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地デジ3チューナの新REGZA「ZX9000」の録画機能を試す

−地味でも便利な「見ながらW録」。充実のダビング機能


REGZA 46ZX9000。4台のUSB HDDを接続できる

11月中旬発売

標準価格:オープンプライス


REGZA 46ZX9000

 東芝の液晶テレビ「REGZA」シリーズの上位モデル「Z9000/ZX9000」が発売開始された。ZX系はLEDバックライトや部分駆動技術によりコントラストを高めたほか、超解像技術「レゾリューションプラス 3」を新搭載し、Cell REGZA(セルレグザ)こと「55X1」を除くと、REGZAシリーズのフラッグシップとなる。Z9000系はLEDではなく、CCFLバックライトとなるが、多くの機能はZX9000相当となっており、いずれも画質や機能を追求したシリーズになっている。

 主な機能強化点については、製品発表時の記事で詳細を解説しているが、自動画質調整の「おまかせドンピシャ高画質3」や超解像のアニメ対応、フレーム遅延を大幅に抑制した「ゲームダイレクト」モードや各種のさまざまなソースのゲームに対応する「新ゲーム」モードなど注目点は多い。

 この2シリーズでは、画質周り以外でも大きな機能向上が図られている。それが「録画」だ。もともとREGZAのZシリーズでは、Z1000からLAN HDDへの録画に、Z3500からUSB HDD録画に対応するなど、“録画対応テレビ”として強く訴求されてきた。

 ZX/Z9000の録画機能の違いで大きな点は、ZX9000のみ500GBの内蔵HDDを搭載すること。ZX/Z9000シリーズのいずれも4台までのUSB HDD増設に対応するほか、LAN HDDへの録画も可能で、録画した番組をホームネットワーク上のDTCP-IPダビング対応サーバー/レコーダにネットワーク経由でダビングする「レグザリンクダビング」にも対応する。

 さらに、ZX/Z9000シリーズの大きな機能強化点が、地デジのトリプルチューナを搭載し、デジタル2番組同時録画中でも裏番組の視聴が可能となったこと。このように多くの録画機能強化が行なわれている。福山雅治のTVCMでも「記憶するレグザ」と、録画機能をアピールしていることからも、新REGZAにおける録画対応の重要度は伝わってくる。

 今回、46ZX9000とアイ・オ・データのUSB HDD「HDCN-U1.0A」を4台、ネットワークレコーディングHDD「HVL1-G500」を1台用意し、新REGZA ZX9000シリーズの録画機能をテストした。

 


■ USB HDD×4台対応やDTCP-IPダビングなど録画機能を強化

4台のUSB HDDとレグザリンクダビング対応のLAN HDDを接続した

 ZX9000シリーズでは500GBのHDDを内蔵。USBは側面に1系統、背面に1系統備えているが、側面の端子はキーボード接続などに利用する。録画用のHDDは背面のUSB端子に接続し、別途USBハブなどを用意することで最大4台までのUSB HDDを同時接続できる。

 背面に地上/BS/110度CSデジタル用のアンテナ入力を装備。Ethernetは、ネットワーク接続用のほか、ひかりTV専用、LAN HDD専用の3系統が用意される。LAN HDDは最大8台まで登録可能となっている。


背面のUSB端子にUSB HDDを接続する 側面端子部 ZX9000には500GBのHDDも内蔵する

 なお、REGZA ZX/Z9000では、通常のLAN HDD録画のほか、DTCP-IPダビングのレグザリンクダビングに対応し、VARDIAやアイ・オー・データ機器の対応製品にネットワーク経由でダビング放送をダビングできる。ただし、詳しくは後述するが、通常のLAN HDDと、このレグザリンクダビングのLAN HDDの扱いが異なっているので注意が必要だ。

 SDカードスロットも装備。入力端子はHDMI入力端子を4系統装備。レグザリンクにも対応し、VARIDAやシアターラックとの連係動作が可能となっている。ネットワーク機能は、アクトビラ ビデオ・フルに対応するほか、Yahoo!による「テレビ版Yahoo! JAPAN」や、ひかりTVに対応。ひかりTVは、契約さえ行なえば専用チューナを接続することなく利用できる。

