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NEC、従来比8倍高感度の業務用フルHDカラーカメラ

「霞低減機能」搭載、災害時も昼夜を問わず鮮明に撮影

NC-H1200(レンズは別売)

 NECは31日、業界初とするフルハイビジョンCMOSセンサー搭載の3板式超高感度カラーカメラ「NC-H1200」を11月より販売開始。出荷は2014年4月から行なう。価格はオープンプライスで、台数や用途などによって価格は異なる。レンズは別売で、マウントはBTA S-1005B準拠。

 放送局が設置する情報カメラや、公共インフラ施設/港湾などの映像監視、防災用の高所カメラなどの利用を想定。3年間で1,000台の出荷を目指している。

 2/3型、220万画素のCMOSセンサーを備え、1,920×1,080ドット/60i(59.94i)の撮影に対応。解像度は1,000TV本。映像出力はHD-SDI。独自の回路設計により、従来機「NC-H1000II」と比べ約8倍の高感度・低ノイズ撮影を、昼夜を問わず行なえることを特徴としている。最低被写体照度は0.00015ルクス(F1.4/最大感度)。

NC-H1200(左)と、従来機NC-H1000II(右)の画質比較

 また、NECの中央研究所が開発した独自の映像鮮明化技術により、夜間や暗所などで撮影する際に発生するノイズを低減。霧・もやなどが発生した悪天候な状況下においても被写体のクリアな視認性を確保できるという「霞低減機能」も備え、環境に左右されずに鮮明な撮影を可能にするという。

 可視光領域に加えて、近赤外波長帯領域の光も撮影して感度を高める機能「IR-PASS」を搭載したモデル「NC-H1200iR」も用意。この機能により、人の目に見えない近赤外波長領域も撮影できる。そのほか、24時間定点監視をサポートする自動感度機能(ASC)や、自動追従ホワイトバランス機能(FAW)、10倍デジタルズーム機能なども備える。外形寸法は90×160×103mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.3kg。消費電力は約20W。

 「NC-H1200」は、11月13日~15日に千葉・幕張メッセで行なわれる「Inter BEE 2013」に展示される。

(中林暁)