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いつでもダイビング気分「あまんちゅ!」OP「坂本真綾/Million Clouds」をハイレゾで
2016年8月12日 10:00
可愛いヒロインが次から次へと登場し、最強主人公に惚れてくれるハーレムモノ。個性的な女の子が次から次へと登場してキャッキャと暮らす様子を観察する日常モノ。男子学生がスポーツに打ち込む様子を主に女性ファンがキャッキャと鑑賞するスポーツモノ……例外あるものの、アニメ作品は幾つかのジャンルに分けられる。
筆者のような、疲れた中年アニメオタクの心をとらえるのはそのものズバリ“癒やし系”。手に汗握る展開、謎が謎を呼ぶストーリーは疲れるのでいらない。鑑賞する事で、疲れを取り除き、明日もまた頑張ろうという気持ちにさせてくれる作品。7月期のアニメで“癒やし系”の筆頭と言えば「あまんちゅ!」だ。
かつて水の都を舞台とした「ARIA」で、多くのアニメファンを癒やしてくれた天野こずえの最新コミックを、ARIAをアニメ化した佐藤順一が総監督として映像化。音楽をGONTITIが担当するなど、放送前から安心感すら漂うスタッフ布陣。期待を裏切らず、スキューバダイビングの世界に飛び込む少女達の姿を、瑞々しく描いている。
青い海、穏やかに流れる時間、優しい人々。荒れた心をおだやかにするGONTITIのBGM。ああスキューバダイビングはなんと素晴らしいことか。やったことないけど。そんな引き篭もり視聴者にも優しく、ダイビングのイロハと魅力を自然に伝えてくれるストーリー。手に汗握る展開がなくても、まどろむように鑑賞するのもアニメの1つのカタチだ。
そんな作品の空気をいつも楽しみたいと、オープニングテーマである「坂本真綾/Million Clouds」のハイレゾ版をe-onkyo musicで購入。96kHz/24bitでWAV/FLACが選べるが、FLAC版をチョイスした。単曲で540円。
楽曲は、ニュー・スウェーディッシュ・ポップスの歌姫として注目を集めるFrida Sundemoによる書き下ろし。作詞は坂本真綾自身で、編曲は坂本真綾作品ではお馴染みの河野伸だ。
再生した瞬間に、広大な音場がブワッと広がる。そこに響く真綾の神秘的な声。まるで透明度の高い浅瀬の海にいるかのような開放感が音楽で表現されている。この広大な音場をキッチリ再生するために、チャンネルセパレーションが優れたプレーヤーを使いたい。ポータブル環境ならバランス駆動も良い。
ハイエンドな環境だが、 Astell&Kern「AK380」と、AK×beyerdynamicコラボイヤフォン新モデル「AK T8iE MkII」をバランス接続して聴くとたまらない。T8iEはもともとダイナミック型ながら、極薄振動板とTESLAテクノロジーの組み合わせにより、バランスド・アーマチュアを凌駕するようなハイスピードな描写を実現しているが、「MkII」ではさらに磨きがかり、微細な描写がより細かくなった。広がる声や楽器の余韻が、本当に遠くまで見渡せる。
それでいて付帯音は無く、高域はどこまでもクリア。真綾の声の爽やかさが心に染み入る。同時に、ダイナミック型らしい音圧の豊かな中低域が、彼女の声の独特の色気も描いてみせる。押し寄せるようなストリングスの波が、海の雄大さを豊かに表現。音楽を下支えすると共に、スケール感をプラス。楽曲後半の感動を演出してくれる。
意識を海に持っていかれる。気を抜くと、このままフラフラとダイビングショップに入ってしまいそうだ。
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