 今回は、USBハブを介して4台のUSB HDDをREGZAに接続。さらに、レグザリンクダビング対応のアイ・オー・データ「HVL1-G500」を同一ネットワーク上に設置した。設定はシンプルで、USB HDDの場合、レグザリンクボタンで[レグザリンク設定]を呼び出し、USBハードディスク設定の項目でHDDを登録する。USB HDDは機器登録時にREGZA録画専用にフォーマットされるので、パソコンのデータなどと共用することはできない。

 LAN HDDの設定も同様に「レグザリンク設定]の[LANハードディスク設定]で行なう。ここで、機器登録を行なうだけで登録は完了する。なお、LAN HDDの場合は専用フォーマットではないので、PC用データとの共存も可能だ。

 ただしLAN HDDの場合注意点もある。LAN HDD接続専用端子に接続した場合、ほぼUSB HDDのような感覚で簡単に登録/利用可能となるが、このHDDにはREGZAからしかアクセスできず、ホームネットワークの他の機器からはLAN HDDにアクセスできなくなってしまう。

 設定としてはLAN HDD端子に直結が簡単だが、家庭内のネットワークでLAN HDDの共有を行ない、パソコンのデータなども管理したい場合は、REGZAに直結せずにホームネットワークのルータにLAN HDDを接続したほうがいいだろう。家庭のネットワーク構成にもよるが、REGZAと同一のネットワーク(DHCPサーバー)のLAN HDDであれば、REGZAのネットワーク設定画面で検出され、問題なく登録できるはずだ。

 また、「HVL1-G500」やレグザリンクダビング対応のVARDIAなどを接続して、DTCP-IPダビングを利用する場合も、LAN HDD専用端子ではなく、REGZAと同一のネットワークに設置する必要がある。現在のDTCP-IPダビング対応機種は、東芝のVARDIAが「RD-X8/X9」と「RD-S503/S303/S1004K/S304K」。ア イ・オー・データの「HVL1-Gシリーズ」、「HVL4-Gシリーズ」、バッファローの「LS-XHLシリーズ」だ。対応機種リストは東芝のホームペー ジでも公開されている。

レグザリンク設定でHDD登録することで、USBやLAN HDDが利用可能になる 4台のUSB HDDを登録

 


■ 「地デジみながらW録」に感動は無いが、ストレスも無い

 REGZA ZX/Z9000シリーズのチューナ構成を確認すると、地上デジタルがトリプルチューナ、BS/110度CSデジタルはWチューナとなる。これにより、2番組のデジタル放送録画中でも地デジの裏番組視聴が可能となる「地デジみながらW録」が可能になった。

2つのB-CASカードスロットを装備する

 注意したいのは地上デジタルトリプルチューナといえども、3番組を同時に録画できるわけではないということ。従来のREGZA ZX/Z8000シリーズなどでも2番組同時録画に対応していたたが、2番組を同時に録画してしまうと、“録画中の2番組以外の裏番組”は見られないという問題があった、そこで、もう1系統のチューナを搭載することで、2番組の同時録画中でも地デジの番組視聴を可能とした。なお、3チューナを搭載しているのは地デジのみのためBSの2番組録画中にBSの裏番組を見ることはできない。

 側面には、デジタル放送のスクランブル解除に使われるB-CASカードスロットが2基備わっている。というのも、B-CASカードは運用規定において「1枚のカードについて2系統の同時デコードまで」と定められているため、トリプルチューナを実現するために2枚のB-CASカードを搭載する必要があったという。逆にいえば、こうした規定とそれに伴うコストアップ要因があったからこそ、これまでトリプルチューナの製品が無かったということだろう。こうした障害にもかかわらず、W録時の裏番組視聴にこだわって実現したのが、「地デジみながらW録」といえる。


W録実行中は右画面上の表示で確認できる

 録画系の最注目機能ともいえる「地デジみながらW録」だが、実際に使ってみると、「画期的に使いやすくなる」という感触はない。W録中もザッピングやチャンネル切り替えといった、“普通の”テレビ操作ができるので、録画していることを全く意識せずに使える。チャンネル切替時などに、画面右に表示されるW録中の表示をみて、W録しているのか、と意識する程度だ。

 便利さを実感する機会はほとんどないのだが、実はストレスから解放されているという、ある意味地味な機能だ。見たい番組があるときに、“見られない”という時間を無くすという点では、録画数が多い人ほどその恩恵は大きくなるだろう。逆にいえばあまり録画をしない人にとってそれほど嬉しい機能でもないかもしれない。ただ、ZX9000/Z9000利用後に、ほかの製品を使った時に初めてその恩恵を感じられる機能ともいえそうだ。

