|
10日のCeBIT 2005開幕に先駆け現地時間の9日、各社がプレスカンファレンスを開催した。9日現在各ブースは設営中となっているが、ソニーやLogitech(日本でのブランドはロジクール)が一足先に新製品などを紹介した。 ■ ソニーはPC用BD-REドライブを初公開
ソニーは、開幕に先立ち自社ブースでプレスカンファレンスを実施。一足先に新製品をプレス向けに公開した。 ソニードイツ担当ディレクターのManfred Gerdes氏は、「like.no.other」のキーワードを交え、新製品や戦略を発表。8日に日本で発表されたネットワークウォークマン「NW-E507」や、薄型デジタルカメラ「DSC-T7」などの新製品が紹介された。 また、「HD Ready」をキーワードに、HDVカメラや液晶テレビ、ルームリンク「VGP-MR100E」を紹介したほか、ソニードイツのフラットパネルテレビ市場のシェアの高さをアピールし、HDへの積極的な取り組みについて解説した。 ブルーレイディスクについては、MGMの買収に関して、「6,000以上のビデオタイトルを持つMGMの豊富な資産を生かす」と言及。会場ではCES 2005でも出展していた、VC-1(WMV9)、MPEG-4 AVC(H.264)のBD-ROM再生デモに加え、BD-REディスクや、BD-Rディスク、PC用のBD-REドライブの実働モデルが展示された。 実働デモは、HDVカメラ「HDR-FX1」で撮影した1080iのMPEG-2 TSデータを、バイオの「DV Gate」でキャプチャ。VAIO上で独自に開発したライティングソフトを用いて、BD-REに記録するというもの。
デモではBD-REドライブで記録したしたディスクをブルーレイレコーダ「BDZ-S77」を改良したBD-ROMプレーヤーの試作機に入れ、プレーヤーからSXRD搭載のフルHD対応リアプロジェクションテレビ「QUALIA 006」に接続して再生。HDコンテンツのクオリティの高さをアピールしていた。 ドライブは、BD/DVD/CDの記録/再生に対応。ブルーレイに関しては、記録可能なのはベアディスクのBD-RE Ver.2.0のみで、現在発売されているBDZ-S77で利用しているカートリッジ型メディア(BD-RE Ver.1.0)はサポートしていない。
インターフェイスはATAPI。デモ機はATAPIの5インチベイ内蔵型ドライブをUSB 2.0変換してPCと接続している。なお、同ドライブでは追記型のBD-Rについては現時点では対応していない。DVD±R/RWの記録再生も可能で、DVD±Rについては2層メディアも含め対応可能。ただし、DVD-RAMはサポートしていない。
製品化の時期については、「技術的には、すでに大きな障害はないと考えている。規格化作業の進捗や、実際のマーケットニーズを見極めて判断したい」としている。ライティングソフトについても、「既に各ソフトメーカーと相談している」とのこと。 また、「実際に使用できるレベル」というBD-R、BD-REメディアも初めて展示された。ともに1層25GBメディアと2層50GBメディアを用意している。さらに、CES 2005でも行なわれていたMPEG-4 AVCとVC-1を記録したBD-ROMディスクの再生デモも行なわれている。 また、次世代「スゴ録」と思われるHDD/DVDレコーダも「RDR-HX910」、「RDR-HX710」が発表された。RDR-HX910は250GB、RDR-HX710が160GB HDDを搭載。最大の特徴は、どちらもDVD+R DLの書込みをサポートしていること。 CES 2005でもDVD+R DL対応のRDR-HX715が出展されていたが米国での発売は9月を予告していた。今回発表された2モデルは、欧州で5月の発売が予告されており、米国に先んじて2層対応レコーダが欧州で発売される見込み。 DVD±R/RWの記録再生も可能で、最高64倍速ダビングに対応する。価格はHX910が900ユーロ、HX710が700ユーロの予定。
【1月8日】CES 2005レコーダ編 その2 ソニーからDVD+R DL対応ハイブリッドレコーダが登場 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050108/ces06.htm
