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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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三洋電機株式会社は6日、外部デザイナーを起用したフラットパネルテレビ「CAPUJO(カプージョ)」シリーズを発表した。42V型プラズマテレビ3機種、23V型液晶テレビ1機種、17V型液晶テレビ1機種をラインナップし、10月8日より順次発売。すべて地上/BS/110度CSデジタルチューナを搭載する。
同時に、従来の「VIZON(ヴィゾン)」シリーズの新製品として、37V型プラズマテレビ1機種と、30V型液晶テレビ1機種を発表した。発売日は、37V型プラズマテレビが9月1日、30V型液晶テレビが9月10日。
37V型プラズマテレビと30V型液晶テレビがCAPUJOシリーズから外れているのは、「開発時期の関係」としている。 CAPUJOが開発コンセプトに加わったのは、両モデルの金型を起こした後。そのため、CAPUJOデザインとは異なる従来と同じイメージのデザインでリリースすることになった。 なお、CAPUJOとはスペイン語のCapullo=繭からきた造語。別ブランドではなく、VIZONブランドの1シリーズという位置付けになる。
■ PDP-42V3 2003年秋発売の「V2シリーズ」後継モデル。パールホワイトとブライトシルバーをラインナップし、専用のウーファ内蔵一体型ラックも別売で用意する。ラックの価格はホワイト用、シルバー用ともに105,000円。 チューナを本体に内蔵し、スピーカーはディスプレイ下に装備。パネルは日立の新シリーズと同じく、解像度1,024×1,024ドットの「第4世代ALIS」を採用する。
外部デザイナーとして、auのロゴやカッシーナ製ソファーのデザインで著名なグエナエル・ニコラ氏を起用し、リビングで共に生活するテレビに必要な「快適さ」や「あたたかさ」をデザインに盛り込んだという。発表会でニコラ氏は「モニターと人の関係を考え直した。人との関係を強化し、『テレビがある』から『テレビがいる』にシフトしたかった」とコンセプトを語った。 特徴としては、「つるるんとした和む形」(ニコラ氏)を作り出す曲面構成、丸みの中でバランスを引き締めるディスプレイ下部の「Vシェイプ」、光の反射によりディテールを強調する本体色などが挙げられる。ニコラ氏が「やわらかいだけでなく強いイメージも」と語るように、丸みの中にもシャープなイメージを持たせたという。 出席した常務執行役員コンシューマ営業本部長の井植敏彰氏も「これまでテレビといえば癖のない、いやみのないデザインとして作ってきた。ここにきて、かわいい、愛着のあるデザインが求められているのでは」と強調した。新シリーズの投入で、薄型テレビ国内市場におけるシェアを現在の1%から目標4%に伸ばす。また、「同社の他製品に対してもデザイン志向が及ぶのか」との質問には、「このシリーズの結果次第」と答えた。
画質面では、第4世代新ALISパネルとVIZONエンジンIIを搭載。第4世代ALISは、5日に日立が発表した新Woooシリーズと同じパネルで、蛍光体の変更などにより、明るさを1,100cd/m2から1,200cd/m2に向上させた。なお、三洋電機には32V型ALISパネルを使用したモデルはなく、47V型、37V型の2種類となる。 VIZONエンジンIIは、2003年モデルで搭載していたフルデジタル映像処理回路「VIZONエンジン」を強化したもの。すでに6月発売の27V型液晶テレビ「LCD-27HD5」で採用している。
新エンジンでは、色の斜め境界線をスムーズにする「色にじみ補正」、自然なシャープネスが得られるという「ディテールAIエンハンサー」、チラツキを抑える「フリッカーキャンセラー」をプログレッシブコンバーター内に配置した。 また、VIZONエンジンに含まれるパネルドライバーにも手を加え、AIドライバー、ブラックイメージエンハンサーといった機能を追加した。色表現は45億色相当としている。また、2D/3Dの2種類のノイズリダクションを組み合わせた「TwinNR」など、前VIZONエンジンから継承した高画質機能もある。 V3シリーズのラックには実用最大出力20W出力のサブウーファを搭載。テレビのステレオスピーカー(10W×2ch)とあわせた2.1ch再生が行なえる。