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日本の「ハイレゾ」ロゴ、世界へ。オーディオ協会と米国CEAが協力

 米国家電協会(CEA)と日本オーディオ協会(JAS)は17日(米国時間)、ハイレゾオーディオ(High-Resolution Audio/Hi-Res Audio or HRA)市場の拡大に向け、共同でデバイスやコンテンツのプロモーションを行なう新たな協力関係を結んだと発表した。これにより、JASが日本国内で会員企業に展開している「ハイレゾロゴ」をCEAの会員企業も利用することとなる。

日本のハイレゾロゴが、CEA会員企業のHRAのロゴに採用

 JASは、6月にハイレゾを定義。48kHz/24bitなど、サンプリング周波数と量子化bit数のいずれかがCDスペック(44.1kHz/16bit)を上回っているだけでなく、デジタル系では96kHz/24bit以上の信号処理性能、アナログ系ではスピーカー・ヘッドフォン高域再生性能:40kHz以上で、生産若しくは販売責任において聴感評価が確実に行なうことなどを義務付けている。それらの基準を満たした製品については、「ハイレゾ」ロゴを付与して販売可能としている。

 このロゴの使用範囲は当初は国内のみだったが、今回のCEAとの協力関係を結んだことで、米国のCEAの会員企業が、CEAのHRA製品ガイドラインと要求仕様を満たしていれば、日本のハイレゾと同じロゴを製品に付与可能となる。

 CEAも6月にデジタル・エンターテイメント・グループ(DEG)、The Recording Academyらが協力してHRAの規格を策定。「CD以上の音質で録音されたマスターから作成されたロスレスオーディオ」がハイレゾと定められた。機器だけでなく、音源についても、マスターの製作方法により4種類の表記方法が用意されており、「MQ-P」は48kHz/20bit以上(96kHz/24bitなど)のPCMマスターをソースとするもの、「MQ-A」はアナログマスター、「MQ-C」はCDマスター(44.1kHz/16bit)、「MQ-D」はDSD/DSFマスターを示すものとなる。

 なお、JASとCEAが採用した「ハイレゾ」ロゴは元々はソニーが同社のハイレゾ対応製品を示すロゴとして使っていたもの。6月のJASにおけるハイレゾ規格化にあわせて、業界用のロゴとして無償で利用を許諾した。

(臼田勤哉)