また、DivX対応DVDプレーヤー「DVP-NS32/S」も展示されている。近日発売予定で価格は100ユーロ。DVDビデオや音楽CD、CD-R/RWに記録したDivXやMP3のほか、DVD+R DLも公式にサポートしている。低価格モデルながら12bit/108MHzのビデオDACと、24bit/192MHzのオーディオDACを搭載する。 また、ユニークな形状のCDコンポ/ネットワークプレーヤー「NAS-CZ1」も展示された。音楽CDのほか、MP3を記録したCD-R/RWの再生に対応。10W×2chのアンプを内蔵し、単体で音楽の再生が行なえる。 さらに、Ehternet端子を装備し、PC上にインストールした新開発ソフトウェアで管理したMP3/OMG(ATRAC)/WAV/WMAファイルの再生が可能となっている。アルバム/アーティスト別検索や、プレイリスト再生もサポート。PC側の対応OSはWindows XPのみ。ドイツでは5月頃までに発売する予定で、価格は300ユーロ。
■ LogitechはPCで設定可能なカラー液晶搭載学習リモコンを発表
Logitechのプレスカンファレンスでは、Guerrino De Luca CEOが同社の戦略を説明。「モバイル」や、「デジタルリビング」をキーワードに、AVパソコンやポータブルプレーヤーなどへの積極的な展開をアピール。学習リモコンやPSP用スピーカーなどの新製品を発表した。 新たに発表された学習リモコン「Harmony 885」は、同社が米国などで展開しているHarmonyシリーズの新モデルでカラー液晶を搭載する。米国では4月より、300ドル強で発売される見込み。欧州では5月に179.99ユーロでの発売を予定している。なお、日本ではアプリケーションの日本語対応やリモコンコードの対応などが必要になるため、発売日は未定としている。
最大の特徴は、PCとリモコンをUSBで接続し、Webベースのアプリケーションでリモコンのコントロール設定を作成できること。De Luca CEOは、他社製の多機能リモコンに言及し、「テレビをつけて、DVDを再生するために8ステップもかかる製品もある。操作をできるだけシンプルにするはずの製品が、逆にわかりにくくしている」と問題点を指摘。 Harmony 885では、Webベースのアプリケーションで柔軟な操作設定が行なえるため、「特定の操作を任意の1ボタンに割り当てることができる」と、Harmonyシリーズのメリットを強調した。また、リチウムイオン充電池を内蔵。専用の充電ステーションにより充電可能で、「電池交換の煩わしさを解消した」という。
また、PSP用のハードウェアケース「PlayGear Pocket case」と、PSP用スピーカー「PlayGear Amp portable speakers」、インナーイヤー型ヘッドフォン「PlayGear Stealth earphones」、オーディオスプリッタ「PlayGear Share audio splitter」も紹介。 いずれも4月から5月にかけて発売を予定しており、米国価格は「Pocket case」が約20ドル、スピーカーが79.99ドル、ヘッドフォンが19.99ドル、スプリッタが9.99ドル。 Pocket caseはPSP用のプロテクトケースで、遮光用のサンバイザーやスタンドを備えている。スピーカーのPlayGear Ampは、PSPにデザインマッチしたスピーカーで、PSPのヘッドフォン出力と接続して、ポータブルスピーカーとして利用できる。 PlayGear Stealth earphonesは、ネオジウムマグネットドライバを採用した耳栓型のインナーイヤフォン。スプリッタは、ヘッドフォン/ライン出力を2系統に分配し、2人でゲーム音やPSP上のオーディオを楽しめる製品。PSP用に特別な機能があるわけではない。
さらに「iPodにマッチした製品」として、アクティブスピーカーの「mm22 portable speakers」を紹介。ホワイトのボディカラーとiPodのあわせた筐体デザインを採用している。3月下旬の発売を予定し、米国での価格は79.80ドル。 オーディオ入力は通常のステレオミニジャックのため、他のオーディオプレーヤーでも利用できる。ACアダプタ駆動のほか、電池駆動にも対応する。 □CeBIT 2005のホームページ(英文) (2005年3月10日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|