【新製品レビュー】

「ニンテンドー3DS」の3D表示とAV機能を検証

-正しい姿勢で快適3D表示。音質はDSiより向上


「ニンテンドー3DS」アクアブルー

 任天堂からいよいよ発売された、新型ゲーム機「ニンテンドー3DS」。最大の特徴である3D表示や、ゲーム機としての高い性能など、注目ポイントの多いハードウェアだ。AV Watchでは3D表示やスピーカーの音質など、AV的な要素を中心に検証した。

 パッケージは薄型で、裏面や側面に3D表示に関する注意事項が記載されている。パッケージを開けると説明書とARカードが登場。それをとると、専用充電台と本体、ACアダプタが横に並んでいる。内容物はこれだけで非常にシンプル。付属のACアダプタは、DSiに付属しているものと型番も含めて同じものだった。3DSでは、DSi、DSi LL用のACアダプタも使えるという。


3DSのパッケージパッケージ裏面の注意書きパッケージを開けて説明書をどけたところ
内容物一覧ACアダプタはDSiのものと同じだ

 充電台には充電用の端子を備えており、台にACアダプタを接続し、本体を載せれば充電できる。本体に直接ACアダプタを接続する事も可能。充電台の背面部は倒れるようになっており、本体のゲームカードスロットにアクセスできるようになっている。ただし、SDメモリーカードスロットは向かって左側面に備えており、充電台に載せると突起部分がカードスロットの蓋と干渉して開けることはできない。製品には2GBのSDカードが付属する。

専用の充電台充電台に本体を乗せたところ充電台の背面を倒すとゲームカードスロットにアクセスできる

 本体カラーはコスモブラックとアクアブルーの2色を用意。今回はアクアブルーを購入したが、天面パネル全体が光沢のある仕上げで、キラキラした光るラメのような素材も散りばめられている。だが、光に当てても全体的な反射は控えめで、派手な印象は無く、落ち着いた高級感のある仕上がり。質感も高く、ツヤ消しのDSiや、光沢がいかにもプラスチックっぽいDS Liteと比べると、高級モデルという印象を受ける。 

天面は光沢のある仕上げ左からDS Lite、3DS、DSi厚さの比較。左からDS Lite、3DS、DSi
背面の端子を比較。下からDS Lite、DSi、3DS。電源端子の位置が大きく変更され、タッチペンを背面に備えたのがわかる、向かって右側面を比較。下からDS Lite、DSi、3DS。3DSは無線LANスイッチを備えている向かって左側面。下からDS Lite、DSi、3DS。3DSはボリュームスライドと、SDメモリーカードスロットを装備している

 重量はDSiが214g、3DSが約235g(SDメモリーカード含む)と若干重いが、質感が高く見た目が3DSの方が”重そう”なので、実際に両方を手にしてみると見た目ほどの重さの違いは感じない。外形寸法(縦×横×厚さ)は3DSが約134×74×21mm、DSiが137.0×74.9×18.9mmで、数値的には小さな差だが、並べてみるとDSiの方がかなり薄く感じる。

 各部を見てみよう。天面には解像度640×480ドットのカメラを2個搭載。これは3D写真を撮影したり、ARゲームなどで活用するためのものだ。カメラは内側にも1個搭載しており、こちらも解像度は640×480ドットだ。

 本体の左側面には音量ボリュームスライドを装備。SDメモリーカードスロットも左側面に備えている。右側面には無線LANのスイッチを装備。側面の裏側には赤外線授発光部、タッチペンホルダ、ゲームカードスロット、ACアダプタ接続端子が並んでいる。タッチペンは伸縮式になっている。

タッチペンは背面に格納タッチペンは伸縮式

 本体を開くと、上側と下側の2つのディスプレイが現れる。最大の特徴は、上側の画面が3.53型の裸眼立体視液晶になっている事だ。下画面は3.02型のタッチパネルタイプ。解像度は上画面が800×240ドット、下が320×240ドットだ。DSiは3.25型の画面を上下に使っているため、3DSはそれよりも上画面が若干大きく、下画面が小さい形になる。また、大きな違いとして3DSの上画面はワイドタイプになっている。そのせいもあり、数値で比べるよりも、体感的に3DSの方が画面が大きいと感じる。

