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産総研、ボカロ動画の“関係性”から好きな曲を探せる「Songrium」

各楽曲のつながりを表示する「惑星ビュー」

 産業技術総合研究所(産総研)は27日、動画共有サービス上にある音楽コンテンツや、コンテンツ相互の関係性を可視化するWebサービス「Songrium」(ソングリウム)を公開した。

 無料で利用できるが、対応WebブラウザはChrome Version 20以上(推奨)、Internet Explorer 9以上、Safari Version 6以上としている。

 Songriumは、動画共有サービス上にアップロードされている60万件の音楽動画の関係性を明らかにすることを目的とした「音楽視聴支援サービス」。オリジナル曲と、それに触発されて作られた派生作品群との関係性をWebマイニング技術などで自動抽出して可視化している。

 対象の音楽コンテンツは、ニコニコ動画に公開されている歌声合成関連動画や、YouTube上の音楽関連動画。オリジナルと派生曲、類似性、クリエイターの人間関係などを「矢印タグ」で表示。この矢印タグはユーザーが任意で追加でき、自分の興味に合った動画を見つける手がかりとして活用できるという。

Songriumの概要

 Songriumで1つの楽曲を選ぶと、同じクリエイターの別作品や、“歌ってみた”など派生曲とのつながりを「惑星ビュー」という画面で表示。そこから選んで画面上でストリーミング再生できる。また、楽曲の中身が自動解析されており、検出されたサビの部分を試聴したり、曲調が似た曲を探すことなども可能。インターフェイスは、アニメーションを活用した「バブルプレーヤー」や、スマートフォン向けモードなどを用意する。

 今後は、Songriumで使われているWebマイニング技術や音楽の自動解析技術を、産業界と連携して音楽情報検索や音楽推薦、音楽配信サービスなどに応用展開予定としている。

 なお、Songriumのサービス詳細については、藤本健氏の連載「Digital Audio Laboratory」にてレポートする予定。

曲調を解析して可視化する
「バブルプレーヤー」の画面

(中林暁)