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Technics、100kHz再生も可能な9万円の2ウェイハイレゾヘッドフォン「EAH-T700」
(2015/9/30 14:36)
パナソニックはTechnicsブランドの新製品として、ハイレゾ再生にも対応したヘッドフォン「EAH-T700」を2016年1月22日に発売する。価格は9万円。
ウーファとスーパーツイータを内蔵した2ウェイ構成になっているのが特徴。ウーファは50mm径で、新形状のMLF(Multi Layer Film)振動板を採用している。
ツイータは14mm径。アルミ振動板を採用し、100kHzまでの超高域再生を可能にしている。
アウターハウジングには、剛性に優れたアルミ材を仕様。このハウジングに、ウーファを制振素材(PLA)を介してマウント。スピーカープレートからフローティングさせる事で、音の濁りの原因となる不要な振動を排除した。ユニットは適切な角度に傾けて配置する事で、自然な定位を実現するという「Angled Driver」システムも採用している。再生周波数帯域は3Hz~100kHz。
装着感を高めるために、ヘッドバンドの位置を頭の形状に対して最もフィットする位置に調整する「HSアジャスト機構」を採用。イヤーパッドには、質感の高いプロテインレザーを使っている。
アルミ材を主要パーツに採用しており、アウター部にはダブルアルマイト処理やスピン加工を施している。ハンガー部にはアルミ鍛造品を使い、堅牢性にもこだわった。Technicsロゴはレーザー刻印。
ケーブルは着脱可能で、バランス接続にも対応する。ヘッドフォン側の端子はステレオミニ。現時点でTechnicsブランドでバランス接続用ケーブルを発売する予定は無いという。ハウジングはスイーベル機構で平らにできるため、コンパクトに収納できるという。ケーブルは4N OFCで、1.2mタイプと3mタイプを同梱する。プレーヤー接続側の入力プラグはステレオミニ。
音を聴いてみた
短時間ではあるが、発表会会場にてPCとUSB接続したCHORDのDAC兼ヘッドフォンアンプ「Hugo」と組み合わせて試聴してみた。
一聴してわかるのは、頭内定位がキツくなく、ふわっと自然な音場の広がりが楽しめる事。イヤーパッドは肉厚で、ハウジング自体はさほど分厚くないのだが、音場は広く、開放型なのかと感じるほどだ。
DSP処理など電気的な事は一切しておらず、内部のウーファとスーパーツイータの配置や角度により、頭内定位の解消や、音の広がりを実現しているという。
2ウェイ構成だが、ウーファとスーパーツイータの音の繋がりは良く、両者からの音が分離して聴こえるような事はない。高い分解能を聴かせる高域に負けじと、低域も高精細な描写ができているのが好印象だ。両ユニットの繋がりを良くするため、クロスオーバー周波数は高めに設定しているという。