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PC関連の展示を中心とした、デジタル総合展「WPC EXPO 2005」が26日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は29日まで。入場料は2,000円(事前登録で無料)。主催は日経BP社。
■ NEC NECのブースではLaVieシリーズを中心とした展示を展開。その中でも注目を集めていたのは、液晶ディスプレイを備えたポータブルHDDプレーヤー。液晶ディスプレイのサイズや搭載するHDDのサイズ、容量は未定。しかし、記録媒体としてHDDを搭載することは決定しているという。 チューナを搭載したLaVieシリーズで録画したMPEG-2などの動画ファイルをUSB経由で転送。動画に加え、静止画や音楽再生にも対応している。詳しい対応フォーマットは未定だが「LaVieシリーズだけでなく、他社のPCやデジタルカメラなどとも連携していきたい」としている。 再生画面の回転機能を備えており、横位置だけでなく、縦位置での静止画/動画再生も可能。本体下部にUSB端子を、上部にステレオミニのイヤフォン端子を備えている。デモ機ではそのほかの端子やスロットは備えていない。発売時期は2006年初頭で、価格は未定。
PC本体では、デザインコンセプトモデルを展示している。17インチの液晶ディスプレイを搭載したノートPC「tvi」は、通常のノートPCとして利用できるほか、液晶と本体を繋ぐヒンジ部が、キーボードの手前側に向かってスライドできるようになっており、液晶を背後に倒すようにしながら、液晶と本体を重ねることができる。つまり、重ねた状態では液晶ディスプレイの背面が、キーボードと密着することになる。
その状態でAVステーションの機能を備えたドック型スタンドに乗せると、スタンド付きの液晶テレビのような形状になる。あくまでデザインコンセプトのため、発売時期などは未定だが「AV機能を搭載するPCの将来の形として提案したい」という。
「Flexible-NT」は、ノートPCのキーボードを利用する時だけ手前に引き出す機構を採用したパソコン。テレビを見る際はスタンドを兼ねたベース部にキーボードを収納。持ち運ぶ時は液晶を後に倒し、ベース部と重ねる。そのままテレビも表示できるため、寝転がって観賞するための取っ手が本体左右につけられている。 「Rosso」はスピーカーのエンクロージャのようなボディを採用したパソコン。画質だけでなく音質にもこだわったデザインだという。
■ 富士通やシャープがデジタル放送対応PCを展示
富士通では、1,366×768ドット表示対応32型ワイド液晶を搭載し、地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル放送/地上アナログの録画に対応した一体型デスクトップPC「TX90M/D」など、冬モデルを中心に展示を行なっている。 また、参考出品としてデジタル放送の録画・再生に対応したノートPCを展示。現行のNXシリーズと同じ17インチの液晶を採用しており、デジタル放送MPEG-2映像のTS録画・再生に対応。技術的にはデスクトップモデルと同様のものを採用しているが、独自の暗号化技術を採用したLSIをノートPCに搭載できるサイズに小型化したことが特徴。
デスクトップモデルで採用している高画質化技術「Dixel」も搭載するという。なお、録画したコンテンツの編集やDVDなどへのムーブについては「現在デスクトップモデルで実現に向けて開発を進めている。ノート型でも製品化の時期によっては同様のことが行なえるようになるかもしれない」とする。発売日や価格は未定だが「NXシリーズの後継と位置付けている」という。
シャープのブースでは、21日に発表されたばかりの「AVセンターパソコン」と名付けられた「PC-TX100K(PC部)/PC-32MD3(TV部)」や「PC-TX32K」を展示。地上/BS/110度CSデジタルチューナを備え、いずれもディスプレイ部は32型ワイド液晶となっている。 「PC-TX100K」の特徴はデジタル放送を1080iのまま録画・再生が可能なこと。HDCP対応のDVI-Dも備えている。ただし、付属ディスプレイの解像度は1,366×768ドット。また、液晶ディスプレイにも地上/BS/110度CSデジタルチューナを搭載しており、テレビ部でデジタル放送を視聴しながら、PC部で異なるデジタル放送を録画できる。
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■ 飛鳥がVGA液晶搭載ビデオプレーヤーを展示 飛鳥のブースでは、20/40GBのHDDを搭載し、動画や音楽の再生にも対応したフォトストレージ・メディアプレーヤー「Tripper V」を参考展示している。3.5インチ、640×480ドットの液晶を搭載。内蔵HDDは1.8インチで、40GBモデルと20GBモデルをラインナップする。 コンパクトフラッシュ/Microdrive、SD/miniSD スロットを装備し、JPEG、RAW(30機種以上に対応予定)、TIFFなどの静止画表示が可能。さらに、MPEG-2/4、WMV、DivXの動画再生、MP3、WMA、AAC、AC3の音楽再生に対応する。ヘッドフォン出力とAV出力を備え、テレビなどに映像・静止画を表示することも可能。 PCとの接続はUSB 2.0。また、USBホスト機能も備えており、同社のTripperシリーズと接続し、他モデルに保存している画像ファイルなどを吸い出すこともできる。「カラー液晶ディスプレイを備えていないTripperシリーズで保存した画像をチェックするためにTripper Vを利用するという方法も提案していく」とのこと。 発売日・価格ともに未定だが「2006年初頭、早ければ2005年末にもリリースしたい」という。外形寸法は146×26.5×81mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約280g。
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■ RWCが各種新モデルを展示
RWCは、メモリースティックDuoやCFカードにPSPで再生可能なMPEG-4映像を録画できるビデオレコーダ「itan Movie Hunter PVR1000」(アイタンムービーハンター)を展示。11月中旬発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は15,800円前後の見込み。 メモリースティックDuo、メモリースティックPro Duo、CF、マイクロドライブに対応したカードスロットを装備。チューナやテレビなどから入力された映像を、PSPで再生可能なフォーマットにエンコードする。フォーマットはMPEG-4(MP4)で、MPEG-4 AVC(H.264)には対応していない。 また、厚さ9.7mmの薄型テレビ「ULTRA SlimTV」を参考展示している。アナログ地上波に加え、ワンセグ放送の受信にも対応するというポータブルテレビ。2.45インチ、480×234ドットの液晶ディスプレイを備えており、電源はリチウムポリマー充電池。連続視聴時間は4時間。筐体はアルミ製で、外形寸法は112×9.7×70mm(幅×奥行き×高さ)。重量は未定。2006年初頭の発売を予定しており、価格は16,800円程度になるという。 さらに、SDカードスロットを備えたMPEG-4ムービーカメラ「MobiDV-H22」も参考展示している。128MBのメモリを内蔵し、SDカードスロットも装備。1/2型360万画素のCMOSセンサを備え、レンズは単焦点。2インチの液晶ディスプレイを備えている。
動画の記録フォーマットはASF(MPEG-4)で、JPEG静止画の記録も可能。WMAフォーマットのボイスレコーディング機能や、MP3/WMAの再生機能も備えている。レンズは回転式で、自分撮りも可能。FMラジオチューナも備えている。同じく2006年初頭の発売を予定しており、価格は26,800円前後の見込み。
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■ そのほか 日産自動車のブースでは、東京FMと共同で実験を開始しているデジタルラジオに関する展示を行なっている。これは、日産自動車のテレマティクスサービス「カーウィングス」に、2006年の本放送を開始を予定しているデジタルラジオの受信や双方向サービスなどを盛り込んだもので、車を運転中に、デジタルラジオのデータ放送を利用し、オンエア中の楽曲をデータ通信で購入し、直接HDDカーナビのHDDに楽曲を保存することも可能になるという。
□WPC EXPO 2005のホームページ
(2005年10月26日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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