東芝、80GB HDDとDVD-RAM/Rのハイブリッドレコーダ
―HDDからDVD-Rへ再エンコードなしにダビング可能


12月1日発売

標準価格:オープンプライス

連絡先:映像ネットワーク事業部DVD部
    Tel.03-3457-2633



 株式会社東芝は、80GB HDDとDVD-RAM/Rドライブを搭載したビデオレコーダ「RD-X1」を12月1日に発売する。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は18万円程度の見込み。

 RD-X1は、4月に発売した「RD-2000」の後継機。HDD容量が30GBから80GBに増強され、搭載ドライブもDVD-RAMドライブからDVD-RAM/Rドライブに強化された。HDDはAV用で、最大約75時間の録画が可能になった。なお、筐体デザインはRD-2000とほとんど同じで、外形寸法430×358×120mm(幅×奥行き×高さ)、重量8.9kgも変更されていない。

 ドライブの変更に加えファームウェアも大幅に強化。新たに、複数の番組を一括でDVD-RAMにダビングする「一括・高速ライブラリダビング」や、HDDに録画した長時間番組をDVD-RAMに収まるビットレートに落としてダビングする「レート変換ダビング」などが追加された。

【録画時間】
HDDDVD(4.7GB)
SP約35時間約2時間
LP約69時間約4時間
マニュアル
(2.0~9.2Mbps)
約17時間半~75時間約1~4時間
ジャスト約2時間30分以内約2時間30分以内
※各録画時間は音声がドルビーデジタル2ch/192kbps時
 録画モードはSPとLPに加え、マニュアルモードも用意。マニュアルモードでは2.0Mbps~9.2Mbpsまで(リニアPCM音声時は上限8.0Mbps)、0.2Mbpsステップで37段階の設定が可能となっている。

 音声については、ドルビーデジタルの192kbps(DD1)と、384kbps(DD2)のほか、リニアPCM(48kHz/16bi)の計3モードから任意に選ぶことができる。

 なお、新対応のDVD-Rには直接録画はできず、HDDからのダビングのみに対応。HDDから再エンコード無しでDVD-Rに書き込む「DVD-R作成」機能や、作成したDVD-RをHDDに書き戻す「ラインUダビング」機能を搭載している。

 HDDからDVD-RAMへは、ファイルコピー感覚で高速に実行する「高速ライブラリダビング」に対応。ダビング時間は画質・音質に応じて変化し、録画時間の約半分から1/8程度(DVD-RAM書き込みは2倍速)で行なえるとしている。具体的には、最長画質モード(MN 2.0Mbps/DD1)で1時間録画したものを、約7分半でダビングできることになる。また、BSデジタル放送などのコピーが1回のみ可能な番組についても、HDDから内部移動という形でDVDディスクへ移すこと可能になっている。

 その他の機能として、長時間の映画などをDVD-RAMのA面に番組の前半部分、HDDに後でB面にダビングするための「のりしろ」を付けた後半部分を録画する「AB面録画」機能も装備。さらに、DVD-RAMディスクを入れ忘れたり、空き容量が不足した場合に、自動的にHDDに録画する「リレー録画」もサポートしている。

 編集機能には、独自の「ユニティーエディット方式」を採用。録画、再生、スキップ操作、ダビング、ライブラリ管理まで一貫してタイトルやチャプター(任意に設定可能)の単位で扱える。チャプターは、フレーム単位(1/30秒)で任意に分割可能。また、「プレイリスト編集」機能を用いて、不要部分を除いた仮想タイトルを作成するることもできる。なお、タイトルやチャプターの境界では、MPEG-2の特性上一瞬静止する。

 ライブラリの管理機能も、過去に録画や編集したディスクの空き時間を一覧表示する「DVD全ディスク残量表示」や、最大3,000件のタイトルを検索、並べ替えできる「全タイトル一覧」など強化されている。

 内蔵TVチューナにはゴーストリダクションを搭載するほか、3次元Y/C分離、録画時3次元DNR、簡易TBCなどの高画質化機能を装備する。予約は、「2カ月先/32プログラム」まで設定でき、Gコード予約が可能。なお、EPG(電子番組表)には非対応となっている。

 HDD録画時には「追っかけ再生」に対応するほか、視聴中の番組を止めたシーンから後で続きを見ることができる「TVお好み再生」も可能。しかし、追っかけ再生は、HDD録画時のみ対応し、DVD-RAM録画では非対応となっている。

 そのほかには、時間のかかる作業後、自動的に電源が切れる「終了後自動電源オフ」や、番組のジャンルごとに、画質と音質の組み合わせを5つまで登録できる「カスタム録画・画質/音質設定」機能を搭載。タイトル名やチャプター名の入力には、「かな漢字変換文字入力」が使用できる。

 DVDプレーヤーとしては、インターレス出力のみ対応し、D1出力とコンポーネント(RCA)出力を各1系統装備。また、仮想サラウンド「スペシャライザー N-2-2・デジタル・バーチャル・サラウンド」機能を備えるほか、光デジタル/同軸デジタル出力を各1系統搭載する。

 なお、ユーザー登録後にアンケートへ回答すると、ライブラリ機能を支援するパソコン用ソフトウェア「東芝RDシリーズ・ライブラリアン」(DVD-RAM 4.7GB対応ドライブ搭載のWindows機対応)が無償提供される予定。ライブラリアンでは、タイトル名、チャプター名などがパソコンで入力できるほか、ライブラリの全タイトル一覧をCSV(カンマ区切りのテキストデータ)形式で出力できる。

「RD-X1」の主要GUI画面

【主な仕様】

  • 記録メディア:DVD-RAM(片面4.7GB/両面9.4GB)
           DVD-R(DVD-R for General)
           内蔵HDD
  • 録画方式:MPEG-2 (VBR対応、解像度Half D1、2/3D1、D1)
  • 画質モード:SPモード、LPモード、Justモード、マニュアルモード
  • 録音方式:ドルビーデジタル(転送レート 192/384kbps)、リニアPCM(48kHz/16bit)
  • 再生メディア:内蔵HDD、DVD-RAM、DVDビデオ、ビデオCD、音楽CD、CD-R/RW(CD-DA)
  • 受信チャンネル:VHF 1~12ch、UHF 13~62ch、CATV C13~C63ch
           BS 1/3/5/7/9/11/13/15ch
  • S映像入力:4系統
  • コポジット入力:4系統
  • アナログ音声入力:4系統
  • D1出力:1系統
  • コンポーネント出力:1系統
  • S映像出力:3系統
  • コポジット出力:3系統
  • アナログ音声出力:3系統
  • デジタル音声出力:光/同軸 各1系統
  • 外形寸法(幅×奥行き×高さ):430×358×120mm
  • 重量:8.9kg

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2001_11/pr_j1502.htm
□製品情報
http://www3.toshiba.co.jp/dvd/j/recorder/rdx1/rdx1.htm
□関連記事
【2000年11月16日】これが究極のハイブリッドDVDレコーダー!?
 ~できることいろいろ、HDD+DVD搭載「DMR-HS1」を試す~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20011114/zooma35.htm
【2000年11月16日】東芝、世界初のHDD&DVD-RAMハイブリッドビデオレコーダ(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001116/toshiba.htm

(2001年11月15日)

[furukawa@impress.co.jp]

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