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松下、受信感度を強化した地デジチューナ搭載HDDナビ
-4アンテナ/チューナ装備。Bluetoothオプションも


6月11日以降順次発売

標準価格:CN-HDS965TD:354,900円
     CN-HDS945TD:344,400円
     CN-HDS915TD:344,400円


 松下電器産業株式会社は、地上デジタル放送に対応するHDDカーナビのフラッグシップモデル「Strada(ストラーダ) Fクラス」を6月11日より順次発売する。設置形状の異なる3モデルを用意し、主な仕様や価格などについては下表の通り。

設置形状 仕様 型番 価格 発売日
1DIN+1DIN 7V型ワイドVGA液晶
(インダッシュ)
TV/MD/DVD/HDD
ナビゲーション
CN-HDS965TD 354,900円 6月11日
2DIN 7V型ワイドVGA液晶
(インダッシュ)
TV/DVD/HDD
ナビゲーション
CN-HDS945TD 344,400円 7月2日
1DIN+オンダッシュ 7V型ワイドVGA液晶
(オンダッシュ)
TV/DVD/HDD
ナビゲーション
CN-HDS915TD 344,400円 6月11日

1DIN+1DINの「CN-HDS965TD」。液晶ディスプレイが折り畳まって収納される 2DINの「CN-HDS945TD」。液晶ディスプレイ部が開閉し、SDカードスロットなどにアクセスできる
1DIN+オンダッシュモニタ搭載の「CN-HDS915TD」。ディスプレイ部と本体が分離し、別々に設置

 いずれも7V型ワイド/800×480ドットのタッチパネル液晶ディスプレイを搭載するHDDナビで、内蔵HDD容量はいずれも40GB。

 地上デジタル放送(12セグメント受信)とワンセグ受信に対応し、受信状況に応じた自動切替機能を搭載。また、地上アナログ放送も受信できる。2006年発売の従来モデルから、受信性能を大幅に強化。受信可能距離を1.8倍に拡大したほか、高速走行中の受信性能は2倍に向上しているという。

 内蔵チューナユニットは、2月発表の4チューナ/アンテナ搭載の「TU-DTX300」と同等のものを採用。4基のアンテナで受信しながら、各アンテナの電波強度差を順位付けし、独自のアルゴリズムで重み付け合成し、電波受信を最大化する「キャリアダイバーシティ方式」を採用する。アンテナは、地上デジタル/アナログ兼用のフィルムアンテナをフロント用に2枚、地上デジタル用アンテナをリア用に2枚設置して利用する。

 同社独自の高画質化回路「PEAKS」プロセッサを内蔵。映像信号の接続はD2相当の専用接続端子を利用する。

 操作性が向上しており、タッチパネルで地デジ放送の電子番組表(EPG)やデータ放送などを直接操作できるようになった。EPGは、12セグでは最大8日分、ワンセグでは最大10番組の取得/表示が行なえるほか、スクロールで1日分の全番組が閲覧可能。また、番組項目を直接タッチすることで簡単に詳細情報が確認できる。

2月発売のチューナユニットと基本性能は同等で、受信感度を2006年モデルから大幅に向上。 ユニットもコンパクト化。レイアウト変更や、4基のチューナユニットを2パック化するなどして、薄型化を実現している 地デジの番組表。項目を直接タッチすることで、詳細情報が表示できる

 オーディオ機能については、CN-HDS965TD/945TDの内蔵アンプを改善。オペアンプやプリ部の回路を変更し、入力ノイズを低減したほか、スルーレートをアップし、従来モデルよりも音質を向上した。最大出力は50W×4ch。

 CD/DVD部は、DVDビデオや音楽CDのほか、MP3ファイルを記録したディスク再生に対応。HDDにリッピングしたAAC楽曲再生に対応するほか、SDカードスロットを1基搭載し、SD-Audio再生にも対応。SDカード内のJPEG表示も行なえる。別売のiPod接続ケーブル(CA-DC300D)を利用して、iPodの楽曲再生や充電も行なえる。CN-HDS965TDのみMD再生にも対応する。

 DSPには前モデル同様、TI製チップを採用。MP3などの圧縮音源再生時に失われた高音域を補完する機能などが利用できる。「SRS CS Auto」、「SRS WOW HD」などのSRSサラウンド機能も搭載する。

 別売のBluetoothユニット「CY-BT200D」を新たに用意し、携帯電話のハンズフリー通話やオーディオ機器などのワイヤレス再生に対応した。CY-BT200Dは、iPod接続ケーブル用端子に接続して利用するため、iPodと同時利用は行なえない。

アンプ部を改善し音質を向上。DSPは前モデル同様、TI製チップを搭載 新たに発売するBluetooth接続ユニット「CY-BT200D」。対応携帯電話やオーディオ機器とワイヤレス接続可能 iPod接続用オプションは発売済みの「CA-DC300D」が利用できる

