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NEC、低価格DVDレコーダ用1チップシステムLSIを開発
-DivX再生にも対応。サンプル価格を4割低価格化


「μPD61178/7」、「μPD61176/5」
12月1日販売開始


 NECエレクトロニクス株式会社は29日、DVDレコーダのバックエンド処理の主要機能を1チップに集積したシステムLSIを製品化し、12月1日から販売活動を開始すると発表した。

 同社が3月に発売したDVD用レコーダ用の1チップLSI「μPD61181」の普及型モデルとして位置づけられ、下表の4製品をラインナップする。サンプル価格は各6,000円で、量産開始は2005年3月、月産は4製品合計で50万個を見込でいる。

  2次元Y/C分離
3次元Y/C分離
DivXデコーダ
μPD61175 × ×
μPD61176 ×
μPD61177 ×
μPD61178

 今回発表のシステムLSIを用いることで、動画/音声データの圧縮・伸張機能、静止画/動画の出力機能、演算機能などのDVDレコーダのバックエンド処理の主要機能を、メモリを付加するだけで実現できる。上位機種から、DVカメラの映像入力機能(IEEE 1394Linkレイヤーコントローラ機能)をオプション化したほか、ハードウェアで実現していた動画の表示機能を一部ソフトウェア化。

 さらに、同社が今までに個別のシステムLSIの開発で得た技術で集積したことで、サンプル価格を上位機種に比べて、10,000円から6,000円に低価格した。これにより、「DVDレコーダの大幅な低価格化を実現できる」(同社)としている。また、「μPD61178」や「μPD61177」では、DivXファイルも再生可能となっている。同社ではDivXNetworksの認証について、近日中にを完了する予定としている。

 そのほかにも、上位機種で2つ搭載していたATA専用インターフェイスを1つにし、もう1つを汎用I/Oインターフェイスと共用。システム構成を多様化できるようにした。またCPUコアも、従来と同等の性能を有しながらより低消費電力型のCPUコア「MIPS32 4KE」を2つ搭載し、消費電力を約半分の1.5Wに抑えた。

 インターレス/プログレッシブ映像の同時出力も可能で、「μPD61178」と「μPD61177」ではビデオDACも10bit/108MHzに向上している。実装面でもLSIと基板を接続するピン数を、449本から292本へと約35%削減し、DVDレコーダを大幅に小型化することが可能。

 同社では開発背景について、「特に海外の市場では、DVD録画のみのシンプルで経済的なシステムへのニーズが強まるなど、ユーザーの利用場面に応じて多様なDVDレコーダが求められるようになってきた。その市場の流れに対応するため、蓄積したノウハウを活かして新製品を発売した」と説明している。

□NECエレクトロニクスのホームページ
http://www.necel.com/index_j.html
□ニュースリリース
http://www.necel.com/ja/news/archive/0409/2901.html
□関連記事
【3月22日】NEC、業界初の1チップDVDレコーダシステムLSIを10月に量産
-DVDレコーダの映像/音声処理の全てを集積
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040322/nec.htm

(2004年9月29日)

[AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]


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