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JH AudioとAKの新コラボイヤフォン「Layla/Angie」。約9万円のリケーブル「Prima Donna」

 161ブランド以上が参加、500種類以上のイヤフォン、ヘッドフォン関連製品の試聴ができるイベント「第六回ポータブルオーディオフェスティバル2014」(通称:ポタフェス)が開幕。12月20日、21日の2日間、東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催し、入場は無料。ここではiriverとミックスウェーブのブースをレポートする。

iriver Astell&Kernブース

iriver Astell&Kern

 iriverブースの目玉はJH Audioの新イヤフォン。iriverとJH Audioは、既にAK240に最適化したコラボイヤフォン「AKR03」を発売しているが、今回のポタフェスでは、その後継機種にあたるJH Audio製のイヤフォン「Layla(レイラ)」と「Angie(アンジー)」の2機種が参考展示された。

JH Audio製イヤフォン「Layla」。12ドライバを搭載する
Laylaのイヤーピースを外したところ
Laylaのパッケージ
JH Audioのジェリー・ハービー氏
赤みがかっているのがAngie
Angieのパッケージ

 どちらもバランスド・アーマチュアユニットを複数搭載したユニバーサルタイプのイヤフォン。Laylaは低域×4、中域×4、高域×4の12ドライバを搭載。「Roxanne Universal Fit」に代わるハイエンドモデルと位置付けられている。「Angie」は低域×2、中域×2、高域×4の8ドライバ構成。ケーブルには、低域の調整が行なえるユニットも搭載する。

 取り扱うアユートでは、価格や発売時期は未定としている。一方、JH Audioは海外でLaylaを2,499ドル、Angieを999ドルとアナウンス。どちらもユニバーサルタイプだが、オーダーメイドのカスタムイヤフォンバージョンも予定しているという。JH Audioのジェリー・ハービー氏も来場した。

 iriverブースには、Astell&Kern AKシリーズのハイレゾプレーヤー第2世代モデルAK100II、AK120II、AK240も用意。beyerdynamicとコラボしたヘッドフォン「AKT5p」の完成版も初展示している。既存のT5pをベースに、AK向けに音質をチューニング。低域の再生能力を高めた、ポータブル向けのチューニングになっている。

beyerdynamicとコラボしたヘッドフォン「AKT5p」
座ってジックリ試聴ができるAKブース

 なお、AK第2世代モデルは、先頃のファームウェアアップデートにより、AKT5p専用のイコライザが追加されている。このイコライザと組み合わせる事で、よりフラットな音質が楽しめるという。

 また、12月26日に発売する「AK100MKII LTD サファイヤブルー」も展示。既存のAK100MKIIから、32GBのmicroSDHCカード×2枚やレザーケースを省き、価格を直販54,800円(税込)に抑えているのが特徴。「日本のユーザーから要望が多かった」というブルーの新色で、日本限定生産モデルとなる。

AK100MKII LTD サファイヤブルー
アニメ「ラブライブ!」とコラボレーションした、ハイレゾ対応のポータブルヘッドフォンアンプ「Astell&Kern AK10 ラブライブ! エディション」も展示。その他、ケースなどのオプションも見られるようになっている

ミックスウェーブ

 ミックスウェーブで注目を集めているのは、イヤフォン/ヘッドフォン用リケーブルで知られるBeat Audioのフラッグシップ交換ケーブル「Prima Donna」。ポタフェスの会場限定販売となっており、e☆イヤホンのブースで購入できる。価格は92,500円前後。なお、会場販売用の予定数を超えた場合は予約となり、後日渡しとなる。

Beat Audioのフラッグシップ交換ケーブル「Prima Donna」

 「Beat Audio製品の主役としてリードするモデルになってほしい」という願いから、オペラや舞台などで主役となる歌手を意味する「Prima Donna」と名付けらており、導体には、銀線にチューニングのためレアメタルを混ぜた独自の線材を使用。銀線にレアメタルという組み合わせは、同社「Signal」と同じだが、銀の純度がより高く、音質も異なるという。

 ケーブルは、同社の他の製品と比べて太めの柔らかいものを採用し、取り回しやすく、マイクロフォニック雑音を起こしづらいデザインとしている。ケーブル長は120cm。

 端子は複数の中から自由に組み合わせて選択可能。入力端子は、ステレオミニ、2.5mm 4極バランス、4ピン角型ミニバランスの3種類を用意。出力端子は、MMCX、カスタムIEM向け2ピン、FitEarリケーブル対応モデル向け、Ultimate Earsカスタムモデル向けの4種類を揃える。

会場には様々な端子のバージョンが用意されており、手持ちの機材で聴き比べられる

 ALO Audioの新製品は、フルディスクリート回路を採用したポータブルヘッドフォンアンプ「The National+」。小型筐体が特徴で、価格や発売時期は未定だが、「6万円ちょっとをイメージしている」という。アナログ入力を備えたシンプルなポータブルアンプで、3段階のゲイン切り替えも行なえる。

ALO Audioのフルディスクリート回路採用ポータブルヘッドフォンアンプ「The National+」
Cypher Labsの「AlgoRhythm Picollo」(右)とサイズ比較

 他にも、カスタムIEM(オーダーメイドイヤフォン)のUnique Melodyが初めて手がけたユニバーサルイヤフォンも展示。10月から発売しており、12基のバランスド・アーマチュアドライバを搭載した「MASON」と、BA+ダイナミックの5ドライバ「MAVERICK」をラインナップする。

左が「MASON」、右が「MAVERICK」
AUDEZEのヘッドフォンに付属するキャリングケースの新モデルを展示。既存のケースは左だが、ケースの在庫が無くなり次第、右の新型に切り替わる。新型は2段構成で、下のスペースにポータブルアンプなどを収納できる
ALO audioの新ケーブル。「SXC-8」と「Quad Ribbon Cable」という2つのシリーズを参考展示している。SXC-8は純銅銀メッキのケーブルを型番通り8本使用。「Quad Ribbon Cable」は、4本の純銀線、4本の銀メッキを施した純銅線を組み合わせ、計8本としたケーブル

(山崎健太郎)