 録画予約は、番組表(EPG)が基本となる。連続ドラマを一括して録画/管理する「連ドラ予約」も可能なほか、番組情報の「新」のマークを検出する新番組検索やドラマ、映画などのジャンル検索、キーワードを使った絞り込み検索も行なえる。

 録画は、放送波を選んで録画番組を選択するだけだ。内蔵HDD以外の任意のHDDに録画したい場合は、録画設定でUSB HDDやLAN HDDを選択すればいい。また、ここでSDメモリーカードへのワンセグ録画の有無も選択できる。なお、ワンセグ録画を選択すると、W録が行なえないという制限があるので、ワンセグ活用の際には注意が必要だ。

番組表 録画予約時に録画先のHDDや連ドラ予約などを選択可能 録画HDDを選択
連ドラ設定 キーワードやジャンルからの番組検索も可能 番組検索結果
今すぐニュースの設定画面 呼び出し可能なニュースを選択 リモコンの「今すぐニュース」ボタンを押すと、直近のニュース番組再生を開始する
W録時には二本の赤線で時間帯を明示する

 また、番組表の左の時間軸の脇に示される赤い線で、録画予約の重複を確認できる。ここで2本の赤線が引かれる場合はW録の予約中となる。トリプルチューナなので、つい3本の線を並べたくなるが、3番組の同時録画には対応しない。そのほか指定の時間/チャンネルのニュース番組を登録し、自動録画することで常に最新のニュースを確認できる「今すぐニュース」も搭載。今すぐニュースはリモコンのボタンから呼び出せる。

 前述のようにトリプルチューナ化により、録画時にテレビ視聴を妨げるような不都合はない。また、W録中でも録画済みの番組は自由に再生できる。つまり、録画中もライブ放送/録画番組を見るというテレビとしての機能を全く不満なく利用できるのだ。

 なお、録画時に内蔵HDD、USB HDD、LAN HDDの指定を行なうだけで、どのHDDにも直接録画ができるのだが、DTCP-IPダビング先として動作させている製品(この場合は、HVL1-G500)には直接録画はできない。正確に言うと、HVL1-G500にも直接録画できるが、この場合は通常のLAN HDDと同じで、再生できるのはREGZAからのみとなる。HVL1-G500上で番組を共有する場合は、REGZAに一度録画した後に、HVL1-G500にレグザリンクダビング(DTCP-IPダビング)する必要がある。

 なお、録画モードはMPEG-2 TSのストリーム録画のみだ。専用レコーダにおいては、MPEG-4 AVC/H.264へエンコードする長時間録画を行なう製品が多いが、REGZAにおいては安価なHDDを追加することで、「画質はそのままに録画時間を増やす」という製品コンセプトとなる。このあたりは“BDに残す”ことを想定したレコーダとの考え方の違いといえるだろう。最大録画予約件数は32番組。これだけの録画機能の充実を考えると、この件数はやや物足りなく感じる。

録画予約中はダビングできない

 録画中の制限としては、ダビングやネットワーク機能の利用が挙げられる。ZX9000シリーズでは、LAN HDDやUSB HDDへのダビング機能や、VARDIAなどのレコーダへのDTCP-IPネットワーク経由のダビング「レグザリンクダビング」などに対応している。しかし、1番組でも録画を実行している場合は、ダビングを開始することはできない。また、録画実行していなくても、録画時間が迫っている場合は、ダビングを試みると警告画面が表示され、ダビングできない。

 なお、アクトビラやTSUTAYA TV、Yahoo JAPAN for などのネットワーク機能は1番組録画中であれば利用できた。ただし、2番組を同時録画するとも利用不可能となった。

 


■ 使いやすい「録画リスト」。可能性広がるDTCP-IPダビング

HDDの選択画面。同じHVL1-G500でもLAN HDDとして使う場合は「LAN-1」、DTCP-IPサーバーとして見る場合は「LAN-S」として表示される

 録画した番組にはリモコンの「録画リスト」もしくは「レグザリンク」メニューから録画リストを呼び出してアクセスすることとなる。

 リモコンは、「レグザリモコンII」を採用し、録画系のダイレクトボタンを拡充。カーソルキーを四角い形状にし、外周と内周のカーソルを使った新しい操作系を採用している。また、ふたを開いたまま操作できるようデザインされている。なお、従来は、BSデジタル放送用のダイレクトボタンを装備していたが、「今後BSチャンネルが増えて対応が難しくなるため」、新REGZAからは省略されている。


