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社団法人デジタルラジオ推進協会(DRP)は28日、現在の実用化試験放送で使用している帯域で、2011年以降も継続して放送することが困難になったと発表した。 発表は、前日の27日に総務省の情報通信審議会情報通信技術分科会が提出した一部答申を受けたもの。答申では、アナログテレビ放送終了後の電波有効利用方策について現在の実用化試験放送で使用しているVHF帯の188~192MHzを「2011年7月25日以降、自営通信(災害対策や救援用のブロードバンド通信システム)に割り当てることが適当」としており、DRPでは「デジタルラジオを同帯域で継続することが困難な状況となった」と判断。 答申の結果、デジタルラジオなどテレビジョン放送以外の放送に割り当てられる周波数が、VHF帯の90~108MHzと207.5~222MHzとなったことから、「今後、DRPと会員各社は、同帯域を利用したデジタルラジオの本放送実施を目指し、総務省はじめ関係団体と調整を行なう予定」としている。 DRPでは「VHF帯の周波数の再編議論がなされることを想定し、現在ARIBから発行されている地上デジタル音声放送運用規定には、受信機の機能として、VHF90~108MHzと170~222MHzが受信できることが望ましいと記載してきた」としているが、「現在、デジタルラジオが受信できる端末は、現在の実用化試験放送の帯域しか受信することができないものもあると聞いている」という。 対策としては、「2011年以降も継続して利用される受信者の方々が、引き続きデジタルラジオを受信していただくための方法等について、端末メーカー、携帯電話事業者などと相談して行く」との姿勢を見せており、今後発売される製品については、新たな帯域も受信できるよう、各社に働きかけるという。 なお、現在デジタルラジオ対応の携帯電話を販売しているauでは、周波数が変更された場合の現行機種の対応などについて「正式に話を聞いていないためコメントできないが、決定した場合はメーカーと協力して対応するしかない」としている。
□DRPのホームページ ( 2007年6月28日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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