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Dan D'Agostino初のフォノイコ「MOMENTUM PHONOSTAGE」。450万円

 アクシスは、米Dan D'Agostino(ダン・ダゴスティーノ)ブランド初のフォノイコライザーアンプ「MOMENTUM PHONOSTAGE」を5月に発売する。価格はシルバーモデルが450万円、ブラックモデルが475万円。

MOMENTUM PHONOSTAGE

 「世界のオーディオファイルと音楽愛好家を唸らせた一連の“MOMENTUM”アンプに於ける特異なアンプ技術をレコード再生の分野にも拡張」したというモデル。複雑なファンクションをボタン一つでコントロールできる制御技術も採用している。

 入力端子として、XLRバランス×4、RCAアンバランス×4を搭載。それぞれの入力に対して個別に、負荷インピーダンスとキャパシタンス、ゲインなどをプリセットできる。出力はXLRバランス×1を装備する。

背面

 アナログレコードの録音カーブは、当初レーベルごとに異なっており、その後アメリカレコード協会(RIAA)の定めたカーブに統一されたという歴史がある。MOMENTUM PHONOSTAGEでは、RIAAが制定される前の、1950年台のレコードの再生にも対応するよう、RIAA、FFRR、RCA Orthophonic、Columbia、DGGのEQカーブを搭載。レコードに合わせて切り替えられるようになっている。

 アナログオーディオ回路は、オペアンプを一切使わないディスクリート・バランス構成。すべてのパーツをスルーホール基板にマウントし、ハンダ付けする「今や古典的とも言える、しかし極めて高度な手法によって組み立てられ、音楽性豊かな高音質の実現に大きく貢献している」という。

 電源はパワートランス・ブロックとパワーレギュレーターベース・ブロックの2つの筐体に分離されている。「MOMENTUM PREAMPLIFIER」と同じく、本体下部にアルミブロック削り出しのパワーレギュレーターベース・ブロックを用いた、DCレギュレーター電源部。そこにケーブルで、低電圧二次ACとDC整流を受け持つアルミボックスに収容されたパワートランスを接続。両者は距離をとって設置できるため、パワートランスのフラックスの影響を回避できる。

 パワーレギュレーターベースは本体直下に位置し、スパイクを受け止めるアンプ台のようなデザイン。本体と一体となることで、「安定した重心が得られると同時に、優れたインシュレーション効果が発揮される」という。

 本体の筐体は、MOMEMTUMアンプシリーズと同様に、分厚いアルミブロックを加工した重厚なシャーシで構成。アリゾナ州ケーブ・クリークの工場で手造りされている。

 入力インピーダンスは、MCが5/10/15/25/50/100/200/420/1200/47k(Ω)。MMが24k/25k/27k/29k/31k/34k/38k/42k/47k/54k/63k/75k/94k/126k/191k/391k(Ω)。消費電力は25W。外形寸法と重量は、本体が322×354×89mm(幅×奥行き×高さ)で、11.5kg。パワーレギュレーターベースが280×340×69mm(同)で、7.5kg。パワートランスが102×267×51mm(同)で、2kg。