裸眼立体視が可能な上側のディスプレイ。上部に内側のデジタルカメラ、左右脇にスピーカーを備えている、ディスプレイの右横にあるのが3Dボリューム
DS用のゲームを3DSで起動したところ。3DSではワイド画面になり、サイズも大きくなっているため、左右や上部に黒帯が出ている上がDSiのディスプレイ、下が3DSのディスプレイ。3DSはワイドになっている

 なお、上画面の解像度は800×240ドットだが、これは2D表示の話。3D表示の場合は左目用、右目用にそれぞれ400ドット割り当てることで立体視を行なうため、横方向の解像度が半分になる。なお、任天堂は3D表示方式を明言していないが「視差バリア方式」と思われる。表示色は約1,677万色。

 上画面の右側には、「3Dボリューム」と呼ばれるスライドバーを備えており、これを調節する事で立体深度を変更できる。上に上げるほど立体感が強調され、下げると立体感が無くなっていき、最終的には2D表示になる。初回起動時には、一番最初にこの3Dスクリーンの調整メニューが登場。画面を真正面から見る事、目と画面の距離を25~35cmにする事などが解説され、ナビゲーションに沿って最適な3D設定が行なえるようになっている。

初回起動時の3D設定画面3Dビジュアルがテスト表示されるため、それを見ながら3Dボリュームを調整する

 なお、ゲーム以外も、メインメニューや音楽再生機能など、大半の場面で表示が3Dに対応しているため、常時立体感を楽しむ事ができる。当然、メニュー表示時でも3Dボリュームを調整すれば、2D表示にする事が可能だ。

HOMEボタンを押すと、ゲームや機能の中断ができる

 下側の液晶はタッチパネルタイプで、指やタッチペンで操作が可能。すべての機能にアクセスする「HOMEメニュー」も、ここに表示され、機能アイコンにタッチして選択する。また、画面下部に「SELECT」「HOME」「START」のボタンが追加されており、「HOME」ボタンを押せばいつでもHOMEメニューに戻れる。ソフトをプレイ中にHOMEメニューに戻ると、ソフトは中断状態となり、HOMEボタンを再度押すことで再開できるほか、タッチパネルの再開ボタンからも再開できる。再開せずに終了させる事も可能だ。

 初期状態でHOMEメニューに用意されている機能は、3D写真が撮影できる「3DSカメラ」や、音楽再生機能の「3DSサウンド」、アバターを作る「Miiスタジオ」、本体を持ち歩いた歩数やソフトで遊んだ時間を確認する「思い出きろく帳」など。ゲーム要素として、付属のARカードを使ってプレイする「ARゲームズ」、撮影した自分や他人の顔を使ってシューティングゲームができる「顔シューティング」もプリインストールされている。

 HOMEメニューからはほかにも、輝度調整や手書きできるメモ帳、フレンドリストなどの機能にもアクセスできる。

 本体にはさらに、A/B/X/Yボタン、十字ボタン、L/Rボタン、360度のアナログ入力が可能なスライドパッドなどを装備する。外から見えないが、モーションセンサー、ジャイロセンサーも内蔵。背面のゲームカードスロットには、ニンテンドー3DS用のゲームや、DS用のゲームカードを入れてプレイする。3DS用ゲームカードの最大容量は、発売時点で2GBだという。



■3D表示の印象

 3D表示はプレイするゲームによっても大きく異なると思われるが、本体内蔵のARゲームやメニュー画面、3Dカメラなどを試した印象では、飛び出しを強調するよりも、奥行き方向の深度に振った3D表示がメインとなり、3D液晶の向こう側に世界が広がっているという”窓”のような感覚が一番近い。

