◇ 最新ニュース ◇
|
||
【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
||
|
ソニーは18日、4,096×2,160ドット855万画素でコントラスト4,000:1を実現したプロジェクタ用液晶デバイス「4K SXRD(Silicon X-tal Reflective Display)」を開発したと発表した。 なお同社は、フルHD解像度1,920×1,080ドットの「2K SXRD」の開発発表を2003年2月に行ない、2K SXRDを搭載したプロジェクタ「QUALIA 004」を同年8月に発売している。今回発表した4K SXRDは、2K SXRDの4倍の解像度を有しており、プロジェクタ用としては世界最高としている。実際にプロジェクタに組み込む際には3板式で使用し、総画素数は2,655万となる。 ハリウッドの映画スタジオのメンバーで構成される「デジタルシネマイニシアティブ(DCI)」が推進している「4K (4,096×2,160ドット)」を満した、初めてのディスプレイデバイスとしている。 同社では、「デジタル化の動きが加速している映画業界へ導入し、映画館やその他大画面用途のプロジェクタとして、2004年度中の商品化に向けて検討している」としており、従来の2K SXRDについても「家庭用リアプロジェクションテレビへの展開も視野に入れ進めてていく」という。 4K SXRDでは、画素内の駆動回路設計の最適化したことで、画素間スペースを従来の0.35μmのまま、従来9μmであった画素ピッチを8.5μmに縮小し、画素面積を10%低減。これにより885万画素を1.55インチのサイズ内に集積することが可能になった。さらに、従来難しいとされていた885万画素の駆動を、駆動素子の設計技術や独自の信号書き込み技術を確立した。 パネルサイズも0.78インチから、1.55インチに大きくした結果、照明面積が約4倍になった。さらに、光の反射率を従来パネル65%よりも高い72%に向上させた。これにより、高輝度を要求される映画館用プロジェクタでも、実用的な明るさを実現できたとしている。 また、同社独自仕様の垂直配向液晶材料、薄い液晶セル厚のデバイス構造、無機材料の液晶配向制御技術の採用。さらに、配向膜の成膜技術の最適化により、既に得られている高い耐久性を損なわず、デバイスコントラスト4000:1(2K SXRDは3000:1)を可能にした。 一般的には、シリコン駆動基板と対向電極基板を個々のパネルに分断した後、張り合わせして液晶セルを組み立てる製造プロセスを用いる。一方、SXRDでは、8インチのシリコンウエハを一括で張り合わせた後に分断してパネル化する。 今回はさらに、従来と同様に2μm以下の狭いセル間隔を、スペーサーを使わずにパネル面内で均一作製できるウエハ単位パネル化プロセス技術を確立した。これにより、ダストの進入を大幅に軽減でき、高い量産性を確保でき、「パネル面内において非常に均一な明るさの、極めて高画質な映像を得られるようになった」としている。 【主な仕様】
□ソニーのホームページ (2004年5月18日) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
|
|