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松下、1,920×1,080ドット記録に対応したSDムービーカメラ
-4GB SDHC付属の「SD3」とDVDカム「DX3」


HDC-SD3
4月25日発売

標準価格:オープンプライス


 松下電器産業株式会社は、SDメモリーカードに1,920×1,080ドットのMPEG-4 AVC/H.264動画を記録できるSDムービーカメラ新モデル「HDC-SD3」を4月25日に発売する。価格はオープンプライス。4GBのSDHCカードを同梱しており、店頭予想価格は15万円前後の見込み。

 また、8cm DVDメディアに同様のフルHD/MPEG-4 AVC動画を記録できるDVDカム「HDC-DX3」も同日にリリース。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は14万円前後の見込み。記録媒体の違いや外形寸法などを除く主な仕様はSD3とDX3で共通している。


■ 1,920×1,080ドットで記録

 それぞれ、2006年12月に発売した「HDC-SD1」、「HDC-DX1」の後継モデル。基本的なデザインや光学部などは従来モデルを踏襲しているが、両モデルとも新たに1,920×1,080ドット(1080i)でのMPEG-4 AVC/H.264(High Profile)録画に対応した。

HDC-DX3

 従来の「HDC-SD1/DX1」は1,440×1,080ドットのMPEG-4 AVCで録画していたが、新モデルからフルHD解像度での記録が行なえる。なお、AVCHD規格にはあらかじめ1,920×1,080ドットの解像度も規定されているため、SD3/DX3とも「AVCHDビデオカメラ」であることに違いはない。

 また、従来のSD1/DX1でもカメラ部の撮影は1,920×1,080ドットで行なっており、MPEG-4 AVCに圧縮する前段階で1,440ドットに変換。フルHD解像度のテレビなどに出力する際は、内部で1,440ドットの映像を再び1,920ドットに変換していた。新モデルではフルHDのまま撮影/記録/再生が行なえることで、2回の変換が省かれ、従来モデルよりも高画質化を実現したという。

 なお、SD1/DX1は共に生産終了となる。そのため「松下としては、今後のビデオカメラは1,920×1,080ドットでの記録がメインになる」という。ただし、録画モードによっては1,440×1,080ドットでの撮影が可能。モードはHF(1,920×1,080ドット/13Mbps/CBR)、HN(1,440×1,080ドット/9Mbps/VBR)、HE(1,440×1,080ドット/6Mbps/VBR)となる。SD解像度での録画は行なえないが、後述する付属ソフトで変換は可能。4GBカードの場合、HFモードで約40分、DVDの片面では約14分の録画が可能。

 光学系の仕様は従来モデルを踏襲。1/4型総画素数56万画素のCCDを3枚利用した「テルニオン 3CCD HD」を搭載。有効画素数は動画/静止画撮影時ともに156万画素(52万画素×3/16:9)。画素ずらしでフルHD撮影を可能にしている。最低照度は6lux。

HDC-SD3

 レンズは光学12倍ズームのライカディコマーレンズ(F1.8~2.8)で、EAレンズ(超高屈折率非球面ガラスモールドレンズ)を含む10群13枚構成。焦点距離は38.5~462mm。30倍のデジタルズームも搭載する。光学式の手ぶれ補正機能も備えている。

 ノイズリダクション回路や忠実なディティール/色再現を実現する「HDクリスタルエンジン」、フルHDのMPEG-4 AVC/H.264を処理するための新コーデックなどを採用。High Profileを採用することで、低ビットレートでも画質の良い高解像度記録が可能で、パンニング時などの画質劣化も低減している。

 音声は5個のマイクを内蔵し、本体のみでドルビーデジタル5.1/2ch音声の収録が可能。ズームと連動する「超指向性ズームマイク」機能も備えている。

 動画の撮影中でも1,920×1,080ドットの静止画が撮影可能。液晶モニターは3型ワイドの25.1万画素。DX3のみ0.44型(18.3万画素)のファインダーを装備する。出力はHDMI端子を搭載し、1080i/480pでの出力が可能。VIERA Linkにも対応し、同社製テレビであれば、電源ONや入力切り替えなどの操作が可能となっている。ほかにもAV出力、D3出力などを備える。PCとの連携はUSB 2.0。

 記録メディアはSD3がSD/SDHCメモリーカードで、4GBまでのSDHCをサポート。DX3は8cmのDVD-R/RW/RAMとDVD-R DLメディアをサポートする。SD1とSD3の筐体サイズはほぼ同じだが、SD1はグリップ部が小さすぎて持ち難いという声があたったため、手のひらにフィットするようストラップ部を大型化。ハンドカバーの裏地によりクッション性の高いものを使用するなど、細かい部分がブラッシュアップされている。

左がSD1。右がSD3 左がSD3。側面には両モデルともAVCHDのロゴマーク。SD3のみ「FULL HD」のロゴマークが表示されている 左がSD3。右のSD1と比べ、グリップ部が若干厚くなっており、持ちやすくなった

SD3/DX3共用で0.7倍のワイドコンバージョンレンズ(VW-W4307H/25,200円)と1.4倍のテレコンバージョンレンズ(VW-T4314H/27,300円)も用意される

 SD1は付属バッテリ(VW-VBG130)で約1時間5分の撮影が可能であり、SD3でも変更はない。ただし、SD3では撮影時間を延ばすために外付けのバッテリに対応した。オプションのバッテリーパックホルダーキット「VW-VH04」(8,400円)に、別売の大容量バッテリ「VW-VBG260」(19,950円)を装着。バッテリを腰などに着け、ケーブルを介して本体に電源を供給することで、約2時間の撮影が可能になった。DX3には「VBG260」が付属。連続撮影時間は約1時間30分

 外形寸法と、付属バッテリなどを含む撮影時の重量は、SD3が74×142×69mm(幅×奥行き×高さ)で約490g。DX3は92×163×91mm(同)で、約800g。

右がバッテリーパックホルダーキット。ケーブルの長さは2m ホルダーキットにはバッテリそのものは付属しない。大容量バッテリ「VW-VBG260」を装着して利用する


■ 編集ソフトもバージョンアップ

 フルHDでの撮影に対応したため、付属のソフトウェア「HD Writer」もフルHD動画対応バージョン「HD Writer Ver1.5J for SD/DX」にアップデートされている。1,920×1,080ドットの動画取り込み/編集/書き出しをサポートしたほか、HD動画をMPEG-2のSD解像度にダウンコンバートする機能も追加した。

 HD Writer自体はDVDビデオ作成機能は備えていないが、他のソフトと連携することで、AVCHDに対応していないプレーヤーでも再生可能なDVDビデオディスクが作成できる。「HD Writer」の対応OSはWindows XP/Vista。

 なお、従来のDX1には編集ソフトが付属しなかったが、DX3からはSD3と同じソフトウェアが同梱されるようになった。ただし、従来版「HD Writer」のユーザーを対象にした1.5Jへの無償バージョンアップは予定されておらず、有償バージョンアップも未定となっている。

 また、録画したSDメモリーカードは同社のBlu-rayレコーダ「DMR-BW200/BR100」のメモリーカードスロットに接続し、BD-REに記録できる。ただし、SD3でもBD-RやHDDへのダビングはサポートしない。

HD Writer フルHDの動画からMPEG-2のSDへコンバートできるようになった

□松下電器のホームページ
http://panasonic.co.jp/
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn070403-1/jn070403-1.html?ref=news
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(2007年4月3日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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