三洋電機、上下左右レンズシフトを備えたホーム向け液晶プロジェクタ
―964×544ドットワイドパネルを採用、実売は20万円以下


LP-Z1-L(エレガンスブルー)
10月21日発売

標準価格:250,000円

連絡先:プロジェクターお問い合わせセンター
     Tel.0120-341117


 三洋電機株式会社は、ホームシアター向けプロジェクタ「LP-Z1」を10月21日に発売する。価格は25万円で、店頭では20万円を切ると見られる。また、カラーバリエーションとして、ラグジュアリーブラック(-K)のほか、エレガンスブルー(-L)を限定500台発売する。

 LP-Z1は、0.7型964×544ドットのワイド液晶パネルを採用するホームシアター向けプロジェクタ。データ用をベースにしたのではなく、ホームユース向けに一から新設計したという。自照式のリモコンも付属する。

 レンズは光学1.2倍手動ズームレンズで、上下方向に加え、ホームユース初となる左右方向へのレンズシフトを採用している。左右方向へは5分の2画面分の移動が可能。さらに、上下方向のデジタルキーストン(台形補正)も併用できる。光学エンジンは専用設計のもので、「特に色純度を高めた」という。100型投影時の最短距離は3m。

 明るさは700ANSIルーメン(ブライトモード時)、コントラストは800:1。1080iの入力も可能で、コンポーネント(RCA)、S映像、コンポジット、アナログRGB(D-Sub15ピン)の各入力端子を1系統備えている。

フロントパネルのスライドモーションドアを閉じた状態。ブラックモデルのドア色はシルバーになる ホームユースを意識し、丸みを帯びたデザインを採用 背面の入力端子部。コンポーネント、S映像、コンポジット、アナログRGB入力を搭載する
標準仕様のブラックモデル レンズシフトは、レンズ横のダイヤルで行なう 自照式のリモコンを同梱

 搭載する964×544ドットのワイド液晶パネルは、ハイビジョンの縦方向ちょうど半分の解像度となる。このため、LP-Z1と同じクラスが採用する800×600ドットパネルに比べて、1080i入力時における画質劣化が低減できるという。また、入力画像に合わせてコントラスト特性を自動補正する「白黒伸張回路」や、肌色と近似色だけを抽出して補正する「肌色補正回路」、7,425エリアを解析する「3次元デジタル色ムラ補正回路」といった高画質化回路を搭載している。

 色温度は4段階に切り替え可能。画面の明るさを「シアターブラック」と「ブライト」に切り替える機能も搭載する。シアターブラックモード時の騒音は28dBAで、業界最小クラスとしている。

 フロントトップカバーには、オイルダンパーを使ったスライドモーションドアを採用。外形寸法は333×246.5×108.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.4kgとなっている。

様々なデザイン案を起こしたという。最終案の時点では、縦置きも検討された
 同社では、ホームユース液晶プロジェクタの国内出荷台数は、2002年が32,000台、2005年が20万台と予測。すでに2機種のホームシアター向けモデルを擁しているが、さらなる市場開拓のためにLP-Z1を投入するという。

 またLP-Z1は、事業部の壁を越えた横断プロジェクトとして開発されたという。各事業部から若手を選抜、アンケートなどでニーズを再分析し、価格、画質、デザイン、設置性といった点に開発を注力したとしている。

□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0209news-j/0912-1.html
□関連記事
【9月10日】松下、ホーム向けプロジェクタ「カジュアルシアター」の第2弾
―960×540ドットのワイドパネルやSDスロットを搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020910/pana1.htm

(2002年9月12日)

[orimoto@impress.co.jp]

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