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「縦置きにこだわった」。シャープの薄型BDレコーダ

−薄さ35mmで2kgを実現した「BD-AV70」


BD-AV70

 21日に発表されたシャープのBDレコーダ「AQUOSブルーレイ」の新モデル「BD-AV70」。最大の特徴は、35mmという薄型のボディで、レコーダとは思えないスリムさ。薄型化に伴い縦置きに対応した点もユニークなポイントだ。12月1日発売予定で、店頭予想価格は85,000円前後。

 ただし、HDDは搭載せず、記録メディアはBD-R/REのみとなっている。シャープでは、2007年にVHS置き換えを狙った「BD-AV1/AV10」というHDD無しの単体BDレコーダを発売しているが、その後はテレビにBDレコーダを内蔵した「AQUOS DXシリーズ」などがあるものの、単体BDレコーダは発売していなかった。

 なぜ今、薄型かつHDD無しのBDレコーダを投入するのだろうか? その狙いをAVシステム事業本部 デジタルメディア事業部 商品企画部 主事の斎藤廣氏に聞いた。

縦置きにも対応 縦/横の設置例


■ シンプルなBD単体レコーダ

 BD-AV70の外形寸法は430×218×35mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.0kg。とにかく薄く、軽いボディが特徴だ。

スリムなデザインを採用

 チューナは地上/BS/110度CSデジタルと、地上アナログを各1系統装備。対応記録メディアはBD-R/REと、BD-R/RE XLで、DVDへの記録はできない。ただし大容量BD規格のBDXLに対応しており、BD-R XLの3層(TL)100GB、4層(QL)128GBや、BD-RE XLの3層(TL)100GBへの記録と再生が可能となっている。また、Blu-ray 3Dの再生にも対応している。

 レコーダの機能はシンプル。デジタル放送のMPEG-2 TSストリーム記録(DRモード)のほか、他のAQUOSブルーレイのように、MPEG-4 AVC/H.264トランスコードによる長時間録画に対応し、最大10倍の長時間録画が可能。100GBのBDXLディスクの場合、10倍モードで約87時間20分の録画が行なえる。

 ただし、BD単体レコーダとなると、電源投入時にディスクの読み込みまでに時間がかかることが懸念される。起動後にすぐに録画や再生を実行したい場合、光ディスクメディアでは読み書きが可能になるまで時間がかかるため、HDDに比べた際のデメリットといえる。

 その問題に対処すべく、シャープでは、バッファ用のフラッシュメモリを内蔵。起動直後で、ディスクの読み書きが可能になる前に、フラッシュメモリに一時的に録画し、ディスクの読み書きが可能になった後にBDに録画する「マッハメモリー」機能をBD-AV70に搭載した。従来モデルは、BDへの録画開始に、起動から58秒かかっていたが、BD-AV70では約22秒で録画開始できるようになったという。

 再生時においても、ローディング中のディスクの各番組冒頭部などを自動的にメモリに録画。その部分を次回起動時に読み出すことで、BDのローディング完了前に再生操作が行なえる。

マッハメモリーを搭載 BDXLにも対応


■ 縦置きにこだわりの「BD-AV70」

縦置きに対応

 BD-AV70で最もこだわったポイントとして、斎藤氏は「縦置き」と語る。リビングなどにスマートに置けることを目指したためのスリムなデザインだが、そのためにスロットイン式の新開発ドライブや、実装の工夫などで35mmという薄型化を実現できた。

 スリムでインパクトのあるデザインだが、430mmというサイズは、縦置き時の安定性維持が難しい。そこで、スタンドや重量バランスなどの工夫により、縦置きを実現。HDDが無いため、重量も2kgまで軽量化できたことも縦置き対応のポイントという。2kgと軽量な製品のため、転倒防止に関する業界基準や規格なども無かったが、独自のガイドラインを定めて安全性にも配慮している。

 縦置きにこだわった理由は、「デザインを活かしたいということに加え、ラックの隙間や、テレビの横など、設置の自由度が求められるケースが増えているため」。また、「横置きだと、店頭では薄すぎて目立たないかもしれない。縦置きにすることで、多くの人の目を引く製品になると考えた」とする。


スロットイン型のドライブを新開発 既存のブルーレイAQUOS搭載ドライブ(左)とBD-AV70搭載ドライブ(右)の比較 縦置き時の背面
BD-AV70の内部。スチールのカバーで剛性を確保。縦置き時に上となるBDドライブ部のビーム(梁)の形状も、重量バランスなどを考慮した結果という カバーを開けると基板が現れる
接続端子部。カバーで覆うことも可能となっている

 接続端子についてもケーブル接続時にすっきりと収まるように本体奥にレイアウトし、カバーで覆う方式を採用している。天板には録画状態などをカラーで示すインジケータを装備。前面にはヘッドフォン出力や、AVCHDビデオカメラ接続用のUSB端子も備えている。

 背面には、HDMI出力×1と、光デジタル音声出力×1、Ethernetを装備。さらに、i.LINK端子も装備し、CATV用STBからのBD録画にも対応。i.LINK装備のAQUOSブルーレイやDVDレコーダを接続し、BDやBDXLに記録できる点も特徴といえる。

 機能はシンプルに、デザインや設置性という切り口で差別化を図る「BD-AV70」。インパクトあるデザインとシンプルさで、市場に受け入れられるのか、注目される。



(2010年 10月 29日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]