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ソニーの“黒い”アクションカメラ低価格モデル「AS50」。リモコンは約30%小型化

 ソニーは、アクションカメラの新エントリーモデル「HDR-AS50」を3月4日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は本体のみ「HDR-AS50」が25,000円前後、腕時計型リモコンが付属する「HDR-AS50R」が4万円前後。カラーはブラックのみ。

新エントリーモデル「HDR-AS50」

 既存のエントリーモデル「HDR-AZ1」の後継機で、搭載しているセンサーや画質は同等だが、手ブレ補正機能をAZ1比で3倍に強化したり、Bluetoothを使った遠隔電源ON/OFF制御に対応するなど機能を強化している。

 一方で、AZ1がセットリモコンとの組み合わせで実現していたGPS機能には非対応。本体のみでの防滴機能も省かれ、雨などの場合は付属ハウジングに入れて利用する。なお、ソニーアクションカメラ本体のカラーは、ハウジング無しで防滴性能を持ったモデルがホワイト、防滴性能の無いモデルが黒という決まりになっている。

腕時計型のリモコンが付属するリモコンキット「HDR-AS50R」

HDR-AS50HDR-AZ1
(参考)
撮像素子16.8M Exmor R
有効11.1M
16.8M Exmor R
有効11.9M
手ぶれ補正
AZ1比3倍
液晶ドットマトリクス液晶セグメント液晶
通信Wi-Fi
Bluetooth
Wi-Fi
連続撮影165分80分
三脚ネジ穴本体装備付属アダプタ
GPS-搭載
(RM-LVR2V使用時)
本体防滴-

リモコン刷新、Bluetooth遠隔電源操作など使い勝手向上

 本体側面にドットマトリクス液晶を装備。アイコンベースの新たなメニュー表記を採用し、直感的でわかりやすいユーザーインターフェイスを採用したという。

 本体底面に三脚ネジ穴を備え、本体のみで各種アクセサリを装着可能。さらに、上面の後方に電源キーを新搭載。従来はメニューを移動しながら電源OFFを選ぶ必要があったが、電源キーを押すだけで電源OFF/ONが可能になった。

側面にドットマトリクス液晶を装備
底面に三脚ネジ穴を備え本体のみで各種アクセサリに装着可能
記録メディアはmicroSDとメモリースティックマイクロ
電源キーを押すだけで電源OFF/ONが可能に
リモコンキットに付属するリモコン

 さらに、リモコンキットに付属するリモコンを刷新。従来モデルの「RM-LVR2」と比べ、約30%の小型化を実現。従来モデルの操作も新リモコンから行なえる(カメラ本体側に搭載している機能のみ利用可能)

 小型化と共に拡張性もアップ。リストバンドに固定して腕時計のように装着して利用するほか、自転車などのハンドルにアタッチメントを介して固定可能。さらに三脚側のシューティンググリップに、AS50と一緒に固定する事もできる。

 使い勝手の面では、Bluetooth経由での電源制御に対応。AS50や従来モデルAZ1では、IEEE 802.11b/g/n無線LANからの操作は可能だが、ワイヤレスで電源ONにすることができない。しかし、Bluetoothを使うことで、リモコンや、スマートフォン/タブレットアプリ「PlayMemories Mobile」から、カメラの電源をONにして撮影できる。

 例えばバイクでレースの出走を待っている時間など、こまめに電源をOFFにしておき、走りだす際にBluetooth経由で電源をONにして録画をスタートさせる事で、カメラのバッテリを節約できるとする。なお、Bluetoothで制御するのは電源のON/OFFのみで、それ以外の録画などの操作は全て無線LAN経由で行なう。

ズームモードや手ブレ強化

 ズームモードも新搭載。デジタル3倍のズーム機能を備えているが、ゆっくりと被写体にズームする動作が可能。リモコンやアプリから操作ができる。

 上位モデルと同様に、露出やホワイトバランスの設定ができるマニュアル設定機能、一定時間の映像を記録し続けるループ録画、風きりノイズ低減機能なども新たに備えている。操作音の音量をより大きくする事もでき、ヘルメットなどを装着した状態でも聞き取りやすいという。

 バッテリ持続時間も強化。AZ1はYバッテリ付属で連続撮影80分だったが、AS50ではXバッテリ付属となり、連続撮影165分を実現した。

背面
背面のフタをすべて開けずに充電端子などにアクセスできる

 撮像素子は1/2.3型のExmor R CMOSで、総画素数は約1,680万画素、有効記録画素数は動画撮影時で約1,110万画素(16:9)。上位モデルで採用されている全画素読み出しには対応していない。絞りF2.8、ツァイスのテッサーレンズを採用し、画角は35mm換算で18.4mm(ワイド)、21.8mm(ナロー)が選択できる。

AS200V(右)と並べたところ

 AZ1と比べ、電子式の手ぶれ補正力を約3倍に強化。上位モデルのFDR-X1000VやHDR-AS200Vなどと同様の補正能力を持ち、自転車や自動車、バイクなどに取り付けた際の細かな振動も補正した撮影ができるとする。

 記録フォーマットは、MPEG-4 AVC/H.264のMP4とXAVC S。MP4では1,920×1,080の60p/50p(PS:28Mbps)、1080/30p/25p(HQ:16Mbps)、1,280×720/30p/25p(STD:6Mbps)の撮影が可能。XAVC Sでは1080/60p(50Mbps)、30p(50Mbps)、24p(50Mbps)までサポートする。スロー撮影は1,280×720/120p/100p対応のMP4で、ビットレートはHS120(28Mbps)を用意する。

 記録メディアはmicroSDとメモリースティックマイクロ。外形寸法は24.2×83×47mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は約58g(撮影時約83g)。

 付属のハウジングは新型の「MPK-UWH1」を同梱。水深60mまで対応できる(AZ1付属ハウジングは5m)。特別設計のフラットレンズを採用し、水中でも隅々まで綺麗な撮影ができるという。このハウジングは6,500円で単品販売も行なわれる。

ハウジングは新型の「MPK-UWH1」を同梱。水深60mまで対応できる

連携ソフトも強化

 撮影映像からハイライトシーンを自動的に抽出し、編集、BGM付きの動画を作成してくれるアプリ「ハイライトムービーメーカー」も進化。新たに顔認識のアルゴリズムを追加し、人物が写っているシーンを逃さずにハイライト抽出できる。

 より細かな編集が可能なPC向けソフト「Action Cam Movie Creator」を使い、インターバル撮影した静止画から、4K画質のタイムラプス映像を作成できる。

アクションカム動画投稿でモニタープレゼントも

 HDR-AS50の発売を記念した「アクションカム ファンシアター」の動画投稿キャンペーンも2月17日~3月20日に実施。

 アクションカムのファンが撮影した動画の投稿/閲覧サイト「アクションカム ファンシアター」に投稿すると、優秀作品にAS50Rなどのモニタープレゼントを行なう。期間中に投稿された動画全てがキャンペーンの審査対象となる。

 結果発表は4月中旬を予定。応募の概要や、審査基準などについてはキャンペーンページで案内している

(山崎健太郎)