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株式会社エフエム東京は30日、TOKYO FMの1年間を振り返り、今後の活動の方向性を説明する「TOKYO FM MEDIA PRESENTATION」を開催。スポンサー各社や広告会社などの関係者1,000人以上を招き、2006年に評価の高かった放送の紹介や、12月1日から本格放送を開始するデジタルラジオ放送に対する意気込みを語った。 2006年に放送した番組の中で最も反響が大きかったのは、TOKYO FMをキー局に、JFN系列で放送された「SCHOOL OF LOCK!」というラジオ番組。学校をモチーフにした番組で、俳優の山崎樹範が校長、漫才コンビ・カリカの家城啓之が教頭としてメインパーソナリティーを担当。学生を中心としたリスナーからの悩み相談が中心。 学生や教師の自殺が相次ぐなか、心の問題に真正面から取り組んだ姿勢が大きな反響を呼んだ。さらに、WebのBBSの活用などを通じたクロスメディア展開を実施。同番組の成功を受けてSNSとの連携や、ポッドキャスト配信を開始するTOKYO FMの番組も増加している。TOKYO FMではラジオだけでなく、Webやテレビ、ライヴなどと組み合わせ、シナジー効果を目的としたクロスメディア展開を推進しており、「SCHOOL OF LOCK!」はそれを象徴する番組になったという。 挨拶に立った冨木田道臣代表取締役社長は「現在の日本は病んでいる。その問題に真正面から取り組むことで、感動の大きなうねりが生まれた。そして、若者のラジオ離れも防ぐことができた」と成果を説明。 その上で、「2006年は放送メディアが細分化され、メディアにとっては変化に対する適応能力を試された1年だった」と今年を総括。「クロスメディア展開が、その変化に対する答えだと考えている」と語る。
その一貫として、12月1日から試験放送内での本格放送を開始するデジタルラジオを紹介。「マルチプレックスジャパンの設立は一旦断念するという形になったが、DRPのもと、出力を増強し、国道16号線をベースに八王子や大宮まで、人口密集地をカバーできるデジタルラジオ放送が実現する。デジタルラジオのパイオニアとして、新たな道を切り開いていく」と決意を語った。 さらに、試験放送での本格サービスを不安視する声について「試験放送は本放送に順ずるもので、ほとんど制約はない。広告放送も行なえるので、広告モデルの開発に尽力していきたい」と説明。集まったスポンサー各社や広告会社へ協力を訴えた。
■ FLET'S PHONEにデジタルラジオチューナを搭載 また、TOKYO FMがプロモーションに協力しているという、NTT東日本のテレビ電話/会議用端末「FLET'S PHONE」も紹介。テレビ電話やメール送受信機能、ホワイトボードの共有機能などを備えた端末の特徴を、NTT東日本の古賀哲夫副社長がFLET'S PHONE経由で紹介。
その中で古賀副社長は、2007年3月頃にリリースを予定している新型端末に、デジタルラジオの受信機能を搭載する方針であることを明らかにした。細かい仕様は未定であり、搭載が確定したわけではないが「実現に向けて検討を重ねている」という。
□TOKYO FMのホームページ
(2006年11月30日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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