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ソニー、PSPやiPodにダウンロード可能な動画共有サイト
-夏にHD対応予定。ハードウェアとの連携で差別化


4月27日開始


 ソニーは、ウォークマンA800シリーズやiPod、PSPにダウンロードして視聴可能な動画共有サービス「eyeVio:アイビオ」を4月27日の午前10時より開始する。利用は無料。対応ブラウザはWindowsの場合Internet Explorer 6以上、Firefox 1.5以上。Mac OSではFirefox 1.5以上とSafari 1.3以上。

 ユーザーが個人の動画を視聴/共有する「マイチャンネル」と、公式コンテンツの「eyeVioチャンネル」で構成。アップロードされた映像をブラウザ上でストリーミング再生でき、携帯電話(FOMA/CDMA1X WIN/ソフトバンクモバイル 3G)でも視聴できる。また、他のユーザーにメールで通知してプレイリストを共有することも可能。

 さらに、ウォークマンA800シリーズや第5世代iPod、PSP(メモリースティック)に映像のダウンロードが可能。ウォークマンとPSPではブラウザ上から直接ダウンロード操作が可能で、iPodの場合は、一旦iTunesにダウンロードしてからiPodに転送する。ダウンロード時の形式はH.264/MPEG-4 AVCのBaseline Profileで、解像度320×240ドット、768kbps/30fps。

接続されたウォークマンが認識されると画面左下に表示 ダウンロードはウォークマン、iPod、PSPから選択 ダウンロードした動画が再生できる

 今後の予定として、テレビやSTB、レコーダなどを利用した視聴も検討しており、今夏にはHD対応も予定。なお、具体的な解像度やビットレートなどは研究段階としており、フォーマットは「方向性としてはAVC(H.264)」としている。

 アップロード可能なファイルは.mp4/.m4v/.mpeg/.mpg/.flv/.3gp/.3g2/.wmv/.avi/.mov/.qt/.vob/.rm。容量制限は1ファイル150MBまで。携帯電話からアップロードする機能も用意する。また、複数の静止画から音楽付きのスライドショーを作成して、アイビオへのアップロードも行なえるソフト「x-Pict Story for アイビオ」もダウンロード配布。そのほか、外部のブログなどに映像を貼り付けられる「アイビオ・メディア・プレーヤー」も利用できる。

 アップロードされるコンテンツに関しては、公開/非公開ファイル共に24時間体制で有人監視を実施。審査を通過しないと新着一覧への追加やダウンロードは行なわれず、違法/有害コンテンツと判断されたものは削除される。ライセンスには、制作者がダウンロードや商用利用などを含めた利用範囲を設定できる「クリエイティブコモンズ」を採用する。

BRAVIAで表示した画面。リビングでの利用を想定したハードとの連携も検討する x-Pict Story for アイビオ



■ ハードとの連携に強み。ストリンガー会長「ソフトウェア革命」

ネットメディア開発室チーフプロデューサーの本間毅氏

 ネットメディア開発室チーフプロデューサーの本間毅氏は、他サービスとの違いについて「ネット専業ではできない、ハードウェアとの連携」を挙げ、「ソニーのデジタルカメラやテレビなどを購入したユーザーにとっての価値が高まる」と説明。また、同社が展開してきた従来のテープやディスクなどの記録メディアと異なる提案を行なうことで、「撮影から視聴までのトータルエクスペリエンスが向上する」とした。

 さらに、HDへの対応や、今後発売されるハード製品での連携機能も検討していることで、リビングルームでソファに座ってテレビとリモコンで視聴するといったシーンもイメージしているという。「なぜSo-netではなくソニー本体が提供するのか」という質問には、「エレクトロニクス、インターネットを含むソニーの総力をニュートラルに幅広く活用できる」と答えた。

 ターゲットユーザーとしては「コミュニケーションレベルは高いが、ビデオは頻繁に利用しない」という女性も想定しており、簡単な操作性などで、これまで同様のサービスを利用していなかったユーザー獲得を狙う。

撮影から視聴までのトータル価値向上を図る HD対応、ハードウェアとの連携で他と差別化するという 他サービスと比べた位置付け。個人参加型で、視聴に比べコミュニケーション中心としている

 ビジネスモデルとしては、ソニー製品の価値向上という「戦略的リターン」と、タイアップ企画などを含む広告収入が中心。ネット媒体や雑誌とのコラボレーションも予定しており、開始時点では、映画情報サイト「cinemacafe.net」と連携した「cinemacafe CHANNEL」や、ライフスタイル誌「エココロ」との「エココロチャンネル」などを用意する。なお、コンテンツの有料配信については「ニーズがあれば柔軟に考えたい」とした。

cinemacafe CHANNEL エココロチャンネル

 発表会の終盤には、決算発表を控え来日していた取締役代表執行役会長兼CEOのハワード・ストリンガー氏が急遽登場。自身がインドへ出張した際にサイバーショット T100で撮影された画像を、スライドショー化して披露。「世界中をまわっているため家族となかなか会えないが、アイビオの映像で伝えることができる」と説明した。

 また、「アイビオの橋渡しにより、デジタルカメラやカムコーダ、PSP、VAIOなどいろいろな製品につなげられ、自由にシェアできる、ソフトウェア革命の実例。まさにソニーは垂直ではなく水平的な広がりを持って展開している」と述べた。

予告されていなかったハワード・ストリンガー会長兼CEOの来場に、会場は一時どよめいた 報道陣に披露されたスライドショー映像。「CEOの退屈な一面がわかっていただけただろう」とジョーク


□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200704/07-041/index.html
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( 2007年4月26日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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