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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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iriverは、韓国ソウルでプレス向けのツアーを開催、同社の製品ロードマップなどを公開した。
iriverブランドを展開するReignComのHenry Kim副社長が同社の経営戦略について解説。ReignComはハードウェアのブランドとして「iriver」を展開しているほか、デジタルコンテンツ配信の「FunCake」にも力を入れていくと説明した。 FunCakeは、Windows Media DRMを利用した音楽配信サービスの「Yurion」を既に韓国内で開始しており、「中国や日本などアジア地域でも展開したい(Joon Yang CEO)」という。ただし、FunCakeの海外展開時期については、「早くても2005年末。その前に韓国で成功しなければいけない」と話す。 iriver製品については、韓国のオーディオプレーヤー市場で約57%のシェアを獲得しており、全世界のフラッシュメモリプレーヤーのシェア20%程度を占めているという。2003年の9月から11月期には米国のフラッシュメモリプレーヤー市場で、台数ベースのトップ)に、HDD市場でも2位を獲得するなど成長を続けているとした。 今後は、シリコンプレーヤーなどで機能強化を図るほか、デジタルカメラとオーディオプレーヤーの融合や、Windows PMCのようなマルチメディア統合製品などを強化していくとし、「従来は製品志向、機能/技術志向だった。今後は楽しさやセンス、革新、ユニークさなど、感情に訴えかけるような製品/デザインを目指し、よりコンシューマ志向の製品展開を図る」と述べた。 また、従来のポータブルオーディオに加え、2004年にはポータブルビデオプレーヤーを展開し、売上高4億5,000万ドルを目指す。さらに2005年には車載AV機器への参入も予定し、2006年には携帯電話や情報端末向けの展開も検討。売上高は2005年に7億5,00万ドル、2006年に10億ドルを目指す。カーAV市場については「既に韓国の自動車メーカーへのOEM提供が決定している」(Joon Yang CEO)という。
また、小型HDDプレーヤー製品の市場投入について、「1インチ/4GBのHDDプレーヤーを今年末のクリスマス商戦に投入。iPod miniと競合する製品となる」と、市場への積極参入を表明。なお、この1インチHDDプレーヤーでは、新開発のオーディオソフトの投入も予定しており、データベース管理の改善などで使い勝手の向上を図り「後発なので当然iTunesよりもいいものになる(アイリバー・ジャパン 遠藤信久 代表取締役)」とした。 また、0.85インチHDDの採用についても、「常に新しい技術を検討している。われわれがDataPlay(既に製造が中止された小型500MBライトワンス光ディスク)対応プレーヤーを製品化した唯一の会社でもあることからもわかるだろう」と述べ、笑いを誘った。
さらにReignComでは、今年閉鎖されたがMP3プレーヤー市場の黎明期から活動していた「mpman」の資産も買収したという。「mpmanの所有特許が目的」(Yang CEO)とのことで、韓国の国内特許でMP3などの音声をDSPでデコードし出力するという、非常に基本的な特許が認められていたため、「株式上場時などのリスク判断などから検討し、買収に踏み切った」と話す。
なお、会場ではLinux搭載のPMPシリーズの製品の実動機を展示した。3.5インチの液晶ディスプレイを搭載し、HDD容量20GBの「PMP-120」と40GBの「PMP-140」が用意される。日本での発売は9月を予定しており、価格は20GBが5万円台、40GBが6万円台を見込んでいる。 MPEG-4 Simple ProfileやXviD、MP3、WMA、JPEGの再生に対応。FMチューナや内蔵マイクも装備し、ボイスレコードや、ライン入力からの録音にも対応する。ビデオ出力/オーディオ出力端子も備えている。 また、USB 2.0端子とUSB 1.1のUSBホスト機能も搭載。着脱式のリチウムイオンバッテリにより動画再生時で5時間の再生が可能。外形寸法は139×84×31.7mm(幅×奥行き×高さ)、重量はPMP-120が280g、PMP-140が299g。なお、Windows PMC対応の「PMC-100」は出品されていなかった。
また、1月のCESで発表された有機EL搭載のシリコンオーディオプレーヤー「N10」も展示された。128/256/512MBの容量が用意され、韓国では7月末に、日本でも9月頃に発売予定という。日本での価格は「512MBで2万円台を実現したい(アイリバー・ジャパン 遠藤信久 代表取締役)」という。 首掛け型の小型シリコンオーディオプレーヤーで、MP3/WMA/ASFの再生に対応する。有機ELディスプレイを搭載し、電源はリチウムイオンでバッテリ駆動時間は11時間。外形寸法は27.3×62.5×13.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量22g。
また、ソウル市内のReigncom本社をプレス向けに公開し、ユーザサポート体制なども説明された。 iriver製プレーヤーのユーザー向けに、常設のユーザーセンターを設けており、修理やアクセサリの購入が行なえるほか、無料のインターネット端末などを備えている。
また、韓国内ではユーザー向けに、名前など任意の文字や、図版などをレーザー刻印できるサービスを開始している。ユーザーが手持ちのプレーヤーと指定の文字や図版データを、ユーザーセンターに持ち込むと、その文字や図版をプレーヤーにレーザー刻印するというサービス。サービス料は、同社に持ち込んだ場合は無償で、遠方からの宅配による申し込みも5,000ウォン(約500円)程度で受け付けているという。 日本でのサービス導入については、機材が高価かつ、1日に40個程度の刻印しか行なえないため、「導入したいが、まだ検討段階」とのこと。
また、修理センターやコールセンターなども公開された。
ソウル市内の直販ショップ「iriver Zone」は、1階が展示/販売スペースで、同社の販売中の製品が並ぶ。日本未発売のMP3/WMA対応CDプレーヤー「iMP-700T」や、HDDプレーヤーのバリエーションモデルなども販売されていた。また、リモコンやキャリングケースなどのアクセサリ類もここで購入できる。 2階は無料インターネット端末とと飲食スペースを組み合わせたカフェとなっており、同社製プレーヤーのデザインを行なう「INNO」がデザインした製品を、iriver製品と並べて展示されていた。
□iriverのホームページ (2004年7月26日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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