 また、新サービスとして、PCなどを使ってWebサイト上でルート設定が行なえる利用者向けサイト「おでかけストラーダ」を新たに開設し、無料で提供する。お出かけスポット/プランなどの情報を選択してドライブプランを作成。作成したルートデータをSDカード経由でカーナビに読み込ませてドライブできる。

 PC版と携帯電話版(NTTドコモ端末のみ対応)は6月より開設、同社の薄型テレビ「VIERA」などから利用できる薄型テレビ向けネットサービス「アクトビラ」版は8月より開設する。なお、アクトビラ版については、SDカードスロット搭載VIERAのみ、SDカードへのルート書き込みが行なえる。

「おでかけストラーダ」のアクトビラ版の開発中画面。SDカードスロット装備のVIERAでは、SDカードへのルート書き込みが行なえる PC/携帯電話用サイトは6月に開設。アクトビラ版は8月に開設予定

 ナビゲーション機能は、HDD収録の各データベースを最新情報に更新したほか、地図の表示方法を改善しスッキリ感を向上。ルート案内時に、ナビに任せる探索レベルを3段階で調整可能な「おまかせ探索」機能なども追加している。また、事故多発地点案内機能や、地上デジタル放送の緊急警報放送連動機能などの安全走行機能も備える。

地図の表示方法を改善しスッキリ感を向上 ルート検索に「おまかせ探索」機能を追加


■ カーナビと各種機器とを相互に繋ぐ「Strada Link」を提唱

水野裕副社長

 発表会場では、パナソニックオートモーティブシステムズ社の水野裕副社長が新製品登場の経緯について「車を“走る第2のリビングルーム”として提案していくため、ストラーダでは早期からテレビの高画質表示にこだわり、12セグの地上デジタル放送も一早く対応した。ところが、昨年発売した地デジ対応ストラーダでは、『ワンセグは粗くて見にくいし、フルセグは受信エリアが狭い』という意見が多かった。そのため開発したのが、2月に発売した4チューナ/4アンテナ搭載の高感度デジタルチューナで、今回のFクラスは全モデルにこのチューナを採用している」と説明した。

 今後のカーナビゲーション市場における地デジチューナ搭載製品については、2006年度で20%だった搭載率が2007年度には30%まで上昇すると予測。同社では、それに合わせて、ラインアップにおける地デジ搭載製品の割合を現在の30%から2007年度には50%にまで強化し、需要に対応していく考えを示した。

 また、新たな提案として「携帯電話やオーディオプレーヤーをBluetoothで接続するほか、音楽や画像、Webサイト『おでかけストラーダ』から取得したルート情報などをSDカードで利用するなど、こうした機器間の相互接続機能を“Strada Link”と呼び強化していきたい」とした。

 今後の強化項目については未定ながらも、通信で家電などと連携し車内から操作可能にしたり、家のHDDレコーダ内の録画データをネットワーク経由で直接カーナビ上で再生するなどの構想もあるとした。


利用者からはフルセグのエリアの狭さなどが指摘された 市販ナビの需要予測。市場の予測を上回る地デジ搭載製品を用意していく方針 「Strada Link」で相互接続を強化

ストラーダのCM曲を熱唱する秋山雅史氏

 そのほか会場には、新CMのイメージ曲を歌うテノール歌手、秋川雅史氏が登壇し、CMイメージ曲を披露。その後の対談では、秋川氏が個人で大型免許を取得するほどのドライブ好きであることを紹介。

 秋山氏はイタリア留学していた頃の話として「イタリアは道路が石畳なほか、町並みがどこも似ているので、ドライブしていると道に迷いやすい。イタリアにいた時に、カーナビがあったらよかった」と現地でのドライブ体験を語った。

 最後は「ストラーダはイタリア語で“道(ストリート)”という意味で、言葉の響きがとても美しい。今後、全世界に“ストラーダ”が広がってくれたら嬉しい」と、ストラーダへの今後の期待を語り締め括った。


対談では「学生時代に引越し屋のアルバイトをしていて、2トン車とかを運転していたので、その勢いで大型免許も取得してしまったんです」と語った 会場では、実際にストラーダを搭載したデモカーも展示されていた

□松下電器のホームページ
http://panasonic.co.jp/

□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn070515-3/jn070515-3.html
□関連記事
【2月5日】松下、世界初の4チューナ/アンテナ対応車載用地デジチューナ
-高速走行時の受信能力は2倍。ワンセグも対応で94,290円
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070205/pana.htm
【2006年5月11日】松下、ワンセグ/地デジチューナ付属のHDDナビ
-PEAKSプロセッサ搭載。SD-Audioにも対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060511/pana2.htm

( 2007年5月15日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


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