1bitΔΣデジタルアンプを内蔵し、自然な聴きやすい音にするというBBE回路も利用できる。 本体前面にUSB端子を搭載し、デジタルカメラの画像を表示可能。プラズマテレビで本体にUSB端子を搭載したのは業界初としている(日立はチューナ部に搭載)。また、SDメモリーカードスロットも備え、デジタルカメラなどの画像を表示できる。 映像入力はD4×2、コンポーネント×1、S2映像×3、コンポジット×3、アナログRGB×1。アナログ音声入力×6系統も備える。出力はデジタル放送出力、モニター出力、光デジタル音声出力、ヘッドフォンを各1系統装備する。そのほか、i.LINK×2、Ethernet×1などを搭載。 リモコンは、メインリモコンとサブリモコンの2つを同梱。専用スタンドを含む外形寸法は106×53×124.1cm(幅×奥行き×高さ)、重量は約58kg。
■ PDP-42HD5 CAPUJOシリーズの1機種で、サブウーファ付きの専用ラックに対応してないスタンダードモデル。基本仕様はPDP-42V3に準じている。 電動スイーベル機構を採用し、リモコンで左右各30度の制御が可能。センター自動停止機能も利用できる。 専用スタンドを含む外形寸法は、106×35.5×82.3cm(幅×奥行き×高さ)、重量は約47kg。メインリモコンとサブリモコンが付属する。
■ PDP-37HD5
第4世代ALISパネルの37V型を搭載したモデル。パネル解像度は1,024×1,024ドット、明るさは1,100cd/m2。VIZONエンジンIIも搭載し、入出力など基本機能も上位モデルを継承している。 スタンドは42HD5と同じく電動スイーベルに対応。メインリモコン、サブリモコンも同梱する。
■ LCD-30HD5
PD-37HD5と同様のデザインを採用した30V型液晶テレビ。上位モデル同様、VIZONエンジンIIを搭載する。 パネル解像度は1,280×768ドット。視野角は上下左右170度。開口率の向上とバックライトの高効率化により、業界最高輝度の550cd/m2を実現した。 入力は、D4×2、S2映像×2、コンポジット×2、アナログRGB×1、アナログ音声×5を搭載。出力は、デジタル放送出力、モニター出力、光デジタル音声出力、ヘッドフォンを各1系統、アナログ音声を2系統備える。i.LINK×2、Ethernet、デジタルカメラ用USB入力も搭載。 スタンドを含む外形寸法は、765×255×622mm(幅×奥行き×高さ)、重量は22kg。サブリモコンも付属している。
■ LCD-23PD5/17PD5 CAPUJOデザインを採用するパーソナルルーム向けの液晶テレビ。どちらも地上/BS/110度CSデジタルチューナを搭載し、17V型への採用は業界初としている。ただし、両モデルとも1080iや720pといったハイビジョン映像は480pに変換して表示する。 23V型は業界最高輝度550cd/m2の液晶パネルを採用。また、新開発のカラーフィルターを採用し、色再現範囲をNTSC送信基準の75%(従来72%)をカバーするという。パネル解像度は23V型が1,280×720ドット、17V型が1,280×768ドット。視野角は上下左右176度。
画像処理エンジンは「VIZONエンジンLE(ライトエディション)」を搭載。プログレッシブコンバーター、フォーマットコンバーター、パネルドライバーの3段からなり、シーンの明るさに応じて色ノリの差を改善するという「ダイナミックカラーゲインコントロールAI」を新搭載している。 スピーカーの実用最大出力5W×2ch(23V型)、3W×2ch(17V型)。この2モデルのみ、年齢と共に聞きにくくなる周波数を強調し、音声を聞き取りやすくする「耳より音声機能」を搭載している。 入力はD2×1、S2映像×1、コンポジット×3、アナログ音声×3。出力はデジタル放送出力×1、光デジタル音声出力×1、アナログ音声×1、ヘッドフォン×1。デジタルカメラ用のUSB入力も備えている。 スタンドを含む外形寸法は、23V型が580×257×480mm(幅×奥行き×高さ)、17V型が452×237×409mm(同)。重量はそれぞれ9.4kg、7.5kg。
□三洋電機のホームページ (2004年8月6日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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