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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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日本マランツ株式会社は、新DMDチップ「HD2」とHDCP対応DVI-D入力を初搭載したDLPプロジェクタ「VP-12S2」を11月12日に発売する。価格は120万円。発売当初の月産台数は600台。 VP-12S2は、2001年11月発売の「VP-12S1」の後継機。主な変更点は、DMD素子に1,280×720ドットの0.81型「DMD HD2/Mustang LVDSパネル」を採用し、HDCP(High-band width Digital Content Protection)対応のDVI-D入力端子を備えたこと。どちらも国内モデルとしては初めてとなる。 また、9月発売の「VP-16S1」と同じく、輝度と色差のディテールおよびエッジに対してゲインとリミットを調整できる「ファインメニュー」を搭載する。メニュー言語はシリーズ初の日本語になった。
振れ角度12度のDMDチップについては、800×400ドットのものがシャープのXV-Z90に採用されているが、ハイビジョンのリアル表示に対応したチップの採用発表は今回が初めてとなる。なおカラーホイールは、従来機の12S1と同じく、5倍速シーケンシャルホイールを搭載している。 対応ビデオ信号は、480i/480p/720p/1035i/1080i。光源に150W SHPを採用し、明るさは700ANSIルーメン。また新DMDチップにあわせ、光学系を設計し直したという。12S1同様、ミノルタ製を採用。1.2倍の手動ズームや、レンズシフト機構も継承している。100型(16:9)投影時の最短距離は3.3m。
また、ガンマ特性やSN比を改善したほか、、Faloudja製の画像処理チップを3つ採用する。ビデオデコーダ、DCDi付きデインターレーサラインダブラ、エンハンサの3種類で、「高画質なプログレッシブ変換を行なう」としている。また、映像DAコンバータ(10bit変換)やビデオデコーダは、それぞれ2系統を搭載する。
プリセットのピクチャーモードは、「シアター」、「スタンダード」、「ダイナミック」の3種類。ユーザメモリは12個まで登録できる。色温度、黒レベルの切り替えも可能。水平垂直のデジタル台形補正に対応し、天吊りやリア投写も行なえる。 映像入力は、コンポーネント、S映像、コンポジット、DVI-D(HDCP対応)、アナログRGBを各1系統装備。12S1との違いはDVI-Dが搭載され、代わりにi.LINK端子がなくなったこと。
しかし、北米ではハイエンドのDVDプレーヤーやSTBなどに実装されはじめており、マランツでは「近い将来、有力な規格になる」との見通しを立てたという。なお佐藤卓社長によると、米国でのマランツブランドの認知の内容は、約半分がビジュアルであり、オーディオの比率は半分以下になる。
発表会会場には、同社製品を改造したHDCP対応DVI-D出力端子付きのDVDプレーヤーが用意され、12S2とHDCP付きDVI-Dで接続。DVDビデオの再生デモを行なった。 本体のデザインは12S1や16S1とほぼ同じ。外形寸法は405×470×155mm(幅×奥行き×高さ)、重量は13kg。アルミダイキャストシャーシを採用し、低輻射による静音を実現したという。ファンノイズレベルは32dB。天吊り金具(42,000円)、延長ポール(32,000円)、交換ランプ(5万円)の各オプションが用意されている。 製品発表会で佐藤卓社長は、マランツがPhilipsにおけるビデオ関連の開発センターだったことを引き合いに出し、「オーディオだけでなく、ビジュアル分野でもブランド知名度を上げていきたい。特に、高い付加価値やクオリティを売りにできる『プレミアムブランド』というコンセプトを推進し、大手家電とは違う販路を確立したい」と挨拶した。 また、日本TIのDLP事業部長、Adam Kunzman氏は、DLPシネマの現状を「2001年30スクリーンだったDLPシネマは、2002年に125スクリーンとなった。今後も急激な普及が期待される」と語った。また、12S2については「このDLPシネマと同じ信頼性が12S2にもあり、1万回の再生テストをこなしている。(12S2は)DLPの世界基準で、両社の汗の結晶である」と述べた。
□マランツのホームページ (2002年10月9日) [orimoto@impress.co.jp]
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