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シャープ、2004年度連結決算は2年連続の過去最高
-「液晶の価格下落に歯止め」との予測も


佐治寛代表取締役副社長
4月26日発表


 シャープ株式会社は26日、2004年度連結決算において、昨年に引き続き、2年連続で過去最高の売上高、利益を達成したと発表した。

 売上高は前年比12.5%増の2兆5,398億円、営業利益は24.1%増の1,510億円、経常利益は25.9%増の1,405億円、当期純利益は26.6%増の768億円となった。電機大手のなかでは、いの一番での決算発表となったが、売上高、利益とも2桁増という大幅な成長は、これから発表される電機各社の決算発表と比べても、圧倒的ともいえる好業績になっていることは間違いないだろう。

 部門別では、AV・通信機器が液晶テレビの大画面化、携帯電話の第3世代へのシフトなどが貢献して、売上高が前年比16.1%増の9,731億円、営業利益は16.2%増の323億円。電化機器は、ウォーターオーブン「ヘルシオ」などの人気商品の創出もあり、売上高は1.8%増の2,122億円、営業利益は315.1%増の20億円。パソコンなどの情報機器は売上高が6.5%増の4,266億円、営業利益は18.3%増の225億円となった。

 これら3つの製品分野をあわせたエレクトロニクス機器事業全体では、売上高が11.4%増の1兆6,120億円、営業利益は20.2%増の570億円。エレクトロニクス機器事業における営業利益率は3.5%となっている。


■ 亀山工場の本格稼働で営業利益は45.6%増

 一方、電子部品事業は、同事業全体では、売上高が19.2%増の1兆1,973億円、営業利益が26.4%増の935億円。営業利益率は7.8%。中でも亀山工場の本格稼働が大きく貢献した液晶パネル事業は、売上高が36.2%増の7,201億円、営業利益が45.6%増の556億円と大幅な伸張を見せた。

 また、太陽電池などを含む「その他電子部品」では、売上高が11.0%増の2,705億円、営業利益は19.1%増の251億円となった。しかし、IC部門は、CCDなどが前年実績を上回ったものの、フラッシュメモリの価格下落の影響を受けて売上高は10.9%減の2,066億円、営業利益は13.0%減の127億円と減収減益となった。なお、部門別売上高は、IC部門を除いて、内部売上高または振替高を含んでいる。

 シャープの佐治寛代表取締役副社長は好決算の要因を、液晶パネルおよび液晶テレビ事業の好調ぶりにあることを強調。「2004年の液晶テレビの出荷台数は、前年比1.8倍となる272万台。その内、30型以上の大画面テレビの構成比は、前年度の15%から22%にまで拡大した。店頭価格は約3割落ちているが、当社の平均単価は大画面化が貢献して3%しか落ちていない。2005年は、前年比29.5%増の4,000億円、台数では1.5倍となる400万台を目指し、30インチ以上の構成比を30%にまで引き上げたい」と語る。

 また、佐治副社長は、2005年度に、45インチに加えて、50インチクラスでフルハイビジョンモデルの投入計画があることを明らかにしたほか、37インチでのフルハイビジョンモデルの投入にも言及。「今後は、ハイビジョンを見るなら液晶テレビ、という認知を定着させたい」とした。

 その一方で、液晶テレビの価格下落が昨年度ほどは進展しないとの見通しも示しており、「2004年度はパネル価格が大幅に下落したが、2005年度は供給不足に陥る可能性があり、一部の領域では値上がりの可能性もある」という。

 佐治副社長によれば、シャープでは、液晶パネルの世界需要を今年度は1,240万台と予測していたが、「世界的な旺盛な需要から、2005年度は前年比1.8倍となる1,500万台に達することになる」と予測を上方修正。「45インチなどの大型液晶パネルの価格下落は依然として進むことになるだろうが、20インチや30インチにおいては、品薄を背景に価格下落には歯止めがかかるだろう」としている。

 なお、2006年10月の稼働を予定している亀山第2工場の建設については、「計画には変更がなく、現在は地盤の改良工事を進めている段階。今年7月の着工に向けて予定通りに進んでいる」と語った。

 2004年度の設備投資額は2,130億円で、そのうち1,358億円が液晶関連。2005年度は、2,200億円を予定しており、そのうち液晶関連が1,400億円。また、この1,400億円のうち700億円が大型液晶に関するものであり、亀山第1工場の強化、同第2工場の建設で合計580億円を計上する計画だ。


■ 「携帯電話事業は、規模を追わない」

 一方、携帯電話事業に関しても言及。2004年度は、販売高が前年比20.6%増の4,022億円、出荷台数では15%増となる998万台となったことを明らかにした。佐治副社長は「国内では15%のシェアを獲得するなど、AV機能の強化による差異化と、第3世代へのシフトが大きく貢献している。998万台のうち、国内は660万台強、海外は330万台強であり、第3世代携帯電話の出荷比率は44%に達した。すでに2004年度下期には第3世代の出荷比率が60%に達しており、2005年度にはこれが80%強に達することになるだろう」と予測した。

 同社では、2005年度の携帯電話事業の計画として、1.9%増の4,100億円、出荷台数では10%増となる1,100万台を目指す。出荷の内訳は国内が730万台、海外が370万台。「単価の下落が進展することから、台数ほど、金額の伸びが少ない」としている。

 佐治副社長は「シャープの携帯電話事業は、規模を追わないことが成功している。規模を追うと在庫が膨れ上がり、補填金が必要になるなど、マイナス要素が多くなる。海外市場に関しても、上位モデルに特化した戦略とし、数量が出る下位モデル市場には参入せず、価格下落の影響を受けないようにしている。それが、順調な収益を確保できている要因」などとした。

 なお、パソコンは、2004年度の売上高が前年比17.3%減の394億円、2005年度は6.6%増の420億円を目指す。また、中期経営計画の柱のひとつに掲げている太陽電池は、2004年度実績が60.5%増の1,174億円、2005年度計画が27.7%増の1,500億円とした。


■ 2005年度の当期純利益は870億円

「2005年度も過去最高の売上高、利益を目指す」という佐治副社長

 同社では、2005年度の連結業績予想として、売上高で前年比8.3%増となる2兆7,500億円、営業利益が5.9%増の1,600億円、経常利益が6.8%増の1,500億円、当期純利益は13.2%増の870億円とした。

 佐治副社長はこれを受けて「液晶、携帯電話、太陽電池の伸張が期待できる。伸び率は鈍化するが、2005年度も過去最高の売上高、利益を目指す」と強気の姿勢を見せた。

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□決算情報
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/kessan/h16_kessan/index.html
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(2005年4月26日)

[Reported by 大河原克行]


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