「TiVo」は、北米市場において40万台の出荷実績のあるDVR。記録媒体はHDDで、タイムシフト再生/録画、電話回線によるプログラムガイドのダウンロード/参照、プログラムガイド情報を利用した録画予約/録画番組管理などの機能を持っている。TiVoはユーザーインターフェイスなどのソフトウェア、ハードウェアリファレンスデザインなどのライセンスを行なう企業でTiVo自身はハードウェアの生産を行なっていない。 日本市場でもソニーのHDDレコーダ「チャンネルサーバー CSV-S55」がTiVoのシステムを利用している。
セミナーではTiVoのCEOマイケル・ラムゼイ氏、CTOジェームス・バートン氏などが公演。ラムゼイ氏は主にマーケットの状況を解説し、「2005年に3,000万台の普及を見込んでいる」という成長性の高さや、「ユーザー満足度98%」という評価の高さをアピールしていた。 なお、TiVoレコーダは同社サイトでは最大60時間録画可能モデル「TiVo Series 2 DVR」が399.99ドル、40時間録画可能なAT&T BroadbandのOEM製品「TiVo DVR from AT&T Broadband」が299.99ドルで販売されている。 バートン氏は、TiVoの技術面を解説。リファレンスデザインは、停電になっても問題がないことや、コストを下げること、衛星放送/地上波/CATVといった多くの放送メディア/チャンネルへの対応などを実現するためのデザインを行なっているという。 その他にもHDDは回転数4,500rpmのものを採用するなどの静音性へのアプローチや、PROMからのベリファイによるセキュリティー(プライバシー)の確保など、ユーザーの利便性、サービス提供の安全性にさまざまな配慮を行なっている。 OSはLinuxを採用。ログベースでのシステムを使用することで、停電からの復旧も素早いという。また、OEM先に合わせた、例えば「DirecTV」向けへのカスタマイズなどにも対応。アプリケーションを追加することで、本来持っていない機能を持つこともできる。
デモンストレーションは、プロダクトマネージャのボブ・ポンヤトゥスキー氏が実演を行なった。「TVの延長」というコンセプトにあわせ、ユーザーインターフェイスはわかりやすく設計し、リモコン形状、ボタン配置も工夫されている。 TiVoでは「トリックプレイ」と呼ばれるタイムシフト再生は最大30分までバッファ可能。録画形式はMPEG-2で、CBR/VBRに対応するが、数値でのビットレート指定などは行なえない。 最も充実しているのは、番組情報の参照や録画予約、ライブラリ管理に関連する機能。番組情報は内蔵のモデムを使用して、電話回線経由でダウンロードを実行。ダウンロードした番組情報には簡単な解説文も添付されている。 単なる番組表だけではなく、お薦めの番組を表示する「TiVo Suggestion」といった機能や、親指の上下で自分の好みを設定する「Sum Up」、ジャンル、番組解説文のキーワードで番組予約ができる「Wish List」など、利便性を追求した機能を搭載している。 また、録画されている番組を一覧する「Now Playng on TiVo」でもダウンロードした番組情報が反映され、解説文なども見ることができる。
□TiVoのホームページ(英文) (2002年5月9日)
[fujiwa-y@impress.co.jp] |
I |
|
00 | ||
00 | AV Watchホームページ | 00 |
00 |
ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp