WORLD PC EXPO 2001会場レポート
~ HDD/メモリースティック対応オーディオプレーヤーなど ~


会期:9月19日~22日

会場:幕張メッセ

入場料:2,000円



■ 各種シリコンプレーヤー

 WORLD PC EXPO 2001会場内には、メモリースティック製品を集めた「メモリースティックパビリオン」が設置されており、メモリースティック陣営各社がメモリースティック採用製品の展示を行なっている。

 そのバピリオンの参考出品の中で目に付いたのは、ソニーとパイオニアのHDD/メモリースティック搭載カーオディオシステム。両社の製品ともATRAC3で音楽再生を行なう。

 また、両社ともカーオーディオと対応する屋内用プレーヤーも展示しており、曲データの移動をメモリースティックで行なえるとアピールしていた。HDD容量などの仕様、価格などは両社共に未定で、パイオニアの製品は年内に発売したいと話していた。

パイオニアのカーオーディオ パイオニアのプレーヤー ソニーの屋内プレーヤー

 SDカード陣営は、各社がそれぞれのブースで展示を行なっていた。松下は、18日に発表されたSDオーディオプレーヤー「SV-SD80」などを、三洋では既発売のSD採用プレーヤー「SSP-PD9」を出展。また、東芝では、腕時計型映像ビューア、コンポ型音楽プレーヤーなどSDを使用したコンセプトモデルをひっそりと展示していた。

 ビクターは、SDスロットも装備したF値1.2のレンズを採用のDVカメラを参考出品。MPEG-4での映像記録も可能という。発売時期、価格は未定。

東芝のSDコンセプトモデル ビクターのDVカメラ

 アイ・オーは、MP3/WMA/AACの再生が可能でUSBバスパワーで充電できる内蔵96MBのメモリプレーヤーと、HDDとCD-R/RWドライブ/MMCスロットを装備するミニコンポ「Rock On」を参考出展。ともに年内発売予定で、価格は未定という。「Rock On」はMP3データをHDDに蓄積し、CD-R/RWでCDも作成できるというコンセプトの製品。TEACのスピーカーと併せて展示されていたが、アンプは内蔵せずライン出力となる。

 サムスンブースでは、「yepp」シリーズのラインナップとして、ヨーロッパで発売されたカラー液晶を搭載したモデルを出展。MP3/WMAの再生に対応し、モニタには音楽再生に合わせてJPEG画像をスライドショー表示する。メディアは内蔵64MBメモリとスマートメディアを使用。なお、日本でも10月に39,800円で100台限定で販売される予定。

アイ・オーのメモリプレーヤー アイ・オーの「Rock On」 サムスンのカラー液晶搭載「yepp」

■AVパソコン

 会場内で目を引いたのは、各社が「AVパソコン」の新モデルを多数展示していたこと。ソニーでは、取り外し式スピーカーを装備したノートPC「VAIO QR」の新製品を展示。新たにMG対応メモリースティックスロットを備え、音楽再生機能を強化しているという。

 また、「Net MD」対応ドライブを内蔵する「VAIO MX」の新モデルのデモストレーションも行なわれた。両機種とも、発売日、価格などは未定。

新「VAIO QR」 「Net MD」対応機器の展示 新「VAIO MX」

松下の「人」

 松下はノート型PC「人」の新モデルを参考出展。ボディーカラーをブラックにするなどデザインを変更しているが、SDカードスロット、ジョグホイールなどは現行と同じく装備。

 ディスプレイの輝度を2倍にし、色再現性を向上させたという「ビジュアルブライト液晶」を採用している。11月発売予定で、価格は未定。

富士通の「LOOX T」

 また、富士通では、CPUにCrusoeを採用したDVD-ROM搭載ノートPC「LOOX T」の新モデルを参考出展。新たに「AirH"」に対応し、Ethernetポートを内蔵。

 ドライブはCD-RW/DVDのコンボドライブ搭載し、内蔵バッテリと交換可能な「マルチベイ」を採用。バッテリ持続時間は最大約13時間、重量は約1.3kg。液晶パネルの解像度は従来比128%に高解像度化されるという。発売時期や価格などは未定。

■ネットワーク

 最近のトレンド「ブロードバンド」を謳ったAV関連の展示も見受けられた。「Windows XP」を全面に押し出したマイクロソフトでは、「Broadband Theater」と題したコーナーを設け、ネットワーク上から「XP」で受けた映像をPDPで表示し、「XP」をアピールしていた。

 NECでは、ストリーム映像配信用のホームサーバーを参考出展。メールや取り込んだ映像を家庭内で再配信することを目的にしているもので、製品化は未定のコンセプトモデル。サーバー本体は、NEC米沢から発売中のCrusoe搭載サーバー「CS56」がベースで基本仕様はほぼ同等。CD-ROMドライブの代わりにB-CASカードスロットを前面に備えている。

 ソニーでは、5GHz帯を利用したIEEE 802.11a準拠の無線LANシステムを参考展示。最大約54MBの転送が可能で、「高品質なMPEG-2画像でもスムーズに転送することができる」とアピール。同社のTV視聴/録画ソフト「GigaPocket」をサーバーに、映像視聴ソフト「Pico Player」をクライアントにしたMPEG-2伝送のデモが行なわれていた。

マイクロソフトブース NECのホームサーバー ソニーのIEEE802.11a伝送システム

□WORLD PC EXPO 2001のホームページ
http://www.wpc-bp.com/

(2001年9月20日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]

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