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セイコーエプソン株式会社は30日、12月に発売予定のフルHD液晶搭載ホームシアタープロジェクタ「EMP-TW1000」の報道関係者向け視聴セミナーを開催した。
EMP-TW1000は、0.74型/1,920×1,080ドットのD6/C2FINE液晶パネルを採用した、同社のホームシアタープロジェクタ「dreamio」シリーズの最上モデル。HDMI 1.3(認証申請中)を装備し、1080p入力に対応する。また、実売35万円というフルHDプロジェクタとしては異例の低価格でも注目を集めている。 同社 VI企画推進部の中村明善課長は、フルHD、高画質、次世代対応の3つのキーワードで「EMP-TW1000」について説明。C2FINEで採用したノーマリーブラック方式では、電圧がOFFの状態で液晶が閉じて黒を表現するため、引き締まった黒の再現と高コントラスト化が可能。映像にあわせて光量を制御するオートアイリス機構との併用でコントラスト比12,000:1を実現した。 ランプの光から純度の高いRGB信号を抽出する「Newエプソンシネマフィルタ」の採用により色の再現域はNTSC比で115%を実現。HDMI端子もプロジェクタとしては初めてVer.1.3に対応する。
また、フルHD化にあわせてレンズも新設計。2.1倍マニュアルズームレンズを搭載し、ガラス非球面レンズを含む2枚の非球面レンズとEDレンズの採用により、色収差を低減。レンズ構成は12群14枚で、新開発の低反射マルチコーティングの採用で内部乱反射を抑えている。
オーディオビジュアル評論家の小原由夫氏による解説も行なわれ、黒浮きの低減などEMP-TW1000の映像面での特徴が語られた。また、「スリーピー・ホロウ」北米版HD DVDの屋根付きの橋のシーンの暗部や階調表現、「オペラ座の怪人」北米版HD DVDのオーディションのシーンのコスチュームや客席の彫刻など、EMP-TW1000の表現力を活かした視聴ポイントについて説明した。 エプソン販売 マーケティングセンター センター長の富田隆宏氏は、「エプソンのプロジェクタビジネスは、ビジネス市場を中心に活況を呈している。さらに昨年投入したDVDプレーヤー内蔵のEMP-TWD1なども好調。いよいよシアター向けでもフルHDの登場になる」と説明。 エプソン販売株式会社 販売推進部(映像機器) 皆川浩一部長は、「(フロントプロジェクタでは)1080pの市場拡大が予想される。従来100万円近くしたフルHDのプロジェクタが今年は50万円近辺まで下がってきている。しかし、エプソンでは、『買えるフルHDプロジェクタ』を目指した」と実売35万円という低価格設定をアピール。 さらに、「われわれは、潜在層を広げていかないといけない。手の届く範囲の1080pプロジェクを目指した」とし、「フルHD『待ち』の新規ユーザーや720pのリプレイス促進を狙っていく。裾野を広げて、新しい映像の文化を創っていきたい」と訴えた。
□エプソンのホームページ ( 2006年10月30日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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