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【CeBIT 2005】会場レポート
-ソニーはPC用BD-REドライブを初出展
 LogitechはPSP関連周辺機器を多数発表


会期:3月10日~3月15日

会場:Hannover Messe


 10日のCeBIT 2005開幕に先駆け現地時間の9日、各社がプレスカンファレンスを開催した。9日現在各ブースは設営中となっているが、ソニーやLogitech(日本でのブランドはロジクール)が一足先に新製品などを紹介した。


■ ソニーはPC用BD-REドライブを初公開

ソニーはlike.no.otherのキーワードで新製品を展開

 ソニーは、開幕に先立ち自社ブースでプレスカンファレンスを実施。一足先に新製品をプレス向けに公開した。

 ソニードイツ担当ディレクターのManfred Gerdes氏は、「like.no.other」のキーワードを交え、新製品や戦略を発表。8日に日本で発表されたネットワークウォークマン「NW-E507」や、薄型デジタルカメラ「DSC-T7」などの新製品が紹介された。

 また、「HD Ready」をキーワードに、HDVカメラや液晶テレビ、ルームリンク「VGP-MR100E」を紹介したほか、ソニードイツのフラットパネルテレビ市場のシェアの高さをアピールし、HDへの積極的な取り組みについて解説した。

 ブルーレイディスクについては、MGMの買収に関して、「6,000以上のビデオタイトルを持つMGMの豊富な資産を生かす」と言及。会場ではCES 2005でも出展していた、VC-1(WMV9)、MPEG-4 AVC(H.264)のBD-ROM再生デモに加え、BD-REディスクや、BD-Rディスク、PC用のBD-REドライブの実働モデルが展示された。

 実働デモは、HDVカメラ「HDR-FX1」で撮影した1080iのMPEG-2 TSデータを、バイオの「DV Gate」でキャプチャ。VAIO上で独自に開発したライティングソフトを用いて、BD-REに記録するというもの。


BD-REドライブ。USB 2.0でVAIO Type Rと接続し、記録デモも行なわれている デモの概要
既に5インチベイサイズに抑えながら、実働可能で、最終製品のイメージにかなり近づいている 基板も小型化されている 1層/2層のBD-REメディアも展示

BD-ROMやBD-REに記録したMPEG-2 TS映像をQUALIA 006で再生し、HDの魅力をアピール

 デモではBD-REドライブで記録したしたディスクをブルーレイレコーダ「BDZ-S77」を改良したBD-ROMプレーヤーの試作機に入れ、プレーヤーからSXRD搭載のフルHD対応リアプロジェクションテレビ「QUALIA 006」に接続して再生。HDコンテンツのクオリティの高さをアピールしていた。

 ドライブは、BD/DVD/CDの記録/再生に対応。ブルーレイに関しては、記録可能なのはベアディスクのBD-RE Ver.2.0のみで、現在発売されているBDZ-S77で利用しているカートリッジ型メディア(BD-RE Ver.1.0)はサポートしていない。


作成したBD-REディスクをBDZ-S77を改良したBD-ROMプレーヤーで再生。拡張子.m2tのファイルがBDプレーヤー上で確認できる

 インターフェイスはATAPI。デモ機はATAPIの5インチベイ内蔵型ドライブをUSB 2.0変換してPCと接続している。なお、同ドライブでは追記型のBD-Rについては現時点では対応していない。DVD±R/RWの記録再生も可能で、DVD±Rについては2層メディアも含め対応可能。ただし、DVD-RAMはサポートしていない。

BD-Rメディアも出展されている

 製品化の時期については、「技術的には、すでに大きな障害はないと考えている。規格化作業の進捗や、実際のマーケットニーズを見極めて判断したい」としている。ライティングソフトについても、「既に各ソフトメーカーと相談している」とのこと。

 また、「実際に使用できるレベル」というBD-R、BD-REメディアも初めて展示された。ともに1層25GBメディアと2層50GBメディアを用意している。さらに、CES 2005でも行なわれていたMPEG-4 AVCとVC-1を記録したBD-ROMディスクの再生デモも行なわれている。


 また、次世代「スゴ録」と思われるHDD/DVDレコーダも「RDR-HX910」、「RDR-HX710」が発表された。RDR-HX910は250GB、RDR-HX710が160GB HDDを搭載。最大の特徴は、どちらもDVD+R DLの書込みをサポートしていること。

 CES 2005でもDVD+R DL対応のRDR-HX715が出展されていたが米国での発売は9月を予告していた。今回発表された2モデルは、欧州で5月の発売が予告されており、米国に先んじて2層対応レコーダが欧州で発売される見込み。

 DVD±R/RWの記録再生も可能で、最高64倍速ダビングに対応する。価格はHX910が900ユーロ、HX710が700ユーロの予定。

RDR-HX910(上) RDR-HX710

□関連記事
【1月8日】CES 2005レコーダ編 その2
ソニーからDVD+R DL対応ハイブリッドレコーダが登場
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050108/ces06.htm