レグザリモコンII ふたを開いても操作が可能

 内蔵HDDのほか、USB HDDを最大4台、LAN HDD 8台など追加できるなど拡張性は高いが、録画番組はHDDごとに管理されるので、メインのHDD以外の拡張HDDの使いまわしを考慮しておきたい。今回4台のUSB HDDとLAN HDDを登録したが、どのHDDにどの番組を録画しているか記憶しておくのは難しく、結局内蔵HDDとUSBの1、2を中心に使うことになった。HDDの名称は変更できるので、外付けHDDを活用する場合は「ドラマ」などのジャンル名を設定したり、「自分」、「父」、「妹」などの個人ごとのHDDを設定するなど運用ルールを決めて使いこなしたい。

クイックメニューから録画リストの並べ替えができる

 HDDを選択すると、録画番組がリスト表示される。この「録画リスト」がかなり良くできており、「全て表示」のほか、「曜日」、「ジャンル別」、「連ドラグループ」などのリストから絞り込んで、番組を探せる。リモコンのカーソルキーの外周の左右で上位リスト([曜日]、[ジャンル]、[連ドラグループ]など)の移動が可能、カーソルキーの内周左右で下位のリスト(曜日の場合、[月]、[火]など)を移動できるので慣れると番組検索が非常にスムーズに行なえる。

 例えば、水曜日放送の番組だけを検索したい時は曜日から水曜日にいけばすぐに見つけられるし、連ドラグループでは、一括してドラマを管理できるため、前回、前々回などの放送をたどりながら再生できるなど、検索し、使いこなすための工夫がさまざまな箇所に見受けられる。できれば、全てのHDDを一括して管理、検索できるようなモードも欲しいと思うが、個人的にはこの録画番組検索方式は非常に気に入った。


録画リスト ジャンル別の録画リスト 連ドラ番組ごとのリスト表示も可能となっている

 ダビングもシンプルで、レグザリンクの「ダビング」もしくは録画リストからHDD内の番組を選択し、任意の番組と任意のHDDを選択するだけだ。連ドラや複数番組を一括してダビングすることも可能で、最大16番組を同時にダビングできる。ただし、前述のように録画実行中はダビングはできないので、まとまった数の番組のダビング時には注意が必要だ。

 30分の地上デジタル放送録画番組を、内蔵HDDからUSB HDDにムーブした場合のダビング時間は約6分30秒。USBから内蔵HDDに書き戻す時間もほぼ同じだった。内蔵→LAN HDDの場合は10分40秒となった。内蔵HDDやUSB/LAN HDDから別のHDD(DTCP-IP以外)にダビングする場合は、ムーブ扱いとなる。つまり、ダビング10番組(コピー9回+最後にムーブ1回)の場合、9回というコピー可能回数は減らず、9回残したまま他のHDDに移される。内蔵HDDに8個で、USB HDDに1個というような使い方はできない。

録画リストから番組を選択し、ダビング先の機器を選ぶ ダビング中の表示

 一方で、DTCP-IPダビング(レグザリンクダビング)の場合は扱いが変わる。レグザリンクダビングは、DTCP-IPサーバーとなるレコーダやLAN HDDにダビングする機能だが、この場合はダビング10のカウント数が減り、9回のダビング可能回数が8回に減るが、ダビング元にも番組が残る。ダビング先にはコピー不可(ムーブ可)の番組が作られる。内蔵HDDやUSBの時とは異なり、DTCP-IPサーバーに回数を引き継いだままコピーはできないので、この扱いの違いには注意したい。なお、DTCP-IPのほか、ワンセグのSDカードへのダビングでも同様となっている。

LAN HDDやUSB HDDへのダビング時にはムーブになる レグザリンクダビングの場合はダビング10の回数が一回減る

 今回の「HVL1-G500」へのダビング時間は、30分の地デジ番組で17分15秒。1時間の番組で38分となった。実時間の6割弱程度では終わるが、やはりUSB HDDなどよりはかなり時間がかかる。連ドラを一括でムーブするときなどは、かなりダビング時間が長くなってしまう。また、レグザリンクダビング(DTCP-IP)中は、ネット機能も使えなくなり、録画番組を見ることもできない。可能なのはテレビのライブ視聴だけだ。できれば、深夜/早朝に一括してレグザリンクダビングするという機能があると便利かもしれない。