 3Dと2Dの切り替えによる輝度の変化はあまり感じられず、色味もほとんど変わらないが、本体を左右に傾けるようにすると、クロストークによる二重像が見えて、立体的に見えなくなるポイントがある。画面を極端に目に近づけても同様で、ボヤーっと焦点の合わない表示になってしまう。しかし、注意事項として挙げられている”画面を正面から見る”、”目と画面の距離を25~35cmにする”を守れば、かなりクッキリとした、奥行きのある3D表示が楽しめる。

HOMEメニュー。様々機能にここからアクセスする。この際、上画面も3D表示になっている付属のARカードを使ったARゲームズをプレイ。3D表示、2D表示のどちらでもプレイ可能だ実際には単なる木の机だが、ARカードをカメラに認識させると、3Dディスプレイ内の机に的が現れたり、机がえぐられ、その内部に的が出現するといったARを使ったゲームがプレイできる

 問題は、この注意事項を”いつでもキチンと守れるか”という事だ。例えば、ARカードの模様を背面カメラで読み取り、3D液晶を通した現実世界に、射的の的やモンスターを出現させる「ARゲームズ」を3D表示でプレイしていると、射的の的が見える方向に本体を傾けたりする必要が生じる。

 その際、”画面を正面から見る”、”目との距離を25~35cmにする”という約束を守っていれば、キチンとした立体視を見ながら弓矢を発射できるのだが、どうしても手だけ動かし、本体を傾けるため、3D表示が崩れてしまう事がある。椅子に座り、きちんとした姿勢で3DSを構えた上半身の格好のまま、体を傾けたり、伸びあがったりすれば良いわけだが、なかなかこの原則が守れない。

 ARゲームでなければ、本体を動かす必要は無いため、こうした問題は小さくなるだろう。しかし、携帯ゲーム機の場合、どうしても寝転んでプレイするなど、変な姿勢で画面を見る事も多くなる。この時も、画面との距離や、画面と正対している事などを守らないと3D表示が崩れてしまうので注意が必要だ。

 うまく立体視ができないと、目の焦点を何処に合わせて良いかわからなくなり、目が疲れてくる。逆に言えば、上記2点の注意事項を頭の隅に置いておけば、キチンとした姿勢でなくても3D表示は体感できる。正常な3D表示ができていれば、目の疲れは低減できるはずだ。若干慣れが必要だと感じた。

 任天堂では「左右の目に異なる映像を届ける3D映像は、6歳以下の小さなお子様の目の成長に影響を与える可能性がある」という見解で、保護者が安心して子様にプレイさせられるように、「保護者による使用制限機能」のひとつとして、3D映像の表示をできなくする機能も搭載している。

 なお、ディスプレイの最高輝度は、3DSとDS Lite、DSiで大きな違いが無い。最低輝度に設定して比べると、3機種の中ではDSiが若干暗いようだ。表示品質では3DSが頭一歩抜けており、特にコントラストが他の2機種よりも向上している。また、下画面光の映り込みも少なくなっており、より見やすい表示になっている。

下画面の輝度比較。設定は最高値で、中央3枚が下画面で、左がDSi、上がDS Lite、右が3DS同じ並びで輝度設定を最低にしたところ。DSiが若干暗い


■AV機能を検証

「3DSサウンド」で音楽ファイルを再生しているところ

 AV的な機能として搭載されているのが、音楽再生機能の「3DSサウンド」だ。HOMEメニューから選択して起動すると、SDカード内の音楽ファイルを読み取り、再生してくれる。マイクでの音声録音などもこのアプリから行なう。

 再生可能なファイル形式は、拡張子が.m4a、mp4、3gpのAACファイルと、MP3ファイル。ビットレートは16~320kbps、サンプリング周波数は32~48kHzに対応している。DSiとの最大の違いはMP3ファイルの再生に対応した事だ。なお、著作権保護された音楽ファイルは再生できない。テストしたところ、iTunesで購入したDRM付きAACは再生できず、m4p拡張子のファイルをm4aに変更しても、再生はできなかった。

 DSiにも同様の機能を備えているが、音質的な違いとしては、3DSでは再生時のスピーカーのモードを「サラウンド」、「ステレオ」、「モノラル」から選択できるようになっている。DSiには明示的に切り替えるモードが無い。


