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平面駆動で2万円の新ヘッドフォン登場。フォステクスのショールームが7日オープン

 フォステクスカンパニーは、FOSTEXブランドなどの製品を展示するショールームを東京・二子玉川に7日オープン。この場所で、'15年秋の終わりごろに発売予定としている、真空管ヘッドフォンアンプ「HP-V8」や、9月に発売する平面駆動ヘッドフォン新機種も展示される。

7日にオープンするフォステクスのショールーム

 ショールームの概要は既報の通りで、東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅から徒歩3分の場所に、FOSTEXブランドのスピーカーシステムやDAC、ヘッドフォンアンプ、カスタマイズヘッドフォンの「KOTORI」ブランド製品などを展示。新製品発表会や、試聴会、同社スピーカーユニットを使った組立て教室などのイベントも予定している。住所は東京都世田谷区玉川3-9-3 Stream Tamagawa 1F-A、営業時間は11:00~19:30、定休日は毎週水曜。

 ここで展示される要注目の製品は、8日開催の一般向け発表会で披露される真空管ヘッドフォンアンプの「HP-V8」。30kgを超える超大型の筐体に、ドライブ段の「300B」、電源回路部の「KT88」を内蔵したリファレンスヘッドフォンアンプ。電源部にも様々なノイズ対策を行なっており、詳細は別記事で説明している。発表は'15年秋の終わり頃を予定。

真空管ヘッドフォンアンプの「HP-V8」

 このほかにも、展示される新製品で気になるのは、同社プロ向け密閉型モニターヘッドフォンの「T50RP」をベースとし、ユニットを平面駆動型にしたモデル。発売は9月上旬を予定している。

9月に発売される平面駆動型のモニターヘッドフォン

 同社の開放型ヘッドフォン「TH500RP」(87,000円)などと同じく、平面駆動型の振動板を搭載。一般的な、お椀型の振動板との違いとして分割共振などによる問題を解消し、振幅が小さくても忠実に音を出せるといったメリットがある。この方式のヘッドフォンは高価格帯の機種に多いが、新モデルは2万円という価格で製品化。1974年の「T50」から、30年以上に渡って同方式のヘッドフォンを手掛けている同社による注目の機種となりそうだ。

 本体はブラックを基調とし、ケーブルやロゴにオレンジを採り入れた、FOSTEXブランドを象徴するカラーリングで、同社アクティブスピーカーの「PM30G」などともマッチしたデザインとなっている。ケーブルは着脱可能で、プラグは両端ステレオミニ。ヘッドフォン側の端子にロック機構も備える。

左右脇の「PM30G」にも合ったデザイン
ケーブルは着脱可能

 このほか、同社の主力製品であるスピーカーユニットも数多く展示。ショールーム内のディスプレイ脇に備え付けられたスピーカーも、実は同社ユニットを使って作られたものだという。FOSTEX製品だけでなく、KOTORIシリーズのカラフルなヘッドフォンも展示されている。このショールームで同社製品を購入することも可能で、在庫があれば、気に入ったヘッドフォンなどを買って持ち帰れるとのことだ。

同社スピーカーユニットがずらりと並ぶ
ディスプレイの左右に設置されているのが、同社ユニットを使ったスピーカー

 同社製品以外にも、ラックスマンやOPPOといった他社製品も多く展示。これらのプレーヤーと同社ヘッドフォンを組み合わせて試聴することもできる。

 二子玉川という地にオープンする大きな理由の一つは、これまでよりも幅広い客層へのブランド/製品の訴求。今年オープンした蔦屋家電などが注目されている複合施設「二子玉川ライズ」にも近く、これからも様々な人が訪れることが予想されるため、今後のショールームでのイベントなどを通じて、ブランドを発信する場として活用していくという。

よく見ると、フォステクス以外の製品も数多く展示されている
ハイエンドのフロア型スピーカーで聴くことももちろん可能
カラフルなKOTORIヘッドフォンも

(中林暁)