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「東芝グラス」体験や、手話もできる“純人間型”アンドロイド「地平アイこ」など
(2014/10/6 23:23)
映像、情報、通信の総合展示会「CEATEC JAPAN 2014」が10月7日~11日にかけて、幕張メッセで開催される。その前日となる6日に、マスコミ向けに一部ホールやブースが先行で公開された。ここでは、「東芝グラス」や、アンドロイド「地平アイこ」などを展示していた東芝のブースをレポートする。
メガネ型端末「東芝グラス」で、映像を見ながら料理や作業
新たなコンセプト展示として、メガネ型ウェアラブル端末機器「東芝グラス」のプロトタイプを参考展示。来場者が「東芝グラス」を装着し、保守点検や、料理といった様々な利用シーンを疑似体験できる。
「東芝グラス」は、メガネの右側に超小型のプロジェクタを備え、レンズに投写することで実際の風景に映像を重ねて見ることができるウェアラブル端末。
プロジェクタのデバイスや解像度、映像の表示サイズといった詳細は公開していない。今後、メガネ型端末が数多く登場すると見られる2015年内の実用化をにらんで開発を進めているという。製品化した際の本体デザインとして、「ノーマルタイプ」と「スポーツタイプ」、「ゴーグルタイプ」の3種類を参考展示している。
視界をあまり邪魔せず映像を重ねて表示できるため、料理をしながらレシピを確認したり、工場などで工程を確認しながら作業したり、プレゼンテーションを見ながら資料も確認するといった利用方法を提案している。仕事をしている最中に、家からのショートメッセージを表示するといった使い方も紹介。
今回の試作機では、映像入力や給電をパソコンから有線で行なっていた。映像入力の方法は、スマートフォン連携や、本体での直接再生など、用途に合わせて使い分けることを検討。バッテリを内蔵するかどうかは明らかにしていないが、今の試作機で重量は42gとなっており、重くなりすぎないようにするためにバッテリは外付けにする可能性もあるという。
手話を勉強中のアンドロイド「地平アイこ」など
受付のデスクにいるのは、コミュニケーションアンドロイドの「地平(ちひら)アイこ」。今回は参考出展で、2020年の東京オリンピックでの活用も視野に入れているという。
東芝グループ社員のアイディア提案制度から生まれた“純人間型アンドロイド”で、「人々に驚きと感動を与えようとした創業者・田中久重のDNAとその精神を引き継ごうとする社員の“おもい”がつまっている」としている。
いま勉強中という手話も交えながら、音声(声)で同社ブースを説明。言葉や文字だけに頼らず、表情や身振り手振りでも表現する“心に響く”コミュニケーションを目指すという。大阪大学や、湘南工科大学、芝浦工業大学なども技術協力している。
タブレットのコーナーでは、ワコムと共同開発した新開発の手書き技術「アクティブ静電結合方式」を用いたWindowsタブレット端末を参考展示。ノートアプリの「TruNote」や、キャプチャアプリ「TruCapture」を使ってデモを行なっている。
アクティブ静電結合方式は、電磁誘導方式に匹敵するというペン入力機能や、2,048段階の筆圧検知機能を搭載。“走り書き”をしやすくする「筆跡追従高速化技術」や、紙とペンに近い書き心地を実現するという「摩擦抵抗最適化技術」も搭載している。展示コーナーでは、TruNoteを使って電源ONですぐにメモが取れる点や、TruCaptureで画像をノートに取り組むといった機能を試せる。