 そこで、3DSをステレオモードに設定し、同じAACファイルを再生して音質を比べてみた。どちらも高域寄りのバランスで中低域はほとんど出ない。ヌケが良くて聴きとりやすいが、悪く言うとスカスカして迫力の無い音だ。ボリューム最大にしても音量はそれほど出ず、若干DSiの方が出力が大きく聴こえる。だが、DSiの場合は最大までボリュームを上げるとスピーカーを内蔵している上側の液晶ディスプレイの筐体が振動する固い音が耳に入り、再生音が濁る。同程度の音量にすると、2機種で音質はほとんど変わらない。筐体がシッカリしている分、若干3DSの方が音に厚みがあるようだ。

 3DSを「サラウンドモード」に切り替えると、薄っぺらだった音像に厚みが出て、スカスカした安っぽさが無くなる。音場もふわっと広がり、サウンドステージに奥行きが生まれるが、音像は後退。前に出ていたヴォーカルが、3D液晶の後方に引っ込んだように聴こえる。ステレオと比べると、空間表現には優れており、高域寄りのバランスも改善されるため良い変化だが、音量がもう少し欲しくなる。普通に音楽を聴くだけでも良いが、おそらく3Dゲームと組み合わせると、奥行きを感じる画面とマッチして、サラウンド音声の方が臨場感がアップするのだろう。

ヘッドフォン端子は前面に搭載している

 イヤフォン・ヘッドフォンで聴き比べると大きな違いがわかる。DSiは低域が薄く、高域が荒れ気味で、低ビットレートでエンコードした昔のMP3のような音質だったが、3DSは高域の質感がしっかり描写され、低域の沈み込みも深い。空間表現もアップしており、イヤフォンで聴いていても音場の広さが感じられるようになっている。ただ、全体的なレンジの広さや解像感、音の鮮度などで比べるとiPodやウォークマンのような、専用のポータブルオーディオプレーヤーと比べるのはちょっと厳しいだろう。なお、スピーカーで再生中に本体を閉じると再生が一時停止され、開くと再開。イヤフォンを接続している場合は閉じても再生が継続されるのはDSiと同じだ。

 楽曲選択の方法などはDSiとほぼ同じで、キーやタッチパネルでフォルダを選び、「ひらく」ボタンで中に入り、楽曲を選んで再生するという流れ。再生中は上画面にビジュアライザーが表示され、カーソルの上下でゲームウオッチのようなものや、「エキサイトバイク」風の画面など、様々なものが選択できる。いずれも3D表示に対応しており、見ているだけで楽しい。子供のころに何かに取り憑かれたようにプレイしていた「エキサイトバイク」を、まさか3D映像で拝める日が来るとは、感慨深い物がある。

ビジュアライザーも3D表示されるゲームウオッチを思わせるビジュアライザーエキサイトバイクも3D表示に

 遊び心はほかにも満載で、DSiと同じように再生速度やピッチを変更できるパネルや、再生音にエコーをつけたり、ラジオ風にしたり、ヴォーカルをキャンセルするカラオケモード、8bitゲーム風の音に変化させるモードも面白い。また、再生中にLRボタンを押すと、シンバルやスクラッチ音、拍手音など、様々な効果音を付け加えられ、音楽再生に自分が参加できるような感覚が味わえる。マリオのジャンプ音やコインを取った時の「チャリンチャリーン」という音も入っているのは、任天堂のゲーム機ならではだ。

再生速度やピッチ変更ができるパネル各種エフェクトもかけられる

 また、「すれちがい通信」機能も活用。「すれちがい」プレイリストに楽曲を登録したまま、3DSを持ち歩くと、すれ違った人とプレイリストの曲の情報などを交換。交換した人との相性診断ができたり、すれ違った人達の中でのヒットチャートを見る事もできるという。購入したばかりでまだ出歩いていないので、この機能はテストできなかった。

