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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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ソニーは8日、2002年12月に吸収合併したアイワの新ロゴマークを発表、同時に今後の方針についての発表会を都内で開催した。
新アイワブランドの製品は、春商戦向けに2月から順次投入される予定で、主に量販店などソニーマーケティングの販路を活用する。今回、具体的な新製品の発表はなかったが、欧米、日本といった成熟市場では、Net MDなどのPC対応製品を展開する予定だという。 会場では、参考商品としてポータブルNet MDレコーダ、ダブルMDデッキ搭載Net MDミニコンポ、Net MD対応小型ミニコンポ、DVD搭載ミニコンポが紹介された。いずれも価格帯は未定。PC寄りの製品展開について、平内プレジデントは「インターネットラジオ、Net MDなど、音楽の聴き方が変わってきている。パソコンを意識した音楽・映像機器を展開したい」と説明した。
なおABCは、ソニーの製造部門やR&D部門をフル活用できる。それを生かし、今後はデジタルカメラなどの新規事業にも乗り出す。会場では「カメラ部が口紅程度、ビューワ部が化粧コンパクト並の小ささ」という分離タイプの発売を示唆し、首から下げたモックアップを平内プレジデントが披露する場面もあった。デジタルカメラの価格や発売日は未定。
また、大手流通の寡占が進む米国では、新たにアイワ製品の販売・マーケティング企業「Aiwa Strategic Accounts Partnership(ASAP)」を2002年11月1日に設立した。これはアジアの製造拠点と米の大手流通を結ぶSCMで、「究極的には倉庫なしオペレーション」(平内プレジデント)を目指すという。一方国内では、従来から個人店よりは量販店志向が強かったため、当面大きな流通変革は考えていない。 2003年度の世界戦略は、地域ごとに異なるものになるという。具体的には、日米欧州のような成熟市場では、新カテゴリによる新たなイメージ作り、量販系に絞り込んだ販売体制への取り組み、ニューロゴによるブランディング活動の強化となっている。 一方、中南米、アジア、中近東などの成長市場では、現地で強いアイワのブランド力を生かし、ミニコンポを主体とした事業戦略をとる。地域ごとの売上比率は米州3分の1、欧州3分の1、日本そのほかが3分の1で、売上高は2002年度の2,000億円より若干落ち込む予定。ただし、販社ベースでの在庫整理を強力に行なうなどの効率化を2002年度末までに進め、利益は2002年度と同程度を見込んでいる。
さらに、例えとして「ソニーがデパートならアイワがコンビニ、車がソニーで自転車がアイワ」との説明もあった。 アイワ担当役員の高篠副社長は、「(アジアなど)成長市場では、アイワブランドのシェアは60%と強い。また、当時CBSソニーを持っていたソニーはダブルカセットを投入できなかったが、アイワでやった。そういう意味では、トレンドを先取りする商品を手がけることもある。アイワの存在は、ソニーのトータルな企業価値に役立つ」と説明した。 それを受けた平内プレジデントも「ソニーとの差別化は絶対に行なう。ソニーのアセットとアイワのブランドを組み合わせるとなると、やりたいことはたくさんある」と、アイワブランドの独自性を強調した。 なおアイワビジネスセンターは、ソニー内の各カンパニーとは独立して設けられる。アイワブランド戦略室、デザイン室、国内マーケティング部、欧米マーケティング部、エリアマネジメント部、資材部からなる「アイワオリジナルプロダクツ部門」と、「経営企画部門」で構成される。
プレジデントの平内氏は、ソニー・コーポレーション・オブ・パナマや、同ホンコンに赴任後、エリア&ネットワーク事業戦略のネットワーク事業バイス・プレジデントを経験。「海外で強敵だったアイワをまとめることになるとは、感慨深い」との感想を語った。
□ソニーのホームページ (2003年1月8日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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