撮像素子に向けて集光するレンズが必要で、集光レンズの歪みが画像劣化につながっていた。しかし、今回、撮像素子と同じサイズの微小なレンズアレーを撮像素子と一体化することで、集光レンズを不要とし、画像劣化を防いでいる。

 また、レンズアレーと撮像素子の一体化により撮影用のカメラを従来比で約1/10に小型化でき、屋外撮影も可能となるという。カメラの撮像素子は7,680×4,320ドットで、画素ピッチは3.8μm、フレーム周波数は60Hz。レンズアレーのレンズ数は95×61。焦点距離は200mm。

(臼田勤哉)