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3倍速い“赤いふなっしー”襲来!「ガンダム THE ORIGIN」上映は28日スタート
(2015/2/24 18:00)
安彦良和の同名コミックを原作としたアニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」が、4月24日からBlu-ray/DVD化。それに先駆け、2月28日から全国13館でイベント上映が実施される。そのマスコミ向け会見が28日に行なわれ、3倍速い、通称“赤いふなっしー”が登場した。
会見のMCは、シャア・アズナブルのモノマネでお馴染みのぬまっちさんが担当。アルテイシア・ソム・ダイクン役の声優・潘めぐみさんも参加した。さらに、ジオン軍から派遣されたモビルスーツ「FBC(船橋市)-274A(赤い)」こと、3倍速い!? 通称“赤いふなっしー”が襲来。地球侵攻作戦を開始した。
機動戦士ガンダム THE ORIGINとは
'79年に放送が開始された「機動戦士ガンダム」。同作のキャラクターデザイン&アニメーションディレクターを務めた安彦良和が、ファーストガンダムの物語を、新たな形で描いたコミックが「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。それをアニメ化したのが、今回の作品となる。
既報の通り、パッケージソフトの価格はBDが6,800円、DVDが5,800円。2月28日からイベント上映が行われる劇場では、そこでしか購入できない先行・初回限定のBDも9,259円で発売される。
なお、これらのソフトに封入されたシリアルコードを指定のWebサイトで入力すると、Android/iOS端末で再生できる本編映像をダウンロード購入できる新サービス「BANDAI VISUAL+」の初対象ソフトでもある(サービス開始記念で期間限定で無料DL可能)。詳細は既報の通り。
「第1話 青い瞳のキャスバル」
宇宙世紀0068年、サイド3ムンゾ自治共和国。宇宙に進出した人の革新を説き、地球連邦政府からの完全独立を宣言しようとしたジオン・ズム・ダイクンは、議会檀上で演説中に突如倒れ、帰らぬ人となった。ダイクンの死後、ザビ家陰謀説を唱えるダイクンの側近ジンバ・ラル。しかし、サイド3ムンゾの実権を掌握せんとするデギン・ソド・ザビ率いるザビ家の暗躍は加速していく。
その大きなうねりに巻き込まれていくのが、ダイクンの遺児であるキャスバルとアルテイシア。そして2人の母・アストライア。ザビ家の手が迫る中、ジンバ・ラルの息子、ランバ・ラルは、彼らを助けるため、恋人のハモンや部下達と共に秘策を講じるのだが……。
ファーストガンダムファンのふなっしー
会見の冒頭、シャア・アズナブルに扮したぬまっちさんが登場。シャアのものまねをしながら、自らの波乱に満ちた生い立ちが映像化される喜びを感慨深げに語りはじめる。会場が微妙な雰囲気に包まれると、「私がシャアではないと疑っているのか!? 作品の冒頭、私がルウム戦役の時に使っていた武器、あれは拡散バズーカと言うのだ!」などの豆知識を必死に披露。さらにマスコミがトーンダウンしていくと、見かねたのか、キャスバル(シャア)の妹、アルテイシア役の潘めぐみさんが登壇した。
「36年間、ずっと愛され続けているガンダムシリーズに、役つきで参加させていただくのは初めて。本当に、光栄の極みです」と喜びを語る潘さん。
第1話で印象的だったシーンを聞かれると、母であるアストライアとの別れのシーンを挙げ、「演技のかけあいの中で、思わず原作にはない“お母様!”というアドリブを入れさせていただきました」という。
なお、潘めぐみさんは、ファーストガンダムでララァ・スンを演じた、潘恵子さんの娘でもある。そのため、キャスバル・レム・ダイクン(幼少期のシャア)を演じた声優・田中真弓さんとは、「私がアルテイシアと同じくらいの年齢の時に、初めて田中真弓さんと出会っていました。その出会いの瞬間から、今回の共演が運命づけられていたのかもしれません」と感慨深げに語った。
和やかなムードで会見は進んでいたが、突如、ジオン軍から派遣された“赤いふなっしー”が襲来した。
