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株式会社キュー・テックは20日、PC上で動作する専用DVD再生ソフトを使用し、日本語字幕の無いDVDに、字幕を付けて再生できる無料サービス「web-shake 字幕をつけ隊!」を本格的にスタートさせた。 主に聴覚障害者を対象としたサービス。専用サイトに、DVDビデオと連動して表示するための字幕データが蓄積されており、「Adobe Shockwave Player 10以降」をインストールしたWebブラウザ上で、所有するDVDソフトを観賞する。DVDはWebブラウザ内で再生され、DVD映像の下に進行に合わせて字幕データが表示され、DVDソフト自体に日本語字幕が収録されていなくても、字幕を一緒に表示できる。
字幕表示に対応している作品は4月20日現在で20タイトル。4月20日に発売された角川エンタテイメントのアニメ映画「時をかける少女」も、字幕表示に対応している。いずれの作品も著作権団体と包括契約を結んでおり、字幕の送信可能化権をクリアにしているという。 サービスを利用するためにはホームページ上でメールアドレスの入力とユーザーID、パスワードの取得が必要だが、広告入り字幕を採用していることで、無料で利用できる。広告はDVD再生前に表示される。 同社では将来的に、広告の無い有料の字幕データも検討。「映像コンテンツのバリアフリー化に協賛してくれる企業/団体からの広告出稿も募っている」という。さらに、ホームページ上では日本語字幕が収録されているDVDのデータベースや、字幕付き映画の上映リストなども提供している。
今後は業界各社に向けて字幕の重要性を訴えるほか、作品が様々なメディアでリリースされる際の字幕制作コストを抑えるための「字幕アーカイブ」の概念を提唱。字幕制作事業として障害者の雇用促進に繋がる仕組みも構築中だという。また、視覚障害者用の音声ガイド付加サービス「映画を聴き隊!」の実現も目指している。
□キュー・テックのホームページ
(2007年4月20日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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