ビクター、家庭向け初の光無線ハイビジョン伝送システム
―転送レート1.25Gbps、HD映像の非圧縮伝送が可能


発表された技術を使用したワイヤレスPDPシステムの例
9月24日発表


 日本ビクター株式会社は24日、転送レート1.25Gbpsの光無線ハイビジョン伝送システムを開発したと発表した。家庭用としては業界初としている。用途として、ホームシアターやディスプレイ組み込み型などへの展開を図る。

送信器 受信器

 発表されたのは1.25Gbpsの光無線技術で、解像度1,024×768ドットといったハイビジョン映像データの非圧縮伝送が可能。MPEG-2などによる圧縮伝送はこれまでにも存在したが、ハイビジョン映像を非圧縮で伝送できるほどの高ビットレートへの対応は家庭用として初めてになる。伝送距離は10mで、「広いリビングルームでもワイヤレスでホームシアターの構築が可能」としている。

光伝送システムにあわせ、2次拡散を行なうことで高い安全性を実現したアイセーフ光学系も新開発している
 送信デバイスにレーザーダイオード、受信デバイスに高感度APD(アバランシェフォトダイオード)を採用。また、新開発の「アイセーフ光学系」を使用することで、安全基準の「IEC 60825-1 Class 1」をクリアしている。

 アイセーフ光学系は、レーザーダイオードによる送信光を目に安全な光に変える仕組み。レーザー光を拡散面にオフフォーカスで当て、2次的に拡散面光源を生成、レンズとの反射面により平行光を発生する。網膜上では広い範囲で結像されるため、アイセーフ光学系を使わない場合に比べ、高い安全性が確保されるという。

 受信機の大きさは55×20×45mm(幅×奥行き×高さ)。将来的にはさらに小型化が可能で、ディスプレイへの組み込み用途も考えられるという。また、ビーム光を受信器に正確に当てる必要があるため、送信器側に自動光軸アライメント機構を搭載。光軸調整を不要とし、調整のわずらわしさや、再調整の必要がないという。

PDPへの適用構成例

□ビクターのホームページ
http://www.jvc-victor.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.jvc-victor.co.jp/products/others/HDOPTSYSTEM.html
□関連記事
【5月21日】シャープ、ハイビジョンの無線デジタル伝送を実演
―ホームネットワーク構築に向けたAV無線伝送の取り組み
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020521/sharp.htm
【2001年6月13日】ビクター、100Mbps対応の屋内用光無線LANシステム(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010613/victor.htm

(2002年9月24日)

[orimoto@impress.co.jp]

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