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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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日本マランツ株式会社は、コントラストを改善した新チップ「HD2+」を採用したホームシアター向けDLPプロジェクタ「VP-12S3」を11月上旬に発売する。価格は120万円。HD2+採用モデルの発表は国内初となる。
■ 新チップ「HD2+」を他社に先駆けて搭載 2002年11月発売の「VP-12S2」の後継機。主な変更点は、DLP素子とカラーフィルターの変更、新カラーフィルターおよび電動式絞りの採用、調整メニューの追加、色温度自動調整機能の採用など。本体デザインに変更はない。 新たに採用したDMD素子「HD2+」は、従来の「HD2」に比べてミラーの取り付け孔を小さくし、乱反射を低減したもの。また、ミラーを鏡面仕上げにすることで、反射率を改善している。そのため、コントラスト比は暫定値で最大3,800:1を実現し、輝度は15%向上した。また、ランプの光量も150Wから200Wに引き上げられている。なお、本機は3チップ式ではなく、単板式となっている。 カラーフィルターには新開発の「O.R.C.A(Optically Reproducing Color Accurately)フィルター」を採用。色純度の向上を図り、特に緑の純度を高めたという。
また、カラーホイールもVP-12S1/12S2から進化し、R×2、G×2、B×2に加え、G+NDフィルターを追加した7セグメントになった。深緑色をしたG+NDは、暗部での緑成分を表現するときに使用し、誤差拡散ノイズを低減するという。 光学系は引き続きミノルタ製で、ズーム比は1.2倍。「猫目絞り」も再び搭載し、今回は電動式に変更された。F5とF3を選択でき、明るさはF5が600ANSIルーメン、F3が700ANSIルーメン(暫定値)。 輝度と色差のディテールおよびエッジを調整できる「ファインメニュー」も12S2から継承。新たにDetail/edge(輝度信号)、RGB各色のコントラスト/ブライトネス、DCDi/CSS回路のON/OFF、フレームレートコンバージョン回路のON/OFF、基準輝度信号検出微調整(クランプ位置/クランプ幅)といった項目が追加された。
■ 家庭用初のキャリブレーションシステムを採用 また、今回から「家庭用DLPプロジェクタ初」という「色温度自動調整機能」が加わった。色温度は、ユーザーの調整に加え、ランプの交換や経時変化で徐々に出荷時とずれていく。この問題に対処するための機能で、手順は付属の色温度センサーをレンズ先端に装着し、色温度センサーと12S3本体のRS-232C端子を接続する。これで出荷時の色温度にキャリブレーションするという。
なお、ユーザー設定による色温度調整は、5,250/5,800/6,500/7,500/9,300K。ピクチャーモードはシアター/スタンダード/ダイナミック/ユーザーA・B・Cの6モードとなっている。さらに、ガンマパターンを5つ内蔵し、ユーザーA・B・Cに登録できる。 そのほか、リモコンが新タイプに変更された。全てのボタンが光らなかった12S2に対し、主要ボタンを自照式に、サブボタンを蓄光式に改めた。
なお、HDCP対応DVIは一部の映画配給会社からの承認がおりず、依然として利用できない状態にある。マランツでは「12S3が発売される11月には利用できるだろう」と説明していた。
■ ホーム向け3チップ式DLPを12月に発売
0.81型1,280×720ドットのDMD HDを3枚使用し、480i/480p/720p/1035i/1080iの入力に対応する。交換レンズは1.2倍、1.25倍、1.33倍の3タイプを用意し、100型(16:9)投写時の最短距離は、それぞれ2.6m、3.2m、4mとなっている。ランプは250W P-VIP。
入力端子は12S3と同等。外形寸法は500×650×330mm(幅×奥行き×高さ)。
発表会では「(CEDIAでは)Dolbyブース以外にPL IIxのデモを行なったのは、Marantzだけだった」とし、PL IIxへの注力振りをアピールした。 佐藤卓社長は、ブランド戦略として「AV、VDP(ビデオディスプレイ)、Hi-Fiの3つに力を入れ、ブランド・アイデンティティの強化につなげる」と語り、VDPでは「専門ブランドらしさにあふれた商品展開」、Hi-Fiでは「2chの開発は絶対にやめない。やることは無限にあり、2chで得たものがAVやマルチに活かせる」と強調。また、流通経路を絞るなど、ブランドイメージの強化策について述べた。
□マランツのホームページ (2003年9月10日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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