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パナソニック、チルト式EVF搭載の小型一眼「GX7」

1080/60p撮影。オールドレンズでも手ブレ補正

シルバーモデル。パンケーキレンズ「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」を装着したところ

 パナソニックは、マイクロフォーサーズマウントのミラーレスデジタル一眼カメラ、LUMIX「DMC-GX7」を9月12日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はボディのみが105,000円前後、パンケーキレンズ「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」のキット「DMC-GX7C」が13万円前後。カラーはブラック(K)とシルバー(S)の2色を用意する。

 2011年に発売された「DMC-GX1」の後継モデル。センサーや画像処理エンジンなどが進化したほか、チルト式の高精細なファインダーも搭載。1080/60pのフルHD動画撮影機能や、無線LAN内蔵、NFC対応など、機能が大幅に強化されている。

ブラックモデル。同じくキットレンズを装着したところ

 写真を趣味とし、本格的に楽しむユーザーに向けたというモデルで、操作性やボディの質感などにもこだわっている。筐体にはマグネシウム合金を採用。絞りやシャッタースピード、露出補正を素早く操作するため、前ダイヤルと後ろダイヤルのダブルダイヤル仕様となる。前ダイヤルやモードダイヤルはアルミ削り出し。握りやすいグリップ形状や、AF/MF切り替えレバーなどの専用ボタンも搭載している。

 センサーは新開発の有効1,600万画素Live Mos。半導体の製造工程に微細化プロセスを用い、フォトダイオードの受光面積を拡大。ダイナミックレンジを広くしたほか、高ISO感度でもノイズを抑えた撮影ができるという。さらに、オンチップレンズの形状を改善し、集光率もアップ。感度は10%改善したとする。ISO感度は200~25,600。拡張でISO 125も利用できる。

 画像処理エンジンは新ヴィーナスエンジンで、ノイズのコントロールレベルを拡張した「新2次元ノイズリダクション」、2段階に分けてノイズリダクションを行なう「新マルチプロセスNR」などを内包している。

 動画撮影は、AVCHDとMP4に対応。AVCHDでは、最高1080/60p(センサー出力60fps)まで対応し、1080/24p(センサー出力24fps)なども選択可能。MP4でも、1,920×1,080ドット/60fpsや、1,920×1,080/1,280×720ドットの30fpsなどが選択できる。なお、MP4には1ファイル29分59秒、最大4GBという制限がある。

 AFも進化。センサー・エンジンの最適設計により、センサー駆動/レンズ制御240fps化を実現(レンズ:H-HS12035、H-HS35100、H-FS1442A、H-FS14140装着時)。AFの高速化を実現すると共に、低照度でもピント合わせができる「ローライトAF」を強化し、-4EVまで対応。星明かりの下でもピント合わせができるという。

 PinP(子画面表示)を用いて、全体の構図を見ながら精密なピント合わせができる「ピンポイントAF」を搭載。マニュアルフォーカス時でもAFが可能な「ワンショットAF」も新搭載する。さらに、ファインダーを覗きながら、タッチでピント合わせができる「タッチパッドAF」、ファインダーを覗くだけでピント合わせができる「アイセンサーAF」にも対応する。

 マニュアルフォーカス時に、コントラストが高い位置を検出し、その部分に色をつけるピーキング機能も搭載。検出レベルを2段階設け、ピーキングの色も3色から選択できるようになった。

 LUMIX初というボディ内手ブレ補正機能も搭載。オールドレンズなどを装着しても、同社手ブレ補正「MEGA OIS」相当の性能が利用できるという。なお、レンズ内手ブレ補正とボディ内手ブレ補正は排他。動画記録時はボディ内手ブレは利用できず、レンズ側のみとなる。シャッター機構も新開発で、1/8,000秒の高速シャッターを実現している。

 表現の幅を広げる「クリエイティブコントロール」機能には、3種類のモノクロームフィルタを追加。通常のフィルタに加え、荒い粒子でハイコントラストな「ラフモノクローム」や、解像感を残しつつ霧のようなフィルタを通した「シルキーモノクローム」も選べる。他にも、白飛びや黒つぶれをコントールする「ハイライトシャドウ」、サイレントモード撮影、インターバル撮影機能なども搭載する。

 新たに、AdobeRGBを基準として色再現率100%、視野率100%、276万画素のライブビューファインダーを搭載。チルト式で、ローアングル撮影もしやすいという。

 背面には104万画素の3型液晶モニタも搭載。上45度、下90度のチルトに対応。静電容量式のタッチパネルで、タッチパネルをLCD内に形成、フロントパネルとLCDの間に空気層が無いギャップレス構造とする事で、屋外での視認性向上、広視野角や低消費電力化も実現したという。

 無線LANも内蔵し、iOS/Android向けアプリに向け、撮影画像の転送が可能。NFCもサポートしており、対応するスマートフォンやタブレットと触れる事で接続設定ができる。スマホからアングルなどを確認し、リモートで静止画/動画撮影制御も可能。

 外形寸法は約122.6×54.6×70.7mm(幅×奥行き×高さ)。重量はボディのみで約360g。付属バッテリで約320枚の撮影が可能。動画は約130分(実撮影可能時間約65分)。

(山崎健太郎)