DivX対応DVDプレーヤー「DVP-NS32/S」

 また、DivX対応DVDプレーヤー「DVP-NS32/S」も展示されている。近日発売予定で価格は100ユーロ。DVDビデオや音楽CD、CD-R/RWに記録したDivXやMP3のほか、DVD+R DLも公式にサポートしている。低価格モデルながら12bit/108MHzのビデオDACと、24bit/192MHzのオーディオDACを搭載する。

 また、ユニークな形状のCDコンポ/ネットワークプレーヤー「NAS-CZ1」も展示された。音楽CDのほか、MP3を記録したCD-R/RWの再生に対応。10W×2chのアンプを内蔵し、単体で音楽の再生が行なえる。

 さらに、Ehternet端子を装備し、PC上にインストールした新開発ソフトウェアで管理したMP3/OMG(ATRAC)/WAV/WMAファイルの再生が可能となっている。アルバム/アーティスト別検索や、プレイリスト再生もサポート。PC側の対応OSはWindows XPのみ。ドイツでは5月頃までに発売する予定で、価格は300ユーロ。

NAS-CZ1。曲面を生かしたデザインを採用する PCのサーバーソフト上のオーディオファイルを再生 新ネットワークウォークマンも発表され、注目を集めていた


■ LogitechはPCで設定可能なカラー液晶搭載学習リモコンを発表

Guerrino De Luca CEO

 Logitechのプレスカンファレンスでは、Guerrino De Luca CEOが同社の戦略を説明。「モバイル」や、「デジタルリビング」をキーワードに、AVパソコンやポータブルプレーヤーなどへの積極的な展開をアピール。学習リモコンやPSP用スピーカーなどの新製品を発表した。

 新たに発表された学習リモコン「Harmony 885」は、同社が米国などで展開しているHarmonyシリーズの新モデルでカラー液晶を搭載する。米国では4月より、300ドル強で発売される見込み。欧州では5月に179.99ユーロでの発売を予定している。なお、日本ではアプリケーションの日本語対応やリモコンコードの対応などが必要になるため、発売日は未定としている。


Harmony 885 充電池用のスタンドも付属する Webベースのアプリケーションでリモコンの設定が行なえる

多機能リモコンの煩雑な操作をHarmony 885では1ボタンに割り当て可能

 最大の特徴は、PCとリモコンをUSBで接続し、Webベースのアプリケーションでリモコンのコントロール設定を作成できること。De Luca CEOは、他社製の多機能リモコンに言及し、「テレビをつけて、DVDを再生するために8ステップもかかる製品もある。操作をできるだけシンプルにするはずの製品が、逆にわかりにくくしている」と問題点を指摘。

 Harmony 885では、Webベースのアプリケーションで柔軟な操作設定が行なえるため、「特定の操作を任意の1ボタンに割り当てることができる」と、Harmonyシリーズのメリットを強調した。また、リチウムイオン充電池を内蔵。専用の充電ステーションにより充電可能で、「電池交換の煩わしさを解消した」という。


PlayGear Pocket case

 また、PSP用のハードウェアケース「PlayGear Pocket case」と、PSP用スピーカー「PlayGear Amp portable speakers」、インナーイヤー型ヘッドフォン「PlayGear Stealth earphones」、オーディオスプリッタ「PlayGear Share audio splitter」も紹介。

 いずれも4月から5月にかけて発売を予定しており、米国価格は「Pocket case」が約20ドル、スピーカーが79.99ドル、ヘッドフォンが19.99ドル、スプリッタが9.99ドル。

 Pocket caseはPSP用のプロテクトケースで、遮光用のサンバイザーやスタンドを備えている。スピーカーのPlayGear Ampは、PSPにデザインマッチしたスピーカーで、PSPのヘッドフォン出力と接続して、ポータブルスピーカーとして利用できる。

 PlayGear Stealth earphonesは、ネオジウムマグネットドライバを採用した耳栓型のインナーイヤフォン。スプリッタは、ヘッドフォン/ライン出力を2系統に分配し、2人でゲーム音やPSP上のオーディオを楽しめる製品。PSP用に特別な機能があるわけではない。

PlayGear Amp PlayGear Stealth earphones PlayGear Share audio splitter

m22 portable speakers

 さらに「iPodにマッチした製品」として、アクティブスピーカーの「mm22 portable speakers」を紹介。ホワイトのボディカラーとiPodのあわせた筐体デザインを採用している。3月下旬の発売を予定し、米国での価格は79.80ドル。

 オーディオ入力は通常のステレオミニジャックのため、他のオーディオプレーヤーでも利用できる。ACアダプタ駆動のほか、電池駆動にも対応する。


□CeBIT 2005のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/

(2005年3月10日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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