第1話の冒頭では、ルウム戦役で文字通り、一騎当千の活躍を見せるシャアと、黒い三連星が登場する。シャアが搭乗する「MS-06S シャア専用ザクII」は、機体を赤く塗装し、頭部に角飾りを設置した指揮官機。シャア自身の指示により、リスクが高いもののリミッターが解除され、推進機能を限界まで活用。“3倍速い”とも言われるそのスピードを活かし、一撃離脱の戦法で戦果をあげ、“赤い彗星”と呼ばれるようになる。
当然、赤いふなっしーもリミッターが解除されており、「普段のふなっしーより3倍速く動けて、3倍梨汁ぶっぱなすなっし」とのこと。ぬまっちさんが、シャアの声まねで「見せてもらおうか、その能力とやらを」と促すと、赤いふなっしーは、報道陣もどよめく猛スピードで奇怪な動きを開始。しかし、瞬間最大出力は長続きしないようで「3倍疲れるなっし」と荒い息をしていた。
ふなっしーの体はいつもの黄色ではなく、シャア専用仕様で真っ赤。「ちょっと強くなった気がするなっし。ズゴックを思い出すなっし。でも、明太子みたいにも見えるなっし」と心配げ。気になるのはこの会見終了後、赤い体がどうなるのかだが、「博多での営業で使えそうなっし」とポジティブだ。
第1話の感想を求められると、「見た人の話を聞いたところによると、凄く面白いって話だったなっしー!!」と、まだ見ていないよう。しかし「グフのおじさん、ランバラルがめっちゃひょうきんらしいなっし」と、細かい情報には精通している様子。
ちなみにふなっしーは、ファーストガンダムファンだという。「幼梨時代(子供時代)、ガンプラでアッガイ作ってたなっし。おもちゃ屋で、いらない戦車のプラモと抱合せで販売されてたなっし。プラ板で追加パーツを作って腕をのばして可動域を広げたりしたなっし。あとゲルググも作ってたなっし」と、意外に手先は器用なようだ。
なお、3倍速く動くためにも、船橋から逆立ちをして鍛えながら会場まで来たとのこと。ふなっしーに逆立ちができるのか、マスコミが疑問を抱くと「やってみせるなっし」と実演。華麗に側転のような動きをしたかと思うと、そのまま床に潰れて動かなくなり、ぬまっちさんが慌てて抱き起こし、マスコミを非難するハプニングも起こった。
作品のアピールとして、ふなっしーは、「凄い面白い作品だったので、見てないけど。シャアの幼少期を知る事で、ファーストガンダムにこう繋がっているとわかる! らしいなっしな。だからね、大人から子供まで見ても楽しいなっしな! よろしくなっしー!!」と手を振る。
潘さんも、「始まりの物語です。36年間愛し続けてくださったガンダムファンのみなさ、そして、これが初めてのガンダムだという人にも楽しんで頂けるはずです。ぜひ劇場に脚を運んでください」と語った。
ぬまっちさんは、「長かった……、THE ORIGINが映画になるまで。キャスバル・レム・ダイクンが命令する!! 見ていない人は、すぐに見に行くべきだ!! 勝利の栄光を君たちに」と、シャアの声まねで締めくくった。
圧巻の戦闘シーンと重厚な人間ドラマ
会見前に、マスコミ向けに「第1話 青い瞳のキャスバル」の試写が行なわれた。ぬまっちさんの言葉通り、作品はルウム戦役から幕を開ける。3DCGで描かれたムサイ級軽巡洋艦や、地球連邦軍サラミス級宇宙巡洋艦の群れが圧倒的なスケールで展開する中を、シャア専用ザクIIが、三次元的に縦横無尽に飛び回り、次々と敵艦を撃破していく。
モビルスーツのデザインとしては懐かしさを感じさせるフォルムだが、スピード感やアクションの華麗さなどは、新しいガンダムの映像作品として高いクオリティを持っており、いきなり作品の世界に引き込まれる“力強さ”も備えている。艦隊が爆散する際のオブジェクトの細かさも圧巻だ。
また、キャスバルとアルテイシアを利用しようとする者、守ろうとする者、大人達の複雑な人間ドラマも丁寧に描かれていくので、ガンダムのキャラクターに詳しくないという人でもまったく問題なく楽しめるはずだ。
キャスバルは幼いながらも、強い意思と聡明さを覗かせる場面もあり、シャア(キャスバル)とセイラ(アルテイシア)の過去を知る前日譚というよりも、壮大な物語の幕開けという重厚感に満ちている。今後の作品にも期待が高まる完成度だ。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN I [Blu-ray] | 機動戦士ガンダム THE ORIGIN I [DVD] |
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