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英EMI Groupは2日(現地時間)、音楽配信楽曲についてデジタル著作権保護(DRM)無しの「プレミアム」ダウンロードを全世界で実施すると発表した。
DRMを撤廃することで、デバイス間の相互運用性など、ユーザーの使い勝手向上も見込まれ、同社では既存の音楽配信の上位版と位置づける。より高音質を求めるホームオーディオ製品などへの展開や、さまざまなデバイス間の自由な相互利用をメリットに訴求していく。 EMIの発表にあわせて、AppleではiTunes StoreでDRM無しコンテンツの販売を5月より実施することを明らかにした。なお、日本での展開については現時点では未定だが、東芝EMIでは「対応を検討していきたい」としている。 価格については、iTunes Storeの通常の配信楽曲の多くは、ビットレート128kbpsのAAC形式で1曲99セントなのに対し、DRM無しは1.29ドルで30セント高に設定されているが、ビットレートが256kbpsのAAC形式となっており、音質も高めている。 AppleのSteve Jobs CEOは、「iTunesの顧客に選択肢を与えたい。既存の99セントの曲に30セントを加えることで、同じ楽曲でより高音質かつ相互運用性に優れた楽曲を購入できる。消費者は支持してくれるだろう。2007年末にはiTunes上の楽曲の半分でDRMフリーバージョンを用意したい」と語っている。
既存のDRM付きの音楽配信サービスはAppleのiTunes Storeでは「Fair Play」、日本のNapsterやmora winなどのWindows Media系サービスでは「WM DRM」、日本のレーベルゲート Moraでは「Open MG」などのDRMで保護されたコンテンツの配信が行なわれている。 一部のレーベルではDRM無しのコンテンツ配信も行なわれているが、大手レーベルでのDRM無し配信は今回のEMIが初めてとなる。 □EMIのホームページ(英文) ( 2007年4月3日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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