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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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株式会社am3(エーエムスリー)は24日、都内で発表会を開催し、任天堂のゲームボーイアドバンス(以下GBA)と、ゲームボーイアドバンスSP(GBA SP)上で、アニメや映画などの動画を再生するサービス「アドバンスムービー」の詳細を発表。サービスに必要な専用アダプタ「アドバンスムービーアダプタ」と、専用カード「ムービーカード」の発売日や価格なども明らかにした。
アドバンスムービーは、GBA、GBA SP上で動画や音声が楽しめるという新しいサービス。動画・音声データは、ムービーカードと呼ばれる独自仕様のスマートメディアに収録。GBA、GBA SPには、専用のアドバンスムービーアダプタを介して挿入する。 アドバンスムービーアダプタが11月20日に3,200円で発売されるほか、第1弾コンテンツとして、アニメ「名探偵コナン」を1話収録したムービーカードが4種類同時発売される。容量は32MBで、収録時間は約24分。価格は各2,380円。また、ムービーカードとアダプタのセットも3,800円で同時リリースする。
ムービーカードは毎月第3木曜日にリリースされ、12月18日には第2弾コンテンツとして、名探偵コナンを3タイトル、タイムボカンシリーズを4タイトル発売予定。「2004年はアニメだけでなく、ミュージッククリップなども発売し、ラインナップを拡充していきたい」(同社)という。 また、2004年4月を目処に、コンテンツのダウンロードサービスも開始される。これは、ブランクムービーカードにインターネットからのダウンロードしたコンテンツを市販のリーダ/ライタを使ってPC経由で書き込んだり、コンビニや玩具店に設置される予定の専用端末「アドバンスガチャガチャ」でコンテンツの書き込みを行なうというもの。 ブランクムービーカードの発売日は未定だが、価格は1,800円の予定。コンテンツも1つ、100~500円程度になるという。なお、あらかじめコンテンツを記録した状態で販売されたメディアも、ブランクメディアと同様に新しいコンテンツを記録することができる。
ムービーカードのセキュリティシステムには、DES(共通鍵暗号方式)と、128bitのコードを利用したユニークIDを採用。これは、ムービーカードがあらかじめ保有している個別のIDを、収録する(書き込んだ)コンテンツに登録し、メディアとコンテンツのIDが一致しないと再生できないというシステム。 そのため、複数のムービーカードにダウンロードしたコンテンツをコピーしたり、通常のスマートメディアに動画コンテンツを書き込んでも再生はできない。なお、ムービーカードを、デジタルカメラなどで、普通のスマートメディアとして利用することは可能となっている。
動画のコーデックは、株式会社IMAGICAと、フランスのアクトイマジンが協同で開発した独自形式を採用。GBA、GBA SP内蔵のCPU「ARM7」に最適化されており、ソフトウェアのみでデコードできることが最大の特徴。そのため、アドバンスムービーアダプタにはソフトウェアのみ収録。DSPなどのチップを搭載しないことで、3,200円という低価格を実現したという。
なお、フレームレートは最大30fpsまで対応可能で、最大7時間までの映像再生時間を実現しているという。ほかにも、収録時間を短くする代わりに音声や映像のクオリティを上げたり、低ビットレートの音声のみを長時間収録することもできる。
■ Production IG、マッドハウスらも参加 ムービーカードのコンテンツラインナップについて、am3の吉田望社長は「第1弾のコンテンツとして、高い知名度と人気を持つ“名探偵コナン”を発売できて嬉しく思っている」と述べ、アドバンスムービーのスタートに向けて、コンテンツの面でも万全の体制で臨んでいることをアピール。 また、名探偵コナンとタイムボカンという取り合わせになった理由について「タイムボカンは高い年齢層をターゲットにしており、少しマニアックなイメージもある。メジャーとマニアックを組み合わせることで、幅広いそうに受け入れられるだろう」と述べた。 さらに、黒川文雄代表取締役はムービーカードに参加を発表したコンテンツホルダーを発表。作品は未定だが、Production IG、マッドハウス、スタジオぴえろ、手塚プロダクションが参加を表明しているという。
製品の流通はハピネットが担当。玩具店などを中心に、現在約7,000店舗に営業活動を行なっており、良好な感触を得ているという。また、カプセル端末の「ガチャガチャ」をイメージした、コンテンツ書き換え端末「アドバンスガチャガチャ」を開発中で、2004年4月を以降各店舗に設置し、コンテンツのダウンロードサービスを開始する予定。 さらに、インターネットを使ったダウンロードサービスも同時期に実施予定。ダウンロードシステムや課金システムなども製作中。なお、ダウンロードサービスのテストとして、竜の子プロの協力の基、アニメ「カバトット」の無料ダウンロードも計画しているという。
■ 採用コーデックをゲームでも利用
アドバンスムービーには、任天堂との契約上、ゲームソフトを収録することはない。なお、動画にはDVDのようにGBAやGBA SPのボタンを使用する選択式のメニューも搭載するが、あくまでチャプタ選択程度の操作に限定される。
しかし、採用しているアクトイマジンのコーデックを、ゲームソフトのムービーシーンや音声などに使う計画が進められており、発表会ではスクウェア・エニックスの執行役員・橋本真司氏が、2004年発売予定のGBA用ソフト「キングダムハーツ チェインオブメモリーズ」で同コーデックを利用することを明らかにした。
□am3のホームページ
(2003年10月24日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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