◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
アキュフェーズ、セパレートアンプの新フラッグシップ
-独自の「AAVA」、「MCS+回路」などを採用


C-2810
6月下旬より順次発売

標準価格:「C-2810」120万7,500円
       「P-7100」115万5,000円


 アキュフェーズ株式会社は、セパレートアンプの新フラッグシップ・モデルとして、ステレオプリアンプ「C-2810」とステレオパワーアンプ「P-7100」を発売する。発売時期と価格は、C-2810が6月下旬で120万7,500円、P-7100が115万5,000円で7月中旬発売。


■ C-2810

 2002年発売のプリアンプ「C-2800」(115万5,000円)の設計テクノロジーを引き継いだというモデル。ボリュームコントロールに独自の「AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)」方式を採用。これは、CPUにより制御された16個の電圧-電流変換器で信号を電流に変換し、その組み合わせで音量を決定するというシステム。

 増幅部と音量調整器を一体化することで、可変抵抗体を使用せず、高いS/N比や低ひずみ率、周波数特性の変化の少なさ、左右の音量誤差/クロストークの少なさなどが特徴。C-2810ではこのAAVAをより進化させているという。

 電源部は左右のチャンネル用に独立しており、ライン入力、バランス入力、AAVAなどの回路を構成しているユニット・アンプ群も左右のチャンネルに分けてマザーボード上に配置。完全なモノ・コンストラクションとすることで、アンプ相互間の干渉を防止している。

 プリント基板には、低誘電率・低損失の「テフロン基材(ガラス布フッ素樹脂基材)を採用。ヘッドフォンアンプも内蔵している。さらに、独自の拡張スロットも採用。別途フォノイコライザー・ユニット「AD-2800」(21万円)を追加することもできる。

 機能面ではコンペンセーターやフィルタなどの音質調整機能、レコーダ用として2系統がモニターできるコピー機能、入出力端子に直結することで最短距離で信号切り替えができるロジック・リレーコントロールなどを備える。さらに、ケーブルを変えることなく外部プリアンプと切り替えができる「EXT PRE」機能も用意。シアターなどで外部プロセッサとフロントL/Rの出力を接続すれば、C-2810をスルーして直接パワーアンプに入力することもできる。

 入力端子はRCAが9系統、バランス入力が2系統用意。出力はRCAフォノジャック、バランスともに各2系統、レコーダー2系統の計5系統用意する。リモコンを同梱。フロントパネルは厚手のアルミで、ゴールド調のヘアライン仕上げ。自然木のパーシモン・ウッドケースも使用している。

 バランス/アンバランス入力の周波数特性は3Hz~200kHz(-3dB)/20Hz~20kHz(-0.3dB)。全高調波ひずみ率は0.005%。消費電力は43W。外形寸法は477×412×156mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は21.6kg。


■ P-7100

P-7100

 2003年に発売した「P-7000」(102万9,000円)の設計技術を受け継いだモデル。新たに、アンプ全体の構成に「インスツルメンテーション・アンプ方式」を採用。パワーアンプ全体でフルバランス伝送するというもので、CMRR(Common Mode Rejection Ratio:同相信号除去比)やひずみ率などの諸性能を向上させ、外部の雑音などの影響も受けにくいという 。

 また、独自の「MCS(Multiple Circuit Summing-up)回路」を改良した、「MCS+回路」を採用。同一回路を並列接続することで諸特性を向上させるMCS回路の基本はそのままに、初段バッファアンプのバイアス回路を改善。さらに、並列動作させる部分を電流・電圧変換部のA級ドライブ段にまで拡張して、低雑音化を実現したという。

 増幅方式にはカレント・フィードバック回路を使用。パワー増幅に使用する半導体には、コレクター損失150W/コレクター電流15Aのものを採用。同素子を11パラレル・プッシュプルで構成し、低インピーダンス化を図っている。

 出力は1,000W×2ch(1Ω時)、500W×2ch(2Ω時)、250W×2ch(4Ω時)、125W×2ch(8Ω)時。ブリッジ接続により、モノフォニック・アンプとしても利用可能。その場合は2,000W(2Ω時)、1,000W(4Ω時)、500W(8Ω時)となる。全高調波ひずみ率はステレオ時で0.05%(2Ω時)、0.03%(4~16Ω時)。IMひずみ率は0.01%。

 プリント基板にはテフロン基板を使用。全信号経路は金プレート化されている。スピーカーターミナルは大型タイプを採用し、端子素材には真鍮無垢材削り出しを使用し、金プレート化。Yラグやバナナ・プラグもサポートしている。外形寸法は465×545×258mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は48.5kg。

□アキュフェーズのホームページ
(6月5日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.accuphase.co.jp/
□関連記事
【2003年5月16日】アキュフェーズ、MCS回路を搭載したステレオパワーアンプ
-低インピーダンス化を追求、負荷1Ω時に1,000W×2chの出力
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030516/accu.htm
【2002年7月15日】アキュフェーズ、プリアンプとパワーアンプのフラッグシップモデル
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020715/accu.htm

(2006年6月5日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.