プレイリストの中に「すれちがい」があるすれちがい通信をONにしておけば、他の人との曲の情報のやりとりが可能になり、相性診断やヒットチャートを見ることができる

 マイクも内蔵し、録音した音声のピッチを変えたり、扇風機の前で喋っているような声に変換するなどのエフェクト機能も装備しているのもDSiと同じだ。

 なお、既報の通り、5月末のソフトウェアアップデートで動画コンテンツのダウンロードを可能にする「ニンテンドーeShop」に対応予定だという。このショップではソフトの販売のほか、映像配信や体験版などの配信機能を提供予定で、今後は3D&2D動画ビューワーとしても活躍の幅が広がりそうだ。

 静止画撮影機能は「3DSカメラ」から利用する。起動した状態でL/R/Aのいずれかを押せば撮影可能。基本はオートでの撮影だが、撮影モードとして「暗いときカメラ」、「ピンホールカメラ」などのよくあるモードから、「キラキラカメラ」、「白昼夢カメラ」、2人の写真を撮影して合体させた人物の写真を生成する「合体カメラ」など、遊び心のある機能も選べる。また、フィルムモードも「ネガ」、「モノクロ」、「セピア」などから選択可能。

 外側のカメラで撮影したものは、基本的に全て3D静止画として保存される。撮影・表示が3Dでそのまま確認できるのは3DSの強みだ。この状態でも3Dボリュームを下げれば2Dとして表示でき、2D表示のまま撮影、2D表示ができるほか、2D表示のまま撮影し、後で表示する時に3Dで表示する事も可能だ。ファイルは3D写真がMPO形式で保存されるほか、同時に左目用だけのデータが2Dの写真としてJPEGで保存される。基本的に全てこのセットで撮影・保存しており、表示時の画面が3Dなら3Dのデータを、2Dならば2Dのデータを読みだしているというシステムのようだ。

撮影画像サンプル。クオリティは今ひとつだ。MPOファイルはこちら暗所ではノイズが多め。MPOファイルはこちら

 3D撮影におけるオートフォーカスや視差の調整も自動で行なってくれるため、単にシャッターを押すだけで立体感のある写真が撮影できる。また、アナログパッドを使った電子ズームも可能で、上にパッドをスライドさせるとズームする。また、3D表示時は、このパッドを左右にも移動でき、手動で視差調整もできる。右目用と左目用の像を重ね合わせるように調整する。

3D静止画を撮影しているところ。オートでも撮影できるが、アナログパッドで手動で視差調整する事もできるSDカードが挿入されていると、自動的にSDカードに画像が保存される。画像は3DのMPOファイルと、左目用のJPEGがセットで保存されている


■3D表示で新しいゲームと映像の可能性を提示する端末に

自分のアバター(Mii)を作り、すれちがい通信で他の人と交流する事もできる

 3DSの特徴には通信面の機能強化も含まれている。スリープモードにしておくだけで、無線LANアクセスポイントや、他の3DSを探して自動的に通信を行ない、「すれちがい通信」で他人のアバター(Mii)を受け取ったり、ゲームによっては、他人と対戦データ同士を付きあわせて対戦を行ない、いつの間にかアイテムをゲットしている……といった使い方もできるようだ。

 また、今後は「いつの間に通信」機能を使い、ニンテンドーゾーンなどの無線LANアクセスポイントに近づくと、特別な設定をしなくても、3D映像コンテンツや無料コンテンツを自動的に受信する事も将来的に可能になるという。コンテンツは日テレやフジテレビなどが、提供メーカーとして参加予定だ。

 Blu-ray 3Dのような映画では、臨場感を向上させるために3Dが有効な技術として活用されている。ゲームにおいても同じ効果が期待でき、高さや奥行きなどを、その場にいるような臨場感を、よりリアルに感じられるゲームが続々と登場しそうだ。また、3D市場全体で見た場合でも、世界規模で大量の台数が普及するポータブルゲーム機において、裸眼立体視が標準でサポートされた意義は大きい。3D映像の魅力が多くの人に広まれば、3D市場の活性化にも繋がり、単純に大量の3D表示デバイスが世間に広まるという事だけでも、3D映像コンテンツの拡充に与える影響は大きいだろう。


(2011年 2月 26日)

[AV Watch編集部山崎健太郎 ]