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リオオリンピックをスマホで楽しむ! 「NHKスポーツ」&「gorin.jp」

 2016リオオリンピックが開幕した。地球の裏側ブラジルでの開催で、時差12時間の昼夜逆転スケジュールのため、自宅のリビングで落ち着いて観戦というのもなかなか難しい。早朝や通勤時間帯の競技も多く、「見たいのに見られない」という悩みをお持ちの方も多いだろう。しかし、このリオ五輪では、そんな悩みが少しづつだが解消されつつある。公式動画配信サービスとして、NHKによる「NHKスポーツ」、そして民放各社による「gorin.jp」が提供されているからだ。

NHKスポーツ
gorin.jp
放送同時配信も実施

 NHKスポーツ、gorin.jpともiOS/Androidアプリを無料で提供中。また、パソコンのWebブラウザからも視聴可能となっている。スマホとアプリさえ使えば「どこでもオリンピック」を楽しめるようになっている。

 個人的には、リオ五輪にそれほど期待していなかった。しかし、そのサッカー日本戦「vs ナイジェリア」が5日(木)の午前10時という平日の勤務時間帯にもかかわらず、TwitterやFacebookで盛り上がっている人を見ると、やはり気持ちもリオへと吸い寄せられる。「平日午前なのに、なぜテレビを見られているのか?」と思っていたら、かなり多くの人が、アプリ「NHKスポーツ」で視聴していたようだ。仕事はさておき、この平日の時間帯にも皆が一緒にスポーツを見る一体感、話題性は、やはりオリンピックならでは。筆者もその場でNHKスポーツアプリをダウンロードしたのは言うまでもない。

NHKスポーツ

 民放5社が中心に展開するgorin.jpアプリも同様に一部スポーツのライブ配信やハイライト動画を更新しており、オリンピックの進捗がとてもわかりやすい。また、NHKスポーツとgorin.jpの両アプリには、各局の放送予定や開始通知機能などの機能も搭載されている。

 これらのアプリが万能というわけではなく、そもそも放送同時配信を行なうのは、NHKが4時間程度。gorin.jpは民放が放送しない番組がライブ配信の中心になっているようだ。筆者は放送同時配信が積極的に行なわれていると勘違いし、8日午前開催のサッカーの日本 vs コロンビア戦もに「アプリで見られるだろう」とたかをくくっていたら、ライブ配信の対象外となっていた。柔道など日本選手の活躍が期待されるもあまりライブ配信は行なわれておらず、見逃しやハイライトが中心となっている。

 アプリで生配信されるのは、あくまでも一部の試合や競技だけなので、過度な期待は禁物。テレビ録画なども組み合わせて活用したい。番組情報も充実しているのでNHKスポーツ、gorin.jpの両アプリを参考にしながら、録画予約を行なってみてもいいだろう。

gorin.jpの競技一覧
放送・配信開始通知設定も可能

 ただ、ライブ配信でも、放送では柔道や水泳が中心で放送されていなかった、テニスのダニエル太郎の第2戦もNHKスポーツで視聴できた。また、gorin.jpで、サイクルロードレースを長時間にわたって中継されるなど、配信だけでしか見られない競技・試合もかなり多い。こうした競技のファンにとって、これらライブ配信はありがたい限りだし、オリンピックの楽しみ方を多様化してくれている。

 また、NHK、gorin.jpとも、ハイライト動画は「テレビ局のスポーツ部門のクオリティ」で、素早く作られているため、1~3分程度の動画でも、競技や試合の概要がしっかりわかる。深夜のライブ放送で寝落ちしてしまっても、朝の通勤電車で結果を確認するといったことも可能だ。

 NHKは、主要トピックをまとめた4分程度の「朝パック」、「昼パック」といったまとめ映像も用意していくれているので、これさえ見ておけば、日本選手を中心に五輪で起きていることが一通り確認できる。gorin.jpのデイリーハイライトも同様だ。また、動画を見られない場合でも、gorin.jpの[ニュース]を見れば、主要な競技結果が確認できるようになっている。

リオ五輪を外出先で視聴

 これまでも、オリンピック毎に映像配信は行なわれていたが、このリオ五輪では、より身近かつ気軽にオリンピックをスマホやPCで楽しめるようになったと感じる。「スマホで動画を見る」ことが当たり前になったからか、電車の中でオリンピック動画を見ている人も多数見かけられ、「スマホでオリンピック」の定着を実感した。

 もちろん、テレビ放送や録画の完全な代替になるかと言えば、2016年リオ五輪時点で公式配信サービスはまだまだだ。しかし、前々回の北京、前回ロンドンから、明らかに使いやすくなっており、地球の裏側のオリンピックがとても身近に感じられるようになった。2020年東京オリンピックでのさらなる進歩を望みたいが、まずは8月21日までのリオ大会を楽しみつくすため、NHKスポーツ、gorin.jpを積極的に活用したい。

臼田勤哉