 【ダビング時のダビング10番組(コピー9回+ムーブ)の動作の違い】

ダビング先
内蔵HDD
USB/LAN HDD
レグザリンクダビング
ダビング時の扱い
ムーブ
(コピー回数は減らずに移動)
ダビング
(コピー1回を使いダビング)
ダビング後の
元HDD番組
削除 コピー8回
ダビング後の
ダビング先のHDD番組
コピー9回+ムーブ

ムーブのみ

【訂正】
記事初出時に、ダビング時の動作の違いについて誤記がありました。お詫びして訂正いたします。(2010年2月22日追記)

 ダビング時間はやや課題を感じるレグザリンクダビングだが、他にはない大きなメリットがある。それはダビング先のDTCP-IPサーバーさえ起動しておけば、REGZAだけでなく、他のDTCP-IPクライアントから自由に再生できるという点だ。つまり、REGZAを他の人が使っている場合でも、別室などのDTCP-IPクライアントから再生できるのだ。

 REGZAの内蔵HDDやUSB HDDの番組については、REGZAにDCTP-IPサーバー機能が無いので、家庭内の他の部屋などからは再生できない。しかし、DTCP-IPサーバーにダビングしておけば、他のDTCP-IPクライアント機器から自由に視聴できるのだ。

 実際にPlayStation 3のDTCP-IP機能をONにして、PS3からHVL1-G500上の番組を再生してみたが、XMBの「ビデオ」に表示された「HVL1-G500」を選択し、任意の番組を選択するだけで、録画番組を再生できる。また、HDMI CECを使ったレグザリンクに対応しているため、同じくCEC対応の新PS3の場合、PS3の基本操作をREGZAのリモコンから行なえる点も重宝した。

 PS3のHDD上のコンテンツ再生よりは若干レスポンスに劣るものの、15秒スキップや120倍速再生などのトリックプレイも問題なく行なえ、十分実用的だ。また、HVL1-G500の場合、2番組までのデジタル放送ストリームを同時に扱えるので、REGZAでDTCP-IPダビングを行ないながら、PS3からHVL1-G500上の番組をストリーム再生できるなど、かなり柔軟に利用できる。

PS3のDTCP-IPプレーヤー機能を使って、HVL1-G500にネットワーク経由でアクセス。REGZAからダビングした番組を再生できる 120倍速再生などのトリックプレイも可能。

 従来よりAV機器やネットワークにある程度詳しい人にとっては、DLNA/DTCP-IPの利便性というのは理解されていたとは思うが、これまではサーバー/クライアントともに対応機器が少なかった。しかし、9月にPS3がDTCP-IPクライアント機能を追加。テレビでも、ソニーのBRAVIAや日立のWoooは、今シーズンの全モデルでDTCP-IP/DLNA対応しており、着々と対応機器が増えている。今後のホームネットワークでの利便性を高める意味でも、REGZAのDTCP-IPダビング(レグザリンクダビング)の魅力は高いといえるだろう。


HDMI CEC機能のレグザリンクを使ってPS3を登録 リンクメニューからPS3の操作も可能

 


■ ユニークな「録画テレビ」

 熟成した超解像「レゾリューションプラス3」や最新のLEDバックライト、さらにゲームモードなど注目点の多い新REGZAだが、録画機能も確かな進化が感じられる。

 トリプルチューナにより実現した「地デジみながらW録」は、普通に使っている分にはその恩恵を意識させない。いわば“見えない”機能なのだが、積極的に使っている人にとっては、細かいところに手が届く機能といえるだろう。また、ネットワークや外部HDDなどの連携も含めて、録画機能の充実には東芝ならではのこだわりが感じられる。

 シャープはBlu-rayを、日立はiVDRを積極的に推進し、三菱はBlu-rayとHDDのハイブリッドを提案するなど、まだまだどれかに集約するような動きは無い各社の録画テレビ。それゆえに各社の個性や考えの違いが際立っておもしろいが、豊富な機能と拡張性、しっかりとしたインターフェイスの作り込みには東芝ならではのユニークさが確かに感じられる。


(2009年 11月 20日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]