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シャープ、2003年度は過去最高の売上高
-液晶TVが倍増、ブルーレイハイブリッド機の発売も示唆


4月27日発表

 シャープ株式会社は27日、2003年度3月期の連結決算を報告した。売上高2兆2,572億7,300万円(前年度比112.7%)、営業利益1,216億7000万円(同122.3%)、経常利益1,116億100万円(同136.2%)、当期純利益607億1,500万円(同186.3%)となり、売上、利益とも過去最高を達成した。それに伴い、期末配当金を2円増額の10円に増配する。

佐治寛副社長

 来期の業績予想は、売上高2兆5,300万円、経常利益1,400億円、当期純利益750億円となっている。

 部門別では、エレクトロニクス機器が1兆4,386億9,600万円(前年度比106.9%)、電子部品等が8,185億7,700万円(同124.6%)となった。

 エレクトロニクス機器の内訳は、AV・通信機器が8,373億9,000万円(前年度比112.2%)、電化機器が2,084億7,300万円(同93.1%)、情報機器が3,928億3,300万円(同104.4%)。来期はそれぞれ10.2%増、0.3%増、3.9%増を計画している。唯一減少した電化機器(主に白物家電)は、新技術の投入で収益性を高めるとしている。

 AV・通信機器の販売高のうち、液晶カラーテレビ(10型以上)は前年度比195.5%とほぼ倍増した。台数は計画の150万台を下回る148万台にとどまったものの、金額の高い大型画面の製品が伸張した。大型の比率は、当期が36%、2004年度は70%と見ている。来年度は300万台の販売を見込んでいる。300万台のセグメント別の内訳は、国内120万台、米州100万台、欧州65万台、その他地域15万台。

 1月から稼動した三重県の亀山工場については、「順調に立ち上がっており、フル稼働の状態が続く」と報告。現在1,500枚の月産規模を8月には2,700枚、2005年には4,500枚に引き上げる。1~3月の生産金額は140億円。2004年度は1,500億円を予定している。

 液晶パネルの今後の値段については、「材料不足が起こっており、2004年上半期は変化しない。下半期は軟化する可能性も」と予測を語った。また、「テレビは徐々に買い換える製品」と前置きし、「数年は需要が鈍化しないだろう」との見通しを示した。

 プロジェクタは前年度比90.3%、カラーテレビ(主にCRT)は同76.6%とそれぞれ落ち込んだ。来期はプロジェクタに注力するとし、佐治寛副社長は「50型、60型などの海外需要はリアプロジェクションテレビで補いたい」とコメントした。

 また、今後の展開を説明する中で、「液晶で伸びてきたが、(来年度は)プロジェクタや、ブルーレイディスクとHDDの複合機などで伸ばしていきたい」との発言もあった。

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース(平成15年度決算情報)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/kessan/h15_kessan/
□ニュースリリース(増配について、PDF形式)
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/040427.pdf
□関連記事
【2003年10月29日】シャープ、過去最高の売上・利益を達成した中間決算
-液晶パネルの生産力強化が急務、2004年春には低価格化も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20031029/sharp.htm

(2004年4月27日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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