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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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セイコーエプソン株式会社は、ハードウェアMPEG-2デコーダ搭載モデルなど、液晶データプロジェクタの新製品3モデルを発表した。 ラインナップは、5,200ANSIルーメンの「EMP-8350」、3,500ANSIルーメンの「EMP-7850」と「EMP-7800」。EMP-8350が5月中旬、EMP-7850が6月中旬、EMP-7800が4月21日の発売を予定し、価格はそれぞれ200万円、848,000円、798,000円。
■ EMP-8350 解像度1,024×768ドット、明るさ5,200ANSIルーメン、コントラスト比1,200:1の大会場向けデータプロジェクタ。1月に発売した「EMP-8300」の上位モデルに当たり、同社ラインナップ中の最上位機種に当たる。最大表示解像度は1,600×1,200ドット。
ハードウェアMPEG-2デコーダの仕様は公開されなかったが、「DVDと同レベルの再生が可能」だという。なお、動画再生時の音声は、背面の同軸デジタル音声からも出力可能。 Ethernetによるネットワーク接続も可能で、サーバーからのストリーミング再生も行なえる。動画再生については、「広告などの動画を常に流していたい」という大会場や店頭などの要望を汲んだもので、常設市場への本格参入の意思表明だという。 また、Internet Explorer 6相当のブラウザを内蔵し、PCを使用することなくブラウジングが可能。さらに、Windows XPのリモートデスクトップ機能を利用でき、会議室にいながら自席のPCの環境を使用することも可能。任意の時刻に動画ファイルなどを再生するタイマーコントロール機能も装備している。 そのほか、無線LANカードによるワイヤレスプレゼンテーション、ネットワーク上のファイルを実行できるファイルマネージャ機能などを搭載。レンズは電動シフト、電動ズーム機構付きで、明るさはF1.7~2.2。最大300型の投写に対応する。
映像入力端子は、BNC(アナログRGB、コンポーネント兼用)、ミニD-Sub15ピン(アナログRGB)×2、DVI-D、S映像、RCA(コンポジット)を搭載。コンポーネントは1080iの入力に対応する。PCカードスロットはタイプ2を2基搭載。外形寸法および重量は、349×491×202mm(幅×奥行き×高さ)、12.1kg。
■ EMP-7850/7800
EMP-7850とEMP-7800の違いは、ハードウェアMPEG-2デコーダとPCカードスロットの有無。どちらもEMP-7850のみに搭載され、無線LANカードによるワイヤレスプレゼンテーションや、カード内のファイル(動画、静止画など)の再生に対応する。そのほかの機能は同等。 また、新機能として、壁色補正機能の「Wall Shot」、歪んだ投写画面に対して4隅を個別に補正できる「Quick Corner機能」を搭載する。 壁やスクリーンの色に合わせてホワイトバランスなどを自動補正する機能は、2002年9月発売のNECビューテクノロジー製「MT1065」で実現しているが、Wall Shotでは、「部屋の明るさ」、「ライトの色」、「壁の色」の3要素を基に調整する。3要素での補正は初とし、同社では「緑色の黒板でも自然に投写する」と説明している。
Quick Corner機能は、マウスで画面上の4隅をクリックすると、自動的に歪みのない画像に調整できるというもの。すでに、MT1065で同様の機能が実装されている。また、縦方向に関しては、本体内蔵の傾きセンサによる自動補正も利用できる。プロジェクタを設置にしただけで、縦方向の台形補正を自動的に行なう。
また、ネットワーク管理のプロトコルSNMPに対応し、遠隔地からの監視、制御が行なえる。さらに、同梱の「EMP Monitor」をインストールすれば、PCからEasyMP対応プロジェクタの電源、映像ソース切り替えなどの制御が可能になる。EasyMPは、エプソンが展開するネットワークプロジェクタのコンセプトで、対応機種はELP-735、EMP-7800/7850/8300/8350。 レンズはF1.7~2.3の光学1.35倍手動ズーム。100型を最短2.7mで投写できる。本体には「IDリモコン」が付属し、本体と同一のIDを設定することで、複数台を設置した環境でも指定した1台だけを操作できる。また、複数台を1つのリモコンで制御することも可能。 映像入力端子は、BNC(アナログRGB、コンポーネント兼用)、ミニD-Sub15ピン(アナログRGB)、DVI-D、S映像、RCA(コンポジット)を搭載。外形寸法は両機種ともに419×325×117mm(幅×奥行き×高さ)、重量はEMP-7850が5.8kg、EMP-7800が5.5kg。
■ D4パネル搭載機は6月に投入 今回発表の3機種は、すべてD3(Dream III)パネルを採用しており、3月に技術発表のあった高開口率パネル「D4(ディーフォー)」ではない。D4パネルの搭載機は6月より順次投入する予定で、いまのところ「データ向け、ホームシアター向けのどちらかにプライオリティを置いているわけではない」(映像機器事業部 内田健治事業部長)という。 また、発表会で内田氏は、第三者機関の調査で同社の2002年度の世界シェアがInFocusを抜きトップに立ったことを明らかにした。ただし、「トップになったといってもコンマいくつの差。次はダントツの1位を狙う」(同)と述べ、「現在2倍で伸びているホーム市場が鍵。この市場を我々が作り出したい」と抱負を語った。 なお、同社の2002年度国内シェアは29.4%、プロジェクタ市場全体における2002年度の液晶方式のシェアは82%。
□エプソンのホームページ (2003年4月14日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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