展示会は製造技術に関するスタンパ装置、計測機器などの展示がメインで、コンシューマレベルの製品はほとんどない。唯一ともいえるコンシューマ向けの展示は、三洋やビクターなど8社が策定したリムーバブルHDD規格「iVDR」を推進する団体「iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアム」のみだった。 同コンソーシアムのブースでは、3月の発表会で公開された三洋、シャープのレコーダや、日立製PC「Prius」、ホームサーバーなどを展示。さらに、ミツミ製のPC用ドライブソケットも参考出品された。 展示されていたのは、発表会で公開されたスロットイン方式/シングルスロットの5インチベイ内蔵タイプを実際にPCに搭載したもの。さらに、トレイ方式/シングルスロット、手動挿入/ダブルスロットの5インチベイ内蔵タイプドライブソケットも新たに展示。この2タイプもPCに搭載してデモを行なっていた。 なお、製品化は2003年度中の予定。ドライブの価格は「2.5インチHDD+α程度」になるという。
また、「DISCON JAPAN」のプログラムとして、各分野の専門家が講演を行なう「国際フォーラム2002」も共催。10日の光記憶装置関連プログラムでは、東芝の研究開発センター機械・システムラボラトリー主任研究員小堀博道氏による「青紫レーザーを使用し、片面1層30GBの容量を持つ光ディスクについて」や、パイオニア コンポーネンツ事業部企画課課長吉村隆一郎氏による「記録型DVDの動向について」の講演などが行なわれた。なお、東芝の光ディスクに関しての講演では、技術的な話のみで、次世代DVD規格策定への動向などについては言及がなかった。 また、日立マクセル 記録メディア事業部技師長の大田憲雄氏の講演では、「超高密度光記録媒体の開発現状と将来」と題し、現在開発を進めている青紫レーザーと磁気ヘッドを併用して片面200GBの容量を持つことが可能という光磁気ディスク(MO)についての現状と展望を解説。 同ディスクは、記録層に磁気増幅層と呼ばれる第2の膜を追加。これまでより微細な(680nmの赤色レーザー使用時で0.16μmピッチ)記録を可能にした「MAMMOS(Magnetic Amplifying Magneto-Optical System)」を進化させ、波長405nmの青紫レーザーを使用。磁気ヘッドと記録面をさらに接近させ、距離をほぼ0(実際には2μmのニアフィールド)にすることから「Zero Field」の頭文字を加えた「ZF-MAMMOS」技術を使用している。 12cm/片面 100GBの容量を想定。さらに、チャンネルコーディングなどの技術を併用して12cm/片面 200GBまで実現できるという。磁気ヘッドとメディア間が2μmとかなりニアフィールドなため、コンシューマレベルでの使用は考えておらず、データセンターなどでバックアップに使われているテープストリーマからの置き換え需要を想定しているという。
□OPTICAL DISC PROTECTIONの開催概要 (